『バリー・シール/アメリカをはめた男』の挿入曲とサントラ | 解説付き全曲紹介Filmmusik
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トム・クルーズ(Tom Cruise)

『バリー・シール/アメリカをはめた男』の挿入曲とサントラ

2017年にアメリカで製作された映画『バリー・シール/アメリカをはめた男』(原題:American Made)は、麻薬密輸を行っていたトランス・ワールド航空(現アメリカン航空)のパイロット、バリー・シールがCIAの仕事を引き受け『イラン・コントラ事件』に巻き込まれていく様子を描いた伝記映画です。

『ボーン・アイデンティティー』『Mr.&Mrs. スミス』のダグ・リーマンが監督を務め、トム・クルーズがバリー・シールを演じました。

『バリー・シール/アメリカをはめた男』の挿入曲

『バリー・シール/アメリカをはめた男』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)

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オープニング

A Fifth of Beethoven
作曲:Ludwig van Beethoven、Walter Murphy
アーティスト:Walter Murphy
リリース年:1976年

『A Fifth of Beethoven』は、ニューヨーク出身のキーボード奏者/編曲家、ウォルター・マーフィー(Walter Murphy)が作ったディスコ・インストゥルメンタル曲です。
この曲は、『運命』の通称で知られるベートーヴェンの『交響曲第5番 ハ短調 作品67』の第1楽章をもとに作られています。
1976年にリリースされ、翌年にはジョン・トラボルタ主演のアメリカ映画『サタデー・ナイト・フィーバー』で使われ人気の曲となりました。


オープニングシーンには、アメリカの第39代大統領ジミー・カーター(在任期間1977年〜1981年)の実際の演説が使われています。

ルーシーがつけるラジオから流れる曲

Let Your Love Flow
作曲:Larry E Wiliams
オリジナル版:Gene Cotton(1975)
アーティスト:Bellamy Brothers(1975)

『Let Your Love Flow』は、ニール・ダイアモンドのローディーをつとめていたシンガーソングライター、ラリー・E・ウィリアムス(Larry E Wiliams)が作った曲です。ジーン・コットン(Gene Cotton)がレコーディングをし、1975年にリリースされました。

ここでは、アメリカのポップ/カントリーデュオ、ベラミー・ブラザーズ(Bellamy Brothers)によるヒットバージョンが使われています。『愛はそよ風』の邦題で知られています。


バリーが帰宅するシーン
TWA 1978年

バリーが訪れるバーのBGM 1曲目

LA Loves You
作曲:Barry Kirsch and Charlie Spencer
アーティスト:Glassband


バーで大勢が談笑しているシーン

バリーが訪れるバーのBGM 2曲目

You Sexy Thing
作曲:Errol Brown and Tony Wilson
アーティスト:Hot Chocolate
リリース年:1975年

ホット・チョコレート(Hot Chocolate)は、70年代から1980年代にかけて活躍していたイギリスのソウルバンドです。『You Sexy Thing』は、2枚目のアルバム『ホット・チョコレート』に収録されています。


バリーがシェイファーに話しかけられるシーン

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1978年、バリーがCIAの仕事をするようになる

One Way Out
作曲:Elmore James, Marshall Sehorn & Sonny Boy Williamson
オリジナル版:Sonny Boy Williamson(1962)
アーティスト:The Allman Brothers Band(1972)

『One Way Out』は、米・ブルース歌手サニー・ボーイ・ウィリアムソン(Sonny Boy Williamson)とブルースギタリストのエルモア・ジェーム(Elmore James)が作った曲です。
作曲したサニー・ボーイ・ウィリアムソンがレコーディングし、1962年にリリースされました。

ここでは、サザンロックを代表する伝説的バンド、オールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band)のカバーバージョンが使われています。


この後、「バリーがパナマに飛ぶ & 運び屋の仕事をするようになる」でもこの曲が使われています。

バリーとシェーファーが仕事の話をするダイナーのBGM

Call Me Free
作曲:Gerald Hugh Ramsey
アーティスト:Jay Ramsey

『Call Me Free』は、アメリカのシンガーソングライター、ジェイ・ラムジー(Jay Ramsey)の曲です。

バリーがパナマに飛ぶ & 運び屋の仕事をするようになる

One Way Out
作曲:Elmore James, Marshall Sehorn & Sonny Boy Williamson
オリジナル版:Sonny Boy Williamson(1962)
アーティスト:The Allman Brothers Band(1972)

サザンロックを代表する伝説的バンド、オールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band)の『One Way Out』です。


「1978年、バリーがCIAの仕事をするようになる」でもこの曲が使われていました。

バリーが連れてこられたコロンビアの邸宅で流れている曲

Blue Bayou
作曲:Joe Melson and Roy Orbison
オリジナル版:Roy Orbison(1963)
アーティスト:Linda Ronstadt(1977)

