『グランド・ブダペスト・ホテル』の挿入曲とサントラ | 解説付き全曲紹介Filmmusik
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映画×音楽
ウェス・アンダーソン(Wes Anderson)
音楽担当:アレクサンドル・デスプラ(Alexandre Desplat)
ビル・マーレイ(Bill Murray)レア・セドゥ(Léa Seydoux)レイフ・ファインズ (Ralph Fiennes)

『グランド・ブダペスト・ホテル』の挿入曲とサントラ

2014年に制作された『グランド・ブダペスト・ホテル』(原題:The Grand Budapest Hotel)は、東ヨーロッパにある仮想の国『ズブロフカ共和国』にある老舗ホテルで起きた過去の出来事が描かれた作品です。ウェス・アンダーソンが監督・脚本を手掛けました。レイフ・ファインズ、エイドリアン・ブロディ、ウィレム・デフォーらが出演しています。
第87回アカデミー賞では作品賞・監督賞を含む9部門にノミネートされ、作曲賞を含む4部門を受賞しました。

『グランド・ブダペスト・ホテル』の挿入曲

『グランド・ブダペスト・ホテル』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)

オープニング

s’Rothe-Zäuerli
作曲:Ruedi Roth and Werner Roth
演奏:Öse Schuppel
リリース年:2004年

『s’Rothe-Zäuerli』は、スイスの民族音楽アコーディオン奏者/作曲家の兄弟、ルエディ・ロートとヴェルナー・ロートが作った曲です。オーゼ・シュッペル(Öse Schuppel)が演奏しています。
2004年にリリースされたアルバム『Appenzeller Zäuerli』に収録されています。

この後「エンディング」でもこの曲が使われています。


@ヨーロッパ大陸の東端、旧ズブロフカ共和国、オールド:ルッソ墓地

1968年、ゼロが正式にロビーボーイとして働き始めるシーン

Concerto for Lute and Plucked Strings – I. Moderato
(Trio Sonata in C Major, RV 82 – I. Allegro non molto)
作曲:Antonio Vivaldi
演奏:Siegfried Behrend and DZO Chamber Orchestra

アントニオ・ヴィヴァルディ作曲の『リュートとプラックド・ストリングスのための協奏曲』より第1楽章。ジークフリート・ベーレント、DZO室内管弦楽団による演奏が使われています。

この曲は、イタリアの作曲家ヴィヴァルディの『トリオ・ソナタ ハ長調 RV 82』(ギター、2つのヴァイオリン、リュートと通奏低音)をジークフリート・ベーレントがアレンジして作った作品です。

ジークフリート・ベーレントは、ドイツのギタリスト/作曲家です。戦後のドイツでバロック音楽や民族音楽を撥弦楽器にアレンジした作品を数多く作り、マンドリンと撥弦楽器の表現力の向上を目指し活動しました。

この後、「アガサがゼロのプロポーズを受けてからのエピソードシーン」でもこの曲が使われています。

コヴァックスがゼロにグスタヴの罪状を語るシーン

The Linden Tree
作曲:Pavel Vasilevich Kulikov
演奏:Osipov State Russian Folk Orchestra, Vitaly Gnutov

『The Linden Tree』(邦訳:菩提樹)は、1910年生まれのソ連の作曲家/指揮者パーヴェル・クリコフが作った曲です。ヴィタリー・グヌトフ指揮、オシポフ国立ロシア民族オーケストラによる演奏が使われています。

アガサがゼロのプロポーズを受けてからのエピソードシーン

Concerto for Lute and Plucked Strings – I. Moderato
(Trio Sonata in C Major, RV 82 – I. Allegro non molto)
作曲:Antonio Vivaldi
演奏:Siegfried Behrend and DZO Chamber Orchestra

アントニオ・ヴィヴァルディ作曲の『リュートとプラックド・ストリングスのための協奏曲』より第1楽章。


ゼロが正式にロビーボーイとして働き始めるシーン」でもこの曲が使われていました。

アガサとゼロが乗るメリーゴーランドのBGM

Roses From the South, Op.388
作曲:Johann Strauss II

ヨハン・シュトラウス2世作曲の『南国のバラ』。

この曲は、「ワルツ王」の称号を持つ19世紀ウィーンの作曲家、ヨハン・シュトラウス2世が1880年に作曲したメドレー形式のウィンナ・ワルツです。
ワルツの主題は、自作のオペレッタ『女王のレースのハンカチーフ』から引用されています。

