『もう終わりにしよう。』の挿入曲とサントラ | 解説付き全曲紹介Filmmusik
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『もう終わりにしよう。』の挿入曲とサントラ

2020年、アメリカで制作されたNetflix映画『もう終わりにしよう。』(原題:I’m Thinking of Ending Things)は、カナダの小説家イアン・リードのデビュー作をもとにしたスリラー映画です。チャーリー・カウフマンが監督をつとめました。

ジョン・カサヴェス監督映画『こわれゆく女』やラッセル・クロウ主演の『ビューティフル・マインド』、ミュージカル『オクラホマ!』などが印象的に引用されています。

『もう終わりにしよう。』の挿入曲

『もう終わりにしよう。』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)

用務員の男が食事をしながら見ているテレビの曲

Peabody’s Improbable History
ピーボディズ・インプルーバブル・ヒストリー
作曲者フランク・コムストック(Frank Comstock, 1922-2013)
アメリカの作曲家/編曲家/指揮者/トロンボーン。

この曲は、2014年のアメリカ3Dアニメ映画『天才犬ピーボ博士のタイムトラベル』の原作となったテレビアニメ『Peabody’s Improbable History』(1959年〜1960年)のテーマ曲です。

『Peabody’s Improbable History』は、人間の言葉を話す天才犬ピーボディー(Peabody)がシャーマンという孤児に出会い、彼をいじめから救い養子にするところから話が始まります。
ピーボディーは、3歳でハーバード大学を卒業し、発明家/科学者/ノーベル賞受賞者/2度のオリンピックメダリストとそれまで多くのことを成し遂げてきました。シャーマンと出会ったピーボディーはタイムマシーンを作り、歴史の間違いを正すためタイムトラベルの冒険にでかける…といったストーリーのアニメでした。

ドライブ中にジェイクがかける曲(用務員の男が勤務する学校で上演されているミュージカル)

Many a New Day
邦題『新しい日々』
作曲者ロジャース&ハマースタイン(Rodgers & Hammerstein)
1940年代から1950年代のミュージカル黄金時代に人気ミュージカルを多数製作し、ブロードウェイミュージカルの基盤を作り上げたと言われている伝説のコンビ。
代表作『オクラホマ!』『王様と私』『サウンド・オブ・ミュージック』
リチャード・ロジャース(Richard Rodgers, 1902-1979)
アメリカ・ニューヨーク出身の作曲家。ローレンツ・ハート、オスカー・ハマースタイン2世とのコラボレーションで知られる。
オスカー・ハマースタイン2世(Oscar Hammerstein II, 1895-1960)
アメリカのミュージカル作詞家/脚本家/演劇プロデューサー。
Original ver.1943年:ジョーン・ロバーツ(Joan Roberts with Oklahoma Orchestra under direction of Jay Blackton)

『Many a New Day』は、1943年初演のブロードウェイミュージカル『オクラホマ!』のミュージカルナンバーです。ローリーを演じたアメリカの女優、ジョーン・ロバーツ(Joan Roberts)によって披露されました。

デザートを用意する前にジェイクの父親が歌う曲

Wouldn’t It Be Loverly
邦題『素敵だと思わない?』
Artistデヴィッド・シューリス(David Thewlis)
ジェイクの父親を演じるイギリスの俳優/作家/監督/脚本家。
作曲者アラン・ジェイ・ラーナー(Alan Jay Lerner, 1918-1986)
アメリカの作詞家/リブレット作家。フレデリック・ロウ、バートン・レインとのコンビでミュージカル作品を手がける。
フレデリック・ロウ(Frederick Loewe, 1901-1988)
ドイツ・ベルリン出身のアメリカの作曲家。
Original ver.1956年:ジュリー・アンドリュース(Julie Andrews)

『Wouldn’t It Be Loverly』は、1956年初演のブロードウェイミュージカル『マイ・フェア・レディ』(My Fair Lady)のミュージカルナンバーです。花売り娘を演じたイギリス生まれの女優、ジュリー・アンドリュース(Julie Andrews)によって披露されました。

ジェイクが車の中で歌うタルシー・タウン・アイスクリームの曲

Tulsey Town Jingle
Artistディアナ・ストーリー(Deanna Storey)
ニューヨークを拠点に活動するジャズシンガー。
作曲者ジェイ・ワドリー(Jay Wadley)
ニューヨークを拠点とする作曲家/音楽プロデューサー。
チャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)
アメリカの脚本家/映画プロデューサー/映画監督。

原作ではジェイク達はアメリカのアイスクリームチェーン店、デイリークイーン(Dairy Queen)に寄っています。
ここではデイリークイーンの古い広告をオマージュしたオリジナル曲が使われています。


この後「用務員の男が車の中で見る幻覚」でもこの曲が使われています。

用務員の男が車の中で見る幻覚

Tulsey Town Jingle
Artistディアナ・ストーリー(Deanna Storey)
ニューヨークを拠点に活動するジャズシンガー。
作曲者ジェイ・ワドリー(Jay Wadley)
ニューヨークを拠点とする作曲家/音楽プロデューサー。
チャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)
アメリカの脚本家/映画プロデューサー/映画監督。

「ジェイクが車の中で歌うタルシー・タウン・アイスクリームの曲」でもこの曲が使われていました。

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ジェイクが舞台の上で歌う曲

Lonely Room
邦題『孤独部屋』
Artistジェシー・プレモンス(Jesse Plemons)
ジェイクを演じるアメリカの俳優。
作曲者ロジャース&ハマースタイン(Rodgers & Hammerstein)
1940年代から1950年代のミュージカル黄金時代に人気ミュージカルを多数製作し、ブロードウェイミュージカルの基盤を作り上げたと言われている伝説のコンビ。
代表作『オクラホマ!』『王様と私』『サウンド・オブ・ミュージック』
リチャード・ロジャース(Richard Rodgers, 1902-1979)
オスカー・ハマースタイン2世(Oscar Hammerstein II, 1895-1960)
Original ver.1943年:ハワード・ダ・シルヴァ(Howard Da Silva, 1909-1986)

『Lonely Room』は、1943年初演のブロードウェイミュージカル『オクラホマ!』のミュージカルナンバーです。ジャッドを演じたアメリカの俳優、ハワード・ダ・シルヴァ(Howard Da Silva)によって披露されました。

『もう終わりにしよう。』のサントラ

『もう終わりにしよう。』はジェイ・ワドリー(Jay Wadley)が音楽を担当しました。ジェイ・ワドリーはアメリカ・ニューヨークを拠点に活動している映画音楽作曲家です。本作のためにバレエ音楽『Dream Ballet』を作曲しました。

『もう終わりにしよう。』キャスト・スタッフ

監督チャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)
脚本チャーリー・カウフマン(Charlie Kaufman)
原作イアン・リード(Iain Reid)
製作ステファニー・アズピアズー(Stefanie Azpiazu)
アンソニー・ブレグマン(Anthony Bregman)
ロバート・サレルノ(Robert Salerno)
音楽ジェイ・ワドリー(Jay Wadley)
配信Netflix
公開2020年9月4日
上映時間134分

ジェイク:ジェシー・プレモンス(Jesse Plemons)
若い女:ジェシー・バックリー(Jessie Buckley)
ジェイクの母親:トニ・コレット(Toni Collette)
ジェイクの父親:デヴィッド・シューリス(David Thewlis)
用務員の男:ガイ・ボイド(Guy Boyd)

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文・構成
Filmmusik 管理人

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