2014年フランスで制作された映画『SAINT LAURENT/サンローラン』(原題:SAINT LAURENT)は、フランスのファッションデザイナー、イヴ・サン=ローランの1967年から1976年までの生活が描かれた伝記映画です。第67回カンヌ国際映画祭ではパルムドールにノミネートされました。
ギャスパー・ウリエルがイヴ・サン=ローランを、レア・セドゥがミューズのルルを演じています。
- 『SAINT LAURENT/サンローラン』の挿入曲
- イヴがアトリエで流す曲
- クラブでのダンスミュージック
- イヴがアンディ・ウォーホルからの手紙を読みレコードで流す曲
- ベティとイヴが仮装をしクラブに行く準備をするシーン
- 1968年秋冬〜1969年春夏のコレクションと当時のニュース映像
- 1969年秋冬〜1970年秋冬のコレクションと当時のニュース映像
- ルルとイヴがクラブの個室で会話をするシーン
- イヴがベティとルルと肩を組んでクラブを出ていくシーン
- 衣装を纏ったイヴが友人たちの前で歌い踊る曲
- イヴがモロッコで出会った女性に故郷の話をするシーン
- イヴがヌード撮影をする時にレコードで流す曲
- 母親がスクラップブックを見ながらイヴと話をするシーン
- イヴが衣装を手掛けたジジ・ジャンメールの舞台『レビュー』での曲
- クラブでのダンスミュージック 1曲目
- クラブでのダンスミュージック 2曲目
- 客の試着にイヴが立ち会うシーン
- 一人で部屋にいるジャックがレコードで流す曲
- 兵隊たちが歌っている曲
- イヴがムジークに話しかけタバコを吸うシーン(1989年)
- 幼いイヴがミニチュア版ドレスを作る | 回想シーン
- イヴがマダム・フェリサと食事をするシーン(1989年)
- イヴが「マリア・カラスが聞きたい」と言い召使いが流す曲(1989年)
- 1976年「Russian Collection」ランウェイBGM 2曲目
- 1976年「Russian Collection」ランウェイBGM 3曲目
- エンドクレジット
- 『SAINT LAURENT/サンローラン』のサントラ
- 『SAINT LAURENT/サンローラン』キャスト・スタッフ
『SAINT LAURENT/サンローラン』の挿入曲
『SAINT LAURENT/サンローラン』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
イヴがアトリエで流す曲
Piano Concerto in D minor No.20, K.466 – I. Allegro
作曲:Wolfgang Amadeus Mozart
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲の『ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466』より、第1楽章。
モーツァルトの全27曲のピアノ協奏曲の中で短調の曲は2曲しかありません。これはそのうちの1曲で1785年に完成されました。ベートーヴェンは若い頃この協奏曲を賞賛しレパートリーに入れ続けたと言われています。
クラブでのダンスミュージック
I Put a Spell on You
作曲:Screamin’ Jay Hawkins
アーティスト:Creedence Clearwater Revival
『I Put a Spell on You』は、米・R&B歌手スクリーミン・ジェイ・ホーキンズが作った曲です。1956年にリリースされました。
ここでは、1968年にリリースされたクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのカバーバージョンが使われています。
クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)の曲が使われている映画一覧はコチラ
クラブで踊るベティー・カトルーをイヴがスカウトするシーン。
ベティ・カトルーは、ブラジル生まれのフランス人です。17歳でシャネルのモデルとしてキャリアをスタートさせ、その後イヴ・サンローランのミューズとして活躍しました。
イヴがアンディ・ウォーホルからの手紙を読みレコードで流す曲
Venus in Furs
作曲:Lou Reed
アーティスト:The Velvet Underground and Nico
『Venus in Furs』は、1965年に結成されたロックバンド、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのボーカリスト、ルー・リードが作った曲です。1967年にリリースされたヴェルヴェット・アンダーグラウンド&ニコのデビューアルバム『The Velvet Underground & Nico』に収録されました。『毛皮を着たヴィーナス』の邦題でも知られています。
