2017年にアメリカで製作された映画『バリー・シール/アメリカをはめた男』(原題:American Made)は、麻薬密輸を行っていたトランス・ワールド航空(現アメリカン航空)のパイロット、バリー・シールがCIAの仕事を引き受け『イラン・コントラ事件』に巻き込まれていく様子を描いた伝記映画です。
『ボーン・アイデンティティー』『Mr.&Mrs. スミス』のダグ・リーマンが監督を務め、トム・クルーズがバリー・シールを演じました。
- 『バリー・シール/アメリカをはめた男』の挿入曲
- オープニング
- バリーが帰宅する(ルーシーがつけるラジオから流れる曲)
- シェイファーがバリーに話しかけてくる(バーで流れる曲)
- 1978年、バリーがCIAの仕事をするようになる
- バリーとシェーファーが仕事の話をする(ダイナーのBGM)
- 1980年、バリーがパナマに飛び “運び屋” の仕事をするようになる
- バリーが密輸の仕事話を持ちかけられる(バリー連れてこられた邸宅で流れる曲)
- 密輸の成功を祝っているところにコロンビア当局が入ってくる
- バリーが家族を連れてアーカンソー州ミーナに逃げる
- バリーが助手を雇うほどの “頼れる運び屋” になる
- 1982年、バリーがミーナでの仕事と成功を語る
- JBが格納庫を掃除させられる(格納庫で流れる曲)
- バリーが酒を飲みながらカルテルからの多額の報酬を受け取る
- JBが新車で帰宅する(JBの車で流れている曲)
- FBI銀行財務調査部の捜査官がミーナを訪れる(街を走るポルシェから聞こえてくる曲)
- 現金が入ったブリーフケースを車から持ち出すJBをダウニング保安官が目撃する(ダイナーのBGM)
- バリーが無罪放免となり、ホワイトハウスに連れて来られる
- バリー達が、カルテルとの取引を写真に収めることに成功する
- バリーが社会奉仕活動に取り組む
- エンディング
- 『バリー・シール/アメリカをはめた男』のサントラ
- 『バリー・シール/アメリカをはめた男』キャスト・スタッフ
『バリー・シール/アメリカをはめた男』の挿入曲
『バリー・シール/アメリカをはめた男』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
オープニング
オープニングシーンには、アメリカの第39代大統領ジミー・カーター(在任期間1977年〜1981年)の実際の演説が使われています。
邦題『運命 ’76』
Artist | ウォルター・マーフィー(Walter Murphy) アメリカのキーボード奏者/編曲家/音楽プロデューサー、1952年ニューヨーク生まれ。 |
リリース | 1976年 |
作曲者 | ウォルター・マーフィー |
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827) ドイツの作曲家。ウィーンの古典音楽を最高の発展に導き、ロマン派音楽への道を切り開いた音楽史において極めて重要な作曲家の一人。 聴力を失いながらも音楽への情熱を燃やし続け、数々の名曲を生み出したその偉業から日本では「楽聖」として称えられる。 |
『A Fifth of Beethoven』は、ウォルター・マーフィー(Walter Murphy)が作ったディスコ・インストゥルメンタル曲です。
『運命』の通称で知られるベートーヴェンの『交響曲第5番 ハ短調 作品67』の第1楽章をもとに作られています。
この曲は、ジョン・トラボルタ主演のアメリカ映画『サタデー・ナイト・フィーバー』で使われ、クローズアップされました。
バリーが帰宅する(ルーシーがつけるラジオから流れる曲)
邦題『愛はそよ風』
Artist cover ver. | ベラミー・ブラザーズ(Bellamy Brothers) アメリカのポップ/カントリーデュオ。 |
リリース | 1975年 |
作曲者 | ラリー・E・ウィリアムス(Larry E Wiliams) アメリカのシンガーソングライター。ニール・ダイアモンドのローディーをつとめていた。 |
Original ver. | 1975年:ジーン・コットン(Gene Cotton) アメリカのポップロック・シンガーソングライター、1944年生まれ。 |
シェイファーがバリーに話しかけてくる(バーで流れる曲)
Artist | ホット・チョコレート(Hot Chocolate) 70年代から1980年代にかけて活躍していたイギリスのソウルバンド。 |
リリース | 1975年 |
作曲者 | Errol Brown and Tony Wilson |
1978年、バリーがCIAの仕事をするようになる
ワン・ウェイ・アウト
