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『戦場のピアニスト』の挿入曲とサントラ

2002年に制作された映画『戦場のピアニスト』(原題:The Pianist)は、ユダヤ系ポーランド人ピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンが1946年に出版した『ある都市の死』(原題:Śmierć miasta)を基につくられた戦争映画です。1939年〜1945年までのポーランドが舞台となっています。

第55回カンヌ映画祭ではパルムドールを受賞、第75回アカデミー賞では作品賞を含む7部門にノミネートされ、ロマン・ポランスキーが監督賞、ロナルド・ハーウッドが脚色賞、エイドリアン・ブロディが主演男優賞を受賞しました。

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『戦場のピアニスト』の挿入曲

『戦場のピアニスト』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)

シュピルマンがラジオ局のスタジオで演奏する曲

Nocturne in C-sharp minor, Op.posth.
作曲:Frédéric Chopin

フレデリック・ショパン作曲の『夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作)』。

この曲は、ポーランド出身の作曲家ショパンによって1830年に作曲され、没後に出版されたピアノ独奏曲です

『戦場のピアニスト』は、ユダヤ系ポーランド人ピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマン(Władysław Szpilman)の体験記を脚色して作られています。
ウワディスワフ・シュピルマンは、ショパン音楽院とベルリン音楽大学でピアノを学び、ポーランドの国営放送局ラジオ・ポーランド(Polskie Radio)でクラシックやジャズを演奏するピアニストとして活動していました。


突然の爆撃があり収録は途中で中止されます。
1939年ワルシャワ

英国がドイツに宣戦布告した事を知らせるラジオ放送で流れる曲

Mazurek Dąbrowskiego(Traditional)
作詞:Józef Wybicki

『ドンブロフスキのマズルカ』(Mazurek Dąbrowskiego)は、ポーランドの国歌です。
『ポーランドは未だ滅びず』のタイトルでも知られています。

1795年、プロイセン・オーストリア・ロシアの3国によってなされた第三次ポーランド分割で、ポーランドはヨーロッパの地図上から事実上姿を消すこととなりました。 その2年後に書かれたのがこの抵抗歌です。

ポーランドの国民的英雄としてその名を語り継がれているヤン・ヘンリク・ドンブロフスキ将軍が率いる亡命ポーランド人部隊の士気を高める目的で作られたもので、将軍の友人ユゼフ・ヴィビツキ(Józef Wybicki)が歌詞を書きました。
この歌は「11月蜂起」以降ポーランドの非公式な国歌と見なされ、1927年、議会で正式に国歌として制定されました。


この後「ドイツ軍撤退後に走るトラックから流れる曲」でもこの曲が使われています。

ゲットー内の踏切で演奏されている曲

Tantz, Tantz Yidelekh(Traditional)
編曲:Roddy Skeaping

『Tantz tantz yidelekh』は、ユダヤの民謡です。
「Tantz」とは、イディッシュ語で「ダンス」を意味する言葉です。


踏切が開くのを待つユダヤ人が、ドイツ兵に「寒いなら踊れ」と言われ無理やり踊らさせるシーン

シュピルマンがレストランで演奏している曲

Umowilem sie z nia na dziewiata
作曲:Henry Vars、Emanuel Schlechter

『Umowilem sie z nia na dziewiata』は、1937年のポーランドのミュージカルコメディ映画『Neighbors(邦訳:隣人)』(原題:Piętro wyżej)のオリジナルサウンドトラックです。
映画の音楽を担当したポーランドの作曲家、ヘンリク・ヴァルス(Henry Vars)が作りました。


この後「隠れ家の隣人がピアノで演奏する曲」でもこの曲が使われています。

ユダヤ人が大晦日に歌わせられる曲

Marsz Strzelcow
作曲:Wladyslaw Anczyc

『Marsz Strzelcow』は、ポーランドの劇作家/詩人、ヴワディスワフ・アンチツ(Wladyslaw Anczyc)が作った曲です。


仕事が終わりゲットーに戻るユダヤ人が、ドイツ兵に陽気な歌を大きな声ではっきりと歌えと言われて合唱するシーン

隠れ家の隣人がピアノで演奏する曲

Umowilem sie z nia na dziewiata
作曲:Henry Vars、Emanuel Schlechter

『Umowilem sie z nia na dziewiata』は、1937年のポーランドのミュージカルコメディ映画『Neighbors(邦訳:隣人)』(原題:Piętro wyżej)のオリジナルサウンドトラックです。


シュピルマンがレストランで演奏している曲」でもこの曲が使われていました。

ドロタがチェロで演奏している曲

Cello Suite No.1 in G Major, BWV 1007: I. Prelude
作曲:Johann Sebastian Bach

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ作曲の『無伴奏チェロ組曲 第1番ト長調 BWV1007』よりプレリュード。

『無伴奏チェロ組曲』は、ドイツの作曲家バッハがチェロ独奏用に作った全6曲からなる組曲です。
組曲はそれぞれ、プレリュードで始まる6曲構成でひとつの調性で統一され作られています。

シュピルマンがピアノの鍵盤の上で指を動かす

Andante spianato et grande polonaise brillante in E-flat major, Op.22
作曲:Frédéric Chopin

フレデリック・ショパン作曲の『アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22』より「ポロネーズ」。

『アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22』は、もともとは管弦楽とピアノのために作られた協奏曲的作品です。

作曲者のショパンは、ここで使われている管弦楽とピアノからなる「ポロネーズ」を1831年に書き、1834年にピアノ独奏として前奏(アンダンテ・スピアナート)部分を書き加えました。現在リサイタルで演奏されることの多いピアノ独奏版は1836年に出版されました。