ベティとイヴが仮装をしクラブに行く準備をするシーン
Baby baby
アーティスト:Franck Hedin et Nathalie Loriot
『Baby baby』は、フランスの女優/歌手のナタリー・ロリオと作曲家フランク・エディンの曲です。
1968年秋冬〜1969年春夏のコレクションと当時のニュース映像
Since I Found My Baby
アーティスト:The Metros
1966年にリリースされた『Since I Found My Baby』は、米・デトロイトのヴォーカルグループ、メトロスの曲です。
ベティと訪れたクラブでのダンスミュージック
1969年秋冬〜1970年秋冬のコレクションと当時のニュース映像
If It’s All the Same to You Babe
アーティスト:Luther Ingram
1966年にリリースされた『If It’s All the Same to You Babe』は、アメリカのソウル歌手ルーサー・イングラムの曲です。
レア・セドゥ演じるもう一人のミューズ、ルル・ドゥ・ラ・ファレーズが登場するシーン(1971年)でもこの曲が流れています。
1947年ロンドン生まれのルル・ドゥ・ラ・ファレーズは、母親の再婚でニューヨークに渡り10代で米・ヴォーグのモデルを務めました。イヴとの出会いは1968年で、その4年後メゾンに加わりました。ジュエリーとアクセサリーのデザインも手掛けていたルルは、ベティと共にイヴ・サンローランのミューズとして大きな役割を果たしました。
ルルとイヴがクラブの個室で会話をするシーン
(I Never Promised You A) Rose Garden
作曲: Joe South
アーティスト:Lynn Anderson
『(I Never Promised You A) Rose Garden』は、アメリカのシンガーソングライターでギタリストのジョー・サウスが作った曲です。ビリー・ジョー・ロイヤルのアルバム『Hush』に収録され1967年にリリースされました。
ここでは、1970年にリリースされたリン・アンダーソンのヒットバージョンが使われています。
イヴがベティとルルと肩を組んでクラブを出ていくシーン
Girl You’re The One
アーティスト:Richard Myhill
『Girl You’re The One』は、出版社のオーナーでもあるミュージシャン、リチャード・マイヒルの曲です。
衣装を纏ったイヴが友人たちの前で歌い踊る曲
Fais-moi Mal, Johnny
アーティスト:Magali Noël
『Fais-moi Mal, Johnny』は、フランスの女優で歌手のマガリ・ノエルの曲です。1956年にリリースされました。
@モロッコ、マラケシュ
イヴがモロッコで出会った女性に故郷の話をするシーン
Andrea Chénier, Act 3: “La mamma morta”
作曲:Umberto Giordano
演奏:Maria Callas, The Philharmonia Orchestra, Tullio Serafin
ウンベルト・ジョルダーノ作曲の歌劇《アンドレア・シェニエ》の第3幕より「亡くなった母を」。マリア・カラス(ソプラノ歌手)、トゥリオ・セラフィン指揮、フィルハーモニア管弦楽団による演奏が使われています。
@モロッコ、マラケシュ
イヴがヌード撮影をする時にレコードで流す曲
Tristan und Isolde, WWV 90, Act 3: “Milde und leise wie er lächelt”
作曲:Richard Wagner
リヒャルト・ワーグナー作曲の楽劇《トリスタンとイゾルデ》の第3幕より「優しく穏やかに笑っている」。
1971年デビューのメンズフレグランス「YSLプール オム」の広告で、イヴはヌードを披露し話題となりました。
母親がスクラップブックを見ながらイヴと話をするシーン
Ellens Gesang III (Ave Maria!), Op.52, No.6, D.839, “Hymne an die Jungfrau”
作曲:Franz Schubert
フランツ・シューベルト作曲の『エレンの歌 第3番 作品52-6 (D 839)』。1825年に作曲された歌曲で、《シューベルトのアヴェ・マリア》と呼ばれ親しまれています。
イヴが衣装を手掛けたジジ・ジャンメールの舞台『レビュー』での曲
Club Fabuloso
作曲:Philip Green, Geoff Love, Ken Thorne