Artist cover ver. | オールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band) 1969年にフロリダ州ジャクソンビルで結成されたアメリカのロックバンド。 サザン・ロックの代表的バンドとして知られる。 |
リリース | 1972年 |
作曲者 | エルモア・ジェームス(Elmore James, 1918-1963) ミシシッピ州出身のアメリカのブルースギタリスト/シンガー/ソングライター/バンドリーダー。そのギター・テクニックから「キング・オブ・ザ・スライド・ギター」と呼ばれた。 |
マーシャル・スホーン(Marshall Sehorn, 1934-2006) アメリカのソングライター/音楽出版社オーナー/起業家。 1950年代から1970年代にかけて、アラン・トゥーサン (Allen Toussaint)のビジネスパートナーとして活動しR&Bの発展に重要な役割を果たした。 | |
サニー・ボーイ・ウィリアムソン(Sonny Boy Williamson, 1912-1965) アメリカのブルース・シンガー/ブルース・ハーモニカ奏者。 | |
Original ver. | 1962年:サニー・ボーイ・ウィリアムソン |
この後「1980年、パナマに飛び “運び屋” の仕事をするようになる」でもこの曲が使われています。
バリーとシェーファーが仕事の話をする(ダイナーのBGM)
Artist | ジェイ・ラムジー(Jay Ramsey) アメリカのシンガーソングライター/ギタリスト。 |
作曲者 | Gerald Hugh Ramsey |
1980年、バリーがパナマに飛び “運び屋” の仕事をするようになる
ワン・ウェイ・アウト
Artist cover ver. | オールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band) 1969年にフロリダ州ジャクソンビルで結成されたアメリカのロックバンド。 サザン・ロックの代表的バンドとして知られる。 |
リリース | 1972年 |
作曲者 | エルモア・ジェームス(Elmore James, 1918-1963) マーシャル・スホーン(Marshall Sehorn, 1934-2006) サニー・ボーイ・ウィリアムソン(Sonny Boy Williamson, 1912-1965) |
Original ver. | 1962年:サニー・ボーイ・ウィリアムソン |
「1978年、バリーがCIAの仕事をするようになる」でもこの曲が使われていました。
バリーが密輸の仕事話を持ちかけられる(バリー連れてこられた邸宅で流れる曲)
ブルー・バイユー
Artist cover ver. | リンダ・ロンシュタット(Linda Ronstadt) アメリカの女性歌手/ミュージシャン、1946年アリゾナ州ツーソン生まれ。 1970年代から1980年代にかけて一世を風靡し、ウエストコーストの歌姫と呼ばれる。 |
リリース | 1977年 |
作曲者 | ロイ・オービソン(Roy Orbison, 1936-1988) テキサス州ヴァーノン出身のシンガーソングライター/ギタリスト。 ヴェルベット・ヴォイスと呼ばれた伸びやかなファルセットボイスで世界中から愛され、1960年代前半から中盤にかけて大きな成功を集めた。また、ロカビリーと呼ばれるスタイルを築きあげたパイオニアの一人としても知られる。 |
ジョー・メルソン(Joe Melson) アメリカのソングライター/歌手、1935年生まれ。 ロイ・オービソンとのコラボで知られる。 | |
Original ver. | 1963年:ロイ・オービソン |
タイトルのバイユー(Bayou)は、ミシシッピ川の三角州地帯などにみられる細くてゆっくりと流れる小川を意味する言葉です。南部メキシコ湾岸一帯の地域名(バイユー・カントリー)として使われることもあります。
密輸の成功を祝っているところにコロンビア当局が入ってくる
Artist | John Ever Villa |
作曲者 | Nicolas Cantor Gonzalez and Luis Fernando Beltran |
バリーが家族を連れてアーカンソー州ミーナに逃げる
Artist | タウンズ・ヴァン・ザント(Townes van Zandt) アメリカのシンガーソングライター。 |
作曲者 | タウンズ・ヴァン・ザント(Townes van Zandt) |
バリーが助手を雇うほどの “頼れる運び屋” になる
Artist | クリマコ・サルミエント(Climaco Sarimento) コロンビア出身のクラリネット奏者。 |