シュピルマンが二つ目の隠れ家のピアノの椅子に腰をおろすシーン

この後「エンディング & エンドクレジット」でもこの曲が使われています。

病院に隠れているシュピルマンが椅子に座り指を動かす

Ballade No.1 In G Minor, Op.23
作曲:Frédéric Chopin

フレデリック・ショパン作曲の『バラード第1番 ト短調 作品23』。
ショパンが、パリ滞在中の1831年から1835年に作曲した最初のバラード(譚詩曲)です。


この後「ホーゼンフェルトに命じられシュピルマンが演奏する曲」でもこの曲が使われています。

シュピルマンが缶詰を抱えて隠れる

Piano Sonata No.14 in C-Sharp Minor, “Moonlight” – I. Adagio sostenuto
作曲:Ludwig van Beethoven

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作曲の『ピアノソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2、幻想曲風ソナタ』より第1楽章。
ドイツの作曲家ベートーヴェンが1801年に作ったピアノソナタです。
『月光ソナタ』の通称で知られています。

ホーゼンフェルトに命じられシュピルマンが演奏する曲

Ballade No.1 In G Minor, Op.23
Ballade No.1 In G Minor, Op.23

フレデリック・ショパン作曲の『バラード第1番 ト短調 作品23』。


病院に隠れているシュピルマンが椅子に座り指を動かす」でもこの曲が使われていました。

ドイツ軍撤退後に走るトラックから流れる曲

Mazurek Dąbrowskiego(Traditional)
作詞:Józef Wybicki

ポーランドの国歌、『ドンブロフスキのマズルカ』(Mazurek Dąbrowskiego)です。
『ポーランドは未だ滅びず』のタイトルでも知られています。


英国がドイツに宣戦布告した事を知らせるラジオ放送で流れる曲」でもこの曲が使われていました。

戦後、シュピルマンがラジオ局のスタジオで演奏する曲

Nocturne in C-sharp minor, Op.posth.
作曲:Frédéric Chopin

フレデリック・ショパン作曲の『夜想曲第20番 嬰ハ短調(遺作)』。

1939年9月23日、シュピルマンによるライブ放送が行われている最中にラジオ局はドイツ軍の爆撃を受け、これが戦争が終わるまでに聞かれた最後の上演となりました。

1945年にラジオ局が再建され、仕事を再開したシュピルマンは、6年前に中断したこの曲を演奏したそうです。

エンディング & エンドクレジット

Andante spianato et grande polonaise brillante in E-flat major, Op.22
作曲:Frédéric Chopin

フレデリック・ショパン作曲の『アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22』より「ポロネーズ」。


シュピルマンがピアノの鍵盤の上で指を動かす」でもこの曲が使われていました。

『戦場のピアニスト』のサントラ

『戦場のピアニスト』はヴォイチェフ・キラール(Wojciech Kilar)が音楽を担当しました。ヴォイチェフ・キラールはポーランド出身の作曲家です。前衛的な交響詩『クシェサニ』で世界的に知られています。

1970年以降は映画音楽も多数手掛けており、ジェーン・カンピオンの『ある貴婦人の肖像』やロマン・ポランスキーの『ナインスゲート』でも音楽を担当しています。

『戦場のピアニスト』キャスト・スタッフ

監督ロマン・ポランスキー(Roman Polanski)
脚本ロナルド・ハーウッド(Ronald Harwood)
ロマン・ポランスキー(Roman Polanski)
原作ウワディスワフ・シュピルマン(Władysław Szpilman)
製作ロマン・ポランスキー(Roman Polanski)
ロベール・ベンムッサ(Robert Benmussa)
アラン・サルド(Alain Sarde)
音楽ヴォイチェフ・キラール(Wojciech Kilar)
配給 アミューズピクチャーズ
公開 2002年9月25日
2003年2月15日
上映時間150分

ウワディスワフ・シュピルマン:エイドリアン・ブロディ(Adrien Brody)
ヴィルム・ホーゼンフェルト陸軍大尉:トーマス・クレッチマン(Thomas Kretschmann)
ドロタ:エミリア・フォックス(Frank Finlay)
ユーレク:ミハウ・ジェブロフスキー(Michał Żebrowski)
ヘンリク:エド・ストッパード(Ed Stoppard)
父:フランク・フィンレー(Frank Finlay)
母:モーリン・リップマン(Maureen Lipman)
ナチス親衛隊将校:ワーニャ・ミュエス(Wanja Muesbene)
リパ:リチャード・リディングス(Richard Ridings)
ベネク:アンドゼ・ブルーメンフェルド(Andrzej Blumenfeld)
ヤニナ:ルース・プラット(Ruth Platt)
マヨレク:ダニエル・カルタジローン(Daniel Caltagirone)
アンジェイ(ヤニナの夫):ロナン・ヴィバート(Ronan Vibert)
ミルカ(ドロタの夫):ヴァレンタイン・ペルカ(Valentine Pelka)
イーツァク・ヘラー(ユダヤ人警察):ロイ・スマイルズ(Roy Smiles)
ハリーナ:ジェシカ・ケイト・マイヤー(Jessica Kate Meyer)
レギーナ:ジュリア・レイナー(Julia Rayner)
イェフーダ:ポール・ブラッドリー(John Bennett)
エーリック:ジョン・ベネット(John Bennett)
グリュン:シリル・シャプス(Cyril Shaps)
羽根飾りのレディ:ノミ・シャロン(Nomi Sharron)

文・構成
Filmmusik 管理人

映画の素晴らしさをもっと多くの人に伝えられたら…そんな気持ちでFilmlmusikを開設。
音楽・映画好きの管理人自ら執筆しています。

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