『Club Fabuloso』は、フィリップ・グリーン、ジェフ・ラヴ、ケン・ソーンのイギリス人作曲家たちが作った曲です。
イヴ達3人がイヴのBFの楽屋でくつろいでいるシーン
クラブでのダンスミュージック 1曲目
The Night
アーティスト:Frankie Valli & The Four Seasons
『The Night』は、アメリカのロックバンド、フォー・シーズンズの曲です。1972年にリリースされたアルバム『Chameleon』に収録されています。
イヴが、ベティとルルを連れクラブを訪れ、シャンパンタワーを楽しむシーン。
クラブでのダンスミュージック 2曲目
Didn’t Say a Word
アーティスト:Patti Austin
『Didn’t Say a Word』は、NYハーレム出身のR&B歌手パティ・オースティンの曲です。1972年にリリースされました。
イヴとジャックの出会いのシーン
客の試着にイヴが立ち会うシーン
Ellens Gesang III (Ave Maria!), Op.52, No.6, D.839, “Hymne an die Jungfrau”
作曲:Franz Schubert
フランツ・シューベルト作曲の『エレンの歌 第3番 作品52-6 (D 839)』。
一人で部屋にいるジャックがレコードで流す曲
Matthäus-Passion, BWV 244, Erster Teil: 1. Chorus I & II “Kommt, ihr Töchter, helft mir klagen”
作曲:Johann Sebastian Bach
演奏:Boys Choir Of St. Bavo Cathedral, Haarle, Netherlands Chamber Choir, Orchestra of the Eighteenth Century, Frans Brüggen
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ作曲の《マタイ受難曲》第1部 第1番より合唱「来たれ娘たちよ、われとともに嘆け」。
聖バーヴォ教会少年合唱団、オランダ室内合唱団、フランス・ブリュッヘン指揮、18世紀オーケストラによる演奏が使われています。
兵隊たちが歌っている曲
Nous sommes tous des volontaires
作曲:Hans Teichmann、Erich Schlecht
『Nous sommes tous des volontaires』は、フランス外人部隊の軍歌です。
フランス外人部隊とは、外国籍の志願兵で構成されるフランス軍の軍団です。スイス衛兵、近衛スイス連隊、など、フランスの旗のもとで戦うすべての外国軍団を統合する目的で、1831年にフランス国王、ルイ・フィリップ1世によって設立されました。
イヴが男性達に囲まれ薬物を接種しているシーン
イヴがムジークに話しかけタバコを吸うシーン(1989年)
Ellens Gesang III (Ave Maria!), Op.52, No.6, D.839, “Hymne an die Jungfrau”
作曲:Franz Schubert
フランツ・シューベルト作曲の『エレンの歌 第3番 作品52-6 (D 839)』。
幼いイヴがミニチュア版ドレスを作る | 回想シーン
Tosca, Act II – “Vissi d’arte, vissi d’amore”
作曲:Giacomo Puccini
演奏:Maria Callas, Orchestra e Coro del Teatro alla Scala, Victor de Sabata
ジャコモ・プッチーニ作曲の歌劇《トスカ》の第2幕より「歌に生き、恋に生き」。マリア・カラス(ソプラノ歌手)、ヴィクトル・デ・サバタ指揮、ミラノ・スカラ座管弦楽団による演奏が使われています。
イヴがマダム・フェリサと食事をするシーン(1989年)
Stabat Mater, P.77 – I. Stabat Mater dolorosa
作曲:Giovanni Battista Pergolesi
演奏:Ingrid Kertesi, Camerata Budapest
ジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージ作曲の『スターバト・マーテル』より第1曲。ペルゴレージは、18世紀イタリアのオペラ作曲家です。映画では、イングリット・ケルテシ、カメラータ・ブダペストによる演奏が使われていました。
『スターバト・マーテル』は「悲しみの聖母」の邦題でも知られています。ペルゴレージは、この曲を書き上げてまもなく26歳という若さで亡くなりました。