このシーンでは、オルゴール風にアレンジされたバージョンが使われています。

鍵の秘密結社、シャトー・リュクスでの誕生日パーティ

Happy Birthday To You
作曲:Mildred J. Hill and Patty S. Hill

『Happy Birthday to You』は、アメリカ人のヒル姉妹が作詞・作曲した誕生日をお祝いする曲です。1917年に初出版されました。

エンディング

s’Rothe-Zäuerli
作曲:Ruedi Roth and Werner Roth
演奏:Öse Schuppel
リリース年:2004年

ルエディ・ロートとヴェルナー・ロートが作った『s’Rothe-Zäuerli』です。オーゼ・シュッペル(Öse Schuppel)が演奏しています。

オープニング」でもこの曲が使われていました。

エンドクレジット 1曲目

Kamarinskaya
演奏:Osipov State Russian Folk Orchestra, Vitaly Gnutov

『カマリンスカヤ』(Kamarinskaya)は、ロシアの伝統的な民族音楽です。ヴィタリー・グヌトフ指揮、オシポフ国立ロシア民族オーケストラによる演奏が使われています。

エンドクレジット 2曲目

Svetit Mesyats
作曲:Vasily Vasilievich Andreyev

『Svetit Mesyats』(英名:The Moon Is Shining)ロシアの民族楽器演奏家/作曲家ワシーリー・ワシーリエヴィチ・アンドレーエフが作った曲です。

ワシーリー・ワシーリエヴィチ・アンドレーエフは、22歳のときにバラライカ(ロシアの代表的な弦楽器)に魅せられ、以降、楽器を復元・改良しその普及に人生を捧げました。
最後のロシア皇帝ニコライ2世に庇護されていて「皇帝のソリスト」の称号でも知られています。

『グランド・ブダペスト・ホテル』のサントラ

『グランド・ブダペスト・ホテル』はアレクサンドル・デスプラ(Alexandre Desplat)が音楽を担当しました。フランス出身の作曲家、アレクサンドル・デスプラは『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』や『英国王のスピーチ』など、多数の映画音楽を手掛けています。
今作で初のアカデミー作曲賞を受賞しました。

『グランド・ブダペスト・ホテル』キャスト・スタッフ

監督ウェス・アンダーソン(Wes Anderson)
脚本ウェス・アンダーソン(Wes Anderson)
原案ウェス・アンダーソン(Wes Anderson)
ヒューゴ・ギネス(Hugo Guinness)
製作ウェス・アンダーソン(Wes Anderson)
スコット・ルーディン(Scott Rudin)
ジェレミー・ドーソン(Jeremy Dawson)
スティーヴン・レイルズ(Steven Rales)
音楽アレクサンドル・デスプラ(Alexandre Desplat)
配給 20世紀フォックス
公開 2014年3月7日
2014年6月6日
上映時間100分

ムッシュ・グスタヴ・H:レイフ・ファインズ(Ralph Fiennes)
ミスター・ムスタファ:F・マーリー・エイブラハム(F. Murray Abraham)
セルジュ・X:マチュー・アマルリック(Mathieu Amalric)
ドミトリー:エイドリアン・ブロディ(Adrien Brody)
ジョプリング:ウィレム・デフォー(Willem Dafoe)
コヴァックス :ジェフ・ゴールドブラム(Jeff Goldblum)
ルートヴィヒ: ハーヴェイ・カイテル(Harvey Keitel)
若き日の作家:ジュード・ロウ(Jude Law)
ムッシュ・アイヴァン:ビル・マーレイ(Bill Murray)
ヘンケルス:エドワード・ノートン(Edward Norton)
アガサ:シアーシャ・ローナン(Saoirse Ronan )
ムッシュ・ジャン:ジェイソン・シュワルツマン(Jason Schwartzman)
クロチルド:レア・セドゥ(Léa Seydoux)
マダム・D:ティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)
作家:トム・ウィルキンソン(Tom Wilkinson)
ムッシュ・チャック:オーウェン・ウィルソン(Owen Wilson)
ゼロ:トニー・レヴォロリ(Tony Revolori)
ムッシュ・マーティン:ボブ・バラバン(Bob Balaban)

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