作曲者 | エスター・セリス・フォレロ(Esther Celis Forero) コロンビアの歌手/作曲家。 |
1982年、バリーがミーナでの仕事と成功を語る
フックト・オン・クラシックス(パート1&2)
Artist | ルイス・クラーク(Louis Clark, 1947-2021) イギリスのキーボード奏者/アレンジャー/指揮者。 ロックバンド「エレクトリック・ライト・オーケストラ」(Electric Light Orchestra) の元アレンジャー。 |
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団(Royal Philharmonic Orchestra) ロンドンを拠点とするイギリスの交響楽団、1946年設立。 | |
リリース | 1981年 |
作曲者 | ルイス・クラーク |
以下の曲がアレンジされて順に流れる “メドレー形式の曲” です。
ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23 – 第1楽章(作曲:ピョートル・チャイコフスキー)
熊蜂の飛行(作曲:リムスキー=コルサコフ)
交響曲第40番 ト短調 K.550 – 第1楽章(作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)
ラプソディ・イン・ブルー(作曲:ジョージ・ガーシュウィン)
カレリア組曲 作品11 – 第1曲 間奏曲(作曲:ジャン・シベリウス)
交響曲第5番 ハ短調 作品67 – 第1楽章(作曲:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
トッカータとフーガ ニ短調 BWV 565 よりトッカータ(作曲:ヨハン・ゼバスティアン・バッハ)
アイネ・クライネ・ナハトムジーク – 第1楽章(作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)
交響曲第9番 ニ短調 作品125 – 第4楽章(作曲:ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
歌劇《ウィリアム・テル》序曲(作曲:ジョアキーノ・ロッシーニ)
歌劇《フィガロの結婚》K.492 / 「恋とはどんなものかしら」(作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)
幻想序曲『ロメオとジュリエット』(作曲:ピョートル・チャイコフスキー)
デンマーク王子の行進曲(作曲:ジェレマイア・クラーク)
《メサイア》 HWV 56 / 第2部 – 第44曲 ハレルヤ(作曲:ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル)
ピアノ協奏曲イ短調 作品16 – 第1楽章(作曲:エドヴァルド・グリーグ)
《カルメン》第1組曲 – 第5曲: 闘牛士(作曲:ジョルジュ・ビゼー)
序曲『1812年』(作曲:ピョートル・チャイコフスキー)
JBが格納庫を掃除させられる(格納庫で流れる曲)
Artist | ザ・トロイズ(The Troyes) 1966年に結成されたアメリカのガレージロックバンド。 |
リリース | 1966年 |
作曲者 | Fredrick Dummer |
バリーが酒を飲みながらカルテルからの多額の報酬を受け取る
Artist | Tomborato |
作曲者 | Daniel Indart and Enzo Villaparedes |
JBが新車で帰宅する(JBの車で流れている曲)
Artist | ルーズリー・タイト(Loosely Tight) 70年代後半から80年代前半にかけてアリゾナ州フェニックスを拠点に活動していたアメリカのハードロックバンド。 |
リリース | 1981年 |
作曲者 | Dennis Livingston |
FBI銀行財務調査部の捜査官がミーナを訪れる(街を走るポルシェから聞こえてくる曲)
Artist | ルーズリー・タイト(Loosely Tight) 70年代後半から80年代前半にかけてアリゾナ州フェニックスを拠点に活動していたアメリカのハードロックバンド。 |
リリース | 1981年 |
作曲者 | Dennis Livingston |
現金が入ったブリーフケースを車から持ち出すJBをダウニング保安官が目撃する(ダイナーのBGM)
邦題『愛の扉』
Artist | チャーリー・リッチ(Charlie Rich, 1932-1995) アメリカのカントリー歌手。 |
リリース | 1973年 |
作曲者 | Kenny O’Dell |