イヴが「マリア・カラスが聞きたい」と言い召使いが流す曲(1989年)
Tosca, Act II – “Vissi d’arte, vissi d’amore”
作曲:Giacomo Puccini
ジャコモ・プッチーニ作曲の歌劇《トスカ》の第2幕より「歌に生き、恋に生き」。
この後、1976年「Russian Collection」のランウェイBGMの1曲目として、続けて使われています。
1976年「Russian Collection」ランウェイBGM 2曲目
Matthäus-Passion, BWV 244, Erster Teil: 1. Chorus I & II “Kommt, ihr Töchter, helft mir klagen”
作曲:Johann Sebastian Bach
演奏:Boys Choir Of St. Bavo Cathedral, Haarle, Netherlands Chamber Choir, Orchestra of the Eighteenth Century, Frans Brüggen
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ作曲の《マタイ受難曲》第1部から、第1番の合唱「来たれ娘たちよ、われとともに嘆け」。
1976年「Russian Collection」ランウェイBGM 3曲目
Madama Butterfly, Act II: Un bel dì vedremo
作曲:Giacomo Puccini
演奏:Maria Callas,The Philharmonia Orchestra, Tullio Serafin
ジャコモ・プッチーニ作曲の歌劇《蝶々夫人》第2幕より「ある晴れた日に」。
マリア・カラス(ソプラノ歌手)、トゥリオ・セラフィン指揮、フィルハーモニア管弦楽団による演奏が使われています。
エンドクレジット
Faithful Man
アーティスト:Lee Fields and The Expressions
『Faithful Man』は、アメリカのソウル歌手エルマー・リー・フィールズの曲です。2012年にリリースされたアルバム『Faithful Man』に収録されています。
『SAINT LAURENT/サンローラン』のサントラ
『SAINT LAURENT/サンローラン』は監督のベルトラン・ボネロ(Bertrand Bonello)が音楽も担当しています。ベルトラン・ボネロは、フランス出身の映画監督で、脚本家・作曲家・俳優などマルチに活躍しています。『SAINT LAURENT/サンローラン』では、サンローランの訃報を伝える新聞社役で出演しています。
『SAINT LAURENT/サンローラン』キャスト・スタッフ
監督 | ベルトラン・ボネロ(Bertrand Bonello) |
脚本 | トマ・ビデガン(Thomas Bidegain) |
ベルトラン・ボネロ(Bertrand Bonello) | |
製作 | エリック・アルトメイヤー(Éric Altmayer) |
ニコラス・アルトメイヤー(Nicolas Altmayer) | |
クリストフ・ランベール(Christophe Lambert) | |
音楽 | ベルトラン・ボネロ(Bertrand Bonello) |
配給 | ギャガ |
公開 | 2014年9月24日 |
2015年12月4日 | |
上映時間 | 151分 |
イヴ・サン=ローラン:ギャスパー・ウリエル (Gaspard Ulliel)
イヴ・サン=ローラン(1989年時):ヘルムート・バーガー (Helmut Berger)
ピエール・ベルジェ:ジェレミー・レニエ (Jérémie Renier)
ルル・ドゥ・ラ・ファレーズ:レア・セドゥ (Léa Seydoux)
ベティー・カトルー:エメリーヌ・ヴァラーデ (Aymeline Valade)
タリタ:ジャスミン・トリンカ (Jasmine Trinca)
ジャック・ド・バシャール:ルイ・ガレル (Louis Garrel)
リュシエンヌ・サン=ローラン:ドミニク・サンダ (Dominique Sanda)
ジャン=ピエール氏:ミシャ・レスコー (Micha Lescot)
アニー・マリー・ムニョス:アミラ・カサール (Amira Casar)
ドゥーザー夫人:ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ (Valeria Bruni Tedeschi)
ルネ:ヴァレリー・ドンゼッリ(Valérie Donzelli)
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