『ブルー・バイユー』(Blue Bayou)は、20世紀アメリカを代表する歌手ロイ・オービソンの曲です。1963年にリリースされ世界的にヒットしました。
ここでは、70年代〜80年代にかけて活躍した女性歌手リンダ・ロンシュタットのカバーバージョンが使われています。

タイトルのバイユー(Bayou)は、ミシシッピ川の三角州地帯などにみられる細くてゆっくりと流れる小川を意味する言葉です。南部メキシコ湾岸一帯の地域名(バイユー・カントリー)として使われることもあります。


バリーが密輸の仕事話を持ちかけられるシーン。
1980年、@コロンビア

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密輸の成功を祝っているところにコロンビア当局が入ってくる

Seguro Lo Hará Otro
作曲:Nicolas Cantor Gonzalez and Luis Fernando Beltran
アーティスト:John Ever Villa

バリーが家族を連れてアーカンソー州ミーナに逃げる

Black Widow Blues
作曲:Townes van Zandt
アーティスト:Townes van Zandt

『Black Widow Blues』は、アメリカのシンガーソングライター、タウンズ・ヴァン・ザント
(Townes van Zandt)の曲です。

バリーが助手を雇うほどの「頼れる運び屋」になる

Bombo y Maracas
作曲:Esther Celis Forero
アーティスト:Climaco Sarimento y su Orquesta

『Bombo y Maracas』は、コロンビアの歌手/作曲家エスター・セリス・フォレロ(Esther Celis Forero)が作った曲です。コロンビア出身のクラリネット奏者、クリマコ・サルミエント(Climaco Sarimento)率いるバンドによる演奏です。

1982年、バリーがミーナでの仕事と成功を語る

Hooked On Classics (Parts 1 and 2)
作曲:Louis Clark
演奏:Louis Clark、Royal Philharmonic Orchestra

『Hooked On Classics (Parts 1 and 2)』は、イギリスのキーボード奏者/編曲家ルイス・クラークの作品です。

以下の曲がアレンジされ順に流れるメドレー形式の曲です。

ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23 – 第1楽章
(作曲:ピョートル・チャイコフスキー)
熊蜂の飛行
(作曲:リムスキー=コルサコフ)
交響曲第40番 ト短調 K.550 – 第1楽章
(作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァル)
ラプソディ・イン・ブルー
(作曲:ジョージ・ガーシュウィン)
カレリア組曲 作品11 – 第1曲 間奏曲
(作曲:ジャン・シベリウス)
交響曲第5番 ハ短調 作品67 – 第1楽章
(作曲:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565 – トッカータ
(作曲:ヨハン・ゼバスティアン・バッハ)
アイネ・クライネ・ナハトムジーク – 第1楽章
(作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァル)
交響曲第9番 ニ短調 作品125 – 第4楽章
(作曲:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
歌劇《ウィリアム・テル》序曲
(作曲:ジョアキーノ・ロッシーニ)
歌劇《フィガロの結婚》K.492 / 「恋とはどんなものかしら」
(作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァル)
幻想序曲『ロメオとジュリエット』
(作曲:ピョートル・チャイコフスキー)
デンマーク王子の行進曲
(作曲:ジェレマイア・クラーク)
《メサイア》 HWV 56 / 第2部 – 第44曲 ハレルヤ
(作曲:ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル)
ピアノ協奏曲イ短調 作品16 – 第1楽章
(作曲:エドヴァルド・グリーグ)
《カルメン》第1組曲 – 第5曲: 闘牛士
(作曲:ジョルジュ・ビゼー)
序曲『1812年』
(作曲:ピョートル・チャイコフスキー)


1982年、@ミーナ

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JBが掃除をする格納庫で流れている曲

I Don’t Need You
作曲:Fredrick Dummer
アーティスト:The Troyes
リリース年:1966年

ザ・トロイズ(The Troyes)は、1966年に結成されたアメリカのガレージロックバンドです。
ミシガン州バトルクリークを拠点に活動していましたが、1967年に解散しました。

バリーが酒を飲みながらカルテルからの多額の報酬を受け取る

Negra Rosa
作曲:Daniel Indart and Enzo Villaparedes
アーティスト:Tomborato

JBの車で流れている曲(JBが新車で帰宅する)

Renegade
作曲:Dennis Livingston
アーティスト:Loosely Tight
リリース年:1981年

ルーズリー・タイト(Loosely Tight)は、70年代後半から80年代前半にかけてアリゾナ州フェニックスを拠点に活動していたアメリカのハードロックバンドです。
『Renegade』は、ルーズリー・タイトのアルバム『Fightin’ Society』に収録されている曲です。