バリーが無罪放免となり、ホワイトハウスに連れて来られる
スリッパリー・ピープル
Artist | トーキング・ヘッズ(Talking Heads) 1975年にニューヨークで結成されたアメリカのロックバンド。 ファンクやパンクなどの要素をふんだんに取り入れた独創的な音楽性と知性溢れるパフォーマンスで多くのファンを魅了した。 |
リリース | 1983年 |
作曲者 | Talking Heads デヴィッド・バーン (David Byrne) クリス・フランツ(Chris Frantz) ティナ・ウェイマス (Tina Weymouth) ジェリー・ハリスン(Jerry Harrison) |
バリー達が、カルテルとの取引を写真に収めることに成功する
Artist | ソウル・インク(Soul, Incorporated) ケンタッキー出身のアメリカのバンド。 |
作曲者 | Marvin Maxwell, Frank Bugbee & Wayne Young |
バリーが社会奉仕活動に取り組む
Artist | ザ・ヘヴィー(The Heavy) 2007年に結成されたイギリスのロックバンド。 |
リリース | 2012年 |
作曲者 | The Heavy ケルビン・スワビー(Kelvin Swaby) ダニエル・テイラー(Daniel Taylor) スペンサー・ペイジ(Spencer Page) クリス・エルル(Chris Ellul) |
エンディング
ワー・ワー
Artist | ジョージ・ハリスン(George Harrison, 1943-2001) イギリスのミュージシャン/シンガーソングライター。 1960年代に「ザ・ビートルズ」のリードギタリストとして国際的な名声を得た。 |
リリース | 1970年 |
作曲者 | ジョージ・ハリスン |
『バリー・シール/アメリカをはめた男』のサントラ

『バリー・シール/アメリカをはめた男』はクリストフ・ベック(Christophe Beck)が音楽を担当しました。
クリストフ・ベックは、カナダ・モントリオール出身の作曲家です。『バーレスク』『ハングオーバー!』シリーズなどの音楽を手掛けています。
『バリー・シール/アメリカをはめた男』キャスト・スタッフ
監督 | ダグ・リーマン(Doug Liman) |
脚本 | ゲイリー・スピネッリ(Gary Spinelli) |
製作 | ブライアン・グレイザー(Brian Grazer) |
ブライアン・オリヴァー(Brian Oliver) | |
タイラー・トンプソン(Tyler Thompson) | |
ダグ・デイヴィソン(Doug Davison) | |
キム・ロス(Kim Roth) | |
レイ・アンジェリク(Ray Angelic) | |
音楽 | クリストフ・ベック(Christophe Beck) |
配給 | 東宝東和 |
公開 | 2017年9月29日 |
2017年10月21日 | |
上映時間 | 117分 |
バリー・シール:トム・クルーズ(Tom Cruise)
モンティ・”シェイファー”:ドーナル・グリーソン(Domhnall Gleeson)
ルーシー・シール:サラ・ライト(Sarah Wright)
ダウニング保安官:ジェシー・プレモンス(Jesse Plemons)
JB:ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(Caleb Landry Jones)
ジュディ・ダウニング:ローラ・カーク(Lola Kirke)
デイナ・シボタ:ジェイマ・メイズ(Jayma Mays)
ホルヘ・オチョア:アレハンドロ・エッダ(Alejandro Edda)
ジェームズ・ランゲル:ベニート・マルティネス(Benito Martinez)
クレイグ・マッコール捜査官:E・ロジャー・ミッチェル(E. Roger Mitchell)
ルイス・フィンクル:ジェド・リース(Jed Rees)
カルロス・レデル:フレディ・ヤテ・エスコバー(Fredy Yate Escobar)
パブロ・エスコバル:マウリシオ・メヒア(Mauricio Mejía)
オリヴァー・ノース中佐:ロバート・ファリア(Robert Farrior)
ジョージ・W・ブッシュ:コナー・トリニアー(Connor Trinneer )
ジミー・カーター大統領:本人(記録映像)(Jimmy Carter)
ロナルド・レーガン大統領:本人(記録映像)(Ronald Reagan)
ナンシー・レーガン:本人(記録映像)(Nancy Reagan)
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