ミーナの街を走るポルシェから聞こえる曲

Loud N’ Restless
作曲:Dennis Livingston
アーティスト:Loosely Tight

『Loud N’ Restless』は、ルーズリー・タイト(Loosely Tight)のアルバム『Fightin’ Society』に収録されている曲です。


FBI銀行財務調査部の捜査官がミーナの街を訪れるシーン

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ダウニング保安官が食事をするダイナーのBGM

Behind Closed Doors
作曲:Kenny O’Dell
アーティスト:Charlie Rich
リリース年:1972年

『Behind Closed Doors』は、カントリーミュージック歌手チャーリー・リッチ(Charlie Rich)のアルバム『Behind Closed Doors』に収録されている曲です。


現金が入ったブリーフケースを車から持ち出すJBをダウニング保安官が目撃するシーン

バリーが無罪放免となり、ホワイトハウスに連れて来られる

Slippery People
作曲:David Byrne, Chris Frantz, Jerry Harrison and Tina Weymouth
アーティスト:Talking Heads
リリース年:1983年

トーキング・ヘッズ(Talking Heads)は、1975年にニューヨークで結成されたアメリカのロック バンドです。『Slippery People』は、1983年にリリースされました。

バリー達が、カルテルとの取引を写真に収めることに成功する

Ultra Blue
作曲:Marvin Maxwell, Frank Bugbee, & Wayne Young
アーティスト:Soul, Incorporated

『Ultra Blue』は、アメリカ・ケンタッキーのバンド、ソウル・インク(Soul, Incorporated)の曲です。

バリーが社会奉仕活動に取り組む

What Makes A Good Man?
作曲:Kelvin Swaby, Daniel Taylor, Chris Ellul and Spencer Page
アーティスト:The Heavy
リリース年:2012年

ザ・ヘヴィー(The Heavy)は、2007年にイングランド西部のサマセット州バースで結成されたロックバンドです。
『What Makes A Good Man?』は、ザ・ヘヴィー3枚目のスタジオ・アルバム『ザ・グロリアス・デッド』からのリード・シングルとして2012年にリリースされました。

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エンディング

Wah-Wah
作曲:George Harrison
アーティスト:George Harrison
リリース年:1970年

『Wah-Wah』は、ザ・ビートルズのギタリスト、ジョージ・ハリスン(George Harrison)の曲です。ジョージ・ハリスンの3枚目のソロアルバム『All Things Must Pass』に収録されています。

『バリー・シール/アメリカをはめた男』のサントラ

『バリー・シール/アメリカをはめた男』はクリストフ・ベック(Christophe Beck)が音楽を担当しました。クリストフ・ベックは、カナダ・モントリオール出身の作曲家です。『バーレスク』『ハングオーバー!』シリーズなどの音楽を手掛けています。

『バリー・シール/アメリカをはめた男』キャスト・スタッフ

監督ダグ・リーマン(Doug Liman)
脚本ゲイリー・スピネッリ(Gary Spinelli)
製作ブライアン・グレイザー(Brian Grazer)
ブライアン・オリヴァー(Brian Oliver)
タイラー・トンプソン(Tyler Thompson)
ダグ・デイヴィソン(Doug Davison)
キム・ロス(Kim Roth)
レイ・アンジェリク(Ray Angelic)
音楽クリストフ・ベック(Christophe Beck)
配給 東宝東和
公開 2017年9月29日
2017年10月21日
上映時間117分

バリー・シール:トム・クルーズ(Tom Cruise)
モンティ・”シェイファー”:ドーナル・グリーソン(Domhnall Gleeson)
ルーシー・シール:サラ・ライト(Sarah Wright)
ダウニング保安官:ジェシー・プレモンス(Jesse Plemons)
JB:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(Caleb Landry Jones)
ジュディ・ダウニング:ローラ・カーク(Lola Kirke)
デイナ・シボタ:ジェイマ・メイズ(Jayma Mays)
ホルヘ・オチョア:アレハンドロ・エッダ(Alejandro Edda)
ジェームズ・ランゲル:ベニート・マルティネス(Benito Martinez)
クレイグ・マッコール捜査官:E・ロジャー・ミッチェル(E. Roger Mitchell)
ルイス・フィンクル:ジェド・リース(Jed Rees)
カルロス・レデル:フレディ・ヤテ・エスコバー(Fredy Yate Escobar)
パブロ・エスコバル:マウリシオ・メヒア(Mauricio Mejía)
オリヴァー・ノース中佐:ロバート・ファリア(Robert Farrior)
ジョージ・W・ブッシュ:コナー・トリニアー(Connor Trinneer )
ジミー・カーター大統領:本人(記録映像)(Jimmy Carter)
ロナルド・レーガン大統領:本人(記録映像)(Ronald Reagan)
ナンシー・レーガン:本人(記録映像)(Nancy Reagan)

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文・構成
Filmmusik 管理人

映画の素晴らしさをもっと多くの人に伝えられたら…そんな気持ちでFilmlmusikを開設。
音楽・映画好きの管理人自ら執筆しています。

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