『エデンの東』の挿入曲とサントラ | 挿入曲を全曲紹介Filmmusik
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『エデンの東』の挿入曲とサントラ

1955年にアメリカで制作された映画『エデンの東』(原題:East of Eden)は、1917年のアメリカ・カリフォルニア州を舞台に繰り広げられる双子の兄弟と父親の愛憎を描いた作品です。ジョン・スタインベックの小説が原作となっています。

第28回アカデミー賞ではエリア・カザンが監督賞、ジェームズ・ディーンが主演男優賞にノミネートされ、ケート役のジョー・ヴァン・フリートが助演女優賞を受賞しました。

『エデンの東』の挿入曲

『エデンの東』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。ネタバレにご注意ください。

サントラはテーマ曲のみ紹介しています。(他の曲は下記で紹介しているSportifyのサントラからお聴きいただけます。)

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【エデンの東 – テーマ曲】

(映画とは異なるアーティストによる演奏です)
East of Eden Theme
『エデンの東』テーマ曲
Artistビクター・ヤング楽団(Victor Young and His Singing Strings)
作曲者レナード・ローゼンマン(Leonard Rosenman)

『East of Eden Theme』は、映画『エデンの東』のテーマ曲です。
アメリカで活躍したポーランド系ユダヤ人作曲家/編曲家/ヴァイオリン奏者、ヴィクター・ヤング(Victor Young)が編曲したバージョンをご紹介します。

ケートの酒場で流れる曲(キャルが酒を飲む)

Oh, You Beautiful Doll
作曲者ナット・エイヤー(Nat Ayer)
イギリスで活躍したアメリカの作曲家/歌手。
シーモア・ブラウン(Seymour Brown)
ペンシルバニア州フィラデルフィア生まれのソングライター。
Original ver.1911年:ビリー・マーレイ & アメリカンカルテット(Billy Murray and American Quartet with Orchestra)

『Oh, You Beautiful Doll』は、1911年に出版されたラグタイムのラブソングです。

駅でバンドが演奏する曲(レタスを運ぶ貨物列車を皆で見送る)

列車が出発する時セレモニーバンドがこの曲を演奏します。

Avalon
(アバロン)
作曲者ヴィンセント・ローズ(Vincent Rose)
1880年イタリア生まれのアメリカ人バイオリニスト/作曲家/バンドリーダー。
作曲年1918年
Original ver.1920年:アル・ジョルソン(Al Jolson)

『アバロン』(Avalon)は、ジャズのスタンダードナンバーです。
1918年のブロードウェイミュージカル『シンドバッド』でアル・ジョルソンによって披露された曲で、タイトルは、避暑地として有名なカリフォルニア州のサンタカタリナ島の街アバロン(Avalon)にちなみつけられました。

冒頭のメロディーはプッチーニのオペラ『トスカ』のアリア「星は光りぬ」(原題:E lucevan le stelle)から引用され作られています。

マーチングバンドが演奏する曲 1曲目(宣戦布告後のパレード)

Pack Up Your Troubles in Your Old Kit Bag and Smile, Smile, Smile!
作曲者フェリックス・パウエル(Felix Powell)
ジョージ・ヘンリー・パウエル(George Henry Powell)
作曲年1915年
Original ver.1916年:スタンリー・カークビー(Stanley Kirkby)

ウェールズ出身のパウエル兄弟が1915年に作った曲です。
イギリスの歌曲コンクールにエントリーするため行進曲風にアレンジしたものが一位を受賞し人気となり、第一次世界大戦時最大のヒット曲の1つとなりました。

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マーチングバンドが演奏する曲 2曲目(キャルがアブラにキャンディを渡す)

Smiles
作曲者リー・S・ロバーツ(Lee S. Roberts)
Original ver.1918年:Earl Fuller’s Rector Novelty Orchestra

マーチングバンドが演奏する曲 3曲目(アロンとキャルが会話をする)

It’s a Long, Long Way to Tipperary
邦題『遥かなティペラリー』
作曲者ジャック・ジャッジ(Jack Judge)
イギリスのソングライター/ミュージックホールエンターテイナー。

『It’s a Long, Long Way to Tipperary』は、イギリスのエンターテイナー、ジャック・ジャッジが1912年にミュージックホールで披露した曲です。
1914年にアイルランド出身のテノール歌手ジョン・マコーマックがレコーディングした演奏が第一次世界大戦で兵士たちの行進曲として使用されたことで、「戦争の歌」として記憶されています。

遊園地のBGM 1曲目(キャルがコルク銃で射的をする)

Ain’t She Sweet
(エイント・シー・スウィート)
作曲者ミルトン・エーガー(Milton Ager)
1893年イリノイ州シカゴ生まれのアメリカの作曲家。20年代〜30年代にトップソングライターとして人気を博した。
作詞者ジャック・イェレン(Jack Yellen)
1892年ポーランド生まれのアメリカの作詞家/脚本家。
Original ver.1927年:ルー・ゴールド & ザ・メロディ・メン(Lou Gold with The Melody Man)

『Ain’t She Sweet』は、ジャズのスタンダードナンバーです。
1927年に出版され人気を博し、狂騒の20年代を象徴する楽曲の一つとなりました。

遊園地のBGM 2曲目(キャルとアブラが瓶にボールを当てる)

I’m Forever Blowing Bubbles
作曲者ジョン・ウィリアム・ケレット(John William Kellette)
アメリカの作曲家/映画監督/俳優。
作詞者ジェイムズ・ケンディス(James Kendis)
ジェイムズ・ブロックマン(James Brockman)
ナット・ヴィンセント(Nat Vincent)
Original ver.1919年:キャンベル & バー(Campbell and Burr)

『I’m Forever Blowing Bubbles』は、1918年のブロードウェイミュージカルレヴュー『The Passing Show of 1918』で披露された曲です。
1920年代初頭にイギリスのミュージックホールや劇場で歌われ人気を博しました。

現在では、ロンドン東部をホームタウンとするプロサッカークラブ、ウェストハム・ユナイテッドFCの祝歌としても知られています。

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遊園地のBGM 3曲目(キャルとアブラがマジックミラーで楽しむ)

Oh, You Beautiful Doll
作曲者ナット・エイヤー(Nat Ayer)
イギリスで活躍したアメリカの作曲家/歌手。
シーモア・ブラウン(Seymour Brown)
ペンシルバニア州フィラデルフィア生まれのソングライター。
Original ver.1911年:ビリー・マーレイ & アメリカンカルテット(Billy Murray and American Quartet with Orchestra)

『Oh, You Beautiful Doll』は、1911年に出版されたラグタイムのラブソングです。
「ケートの酒場で流れる曲(キャルが酒を飲む)」でもこの曲が使われていました。

遊園地のBGM 4曲目(キャルとアブラが観覧車で会話をする)

Ain’t We Got Fun
作曲者リチャード・A・ホワイティング(Richard A. Whiting)
1891年イリノイ州ピオリア生まれのアメリカの作曲家
Original ver.1921年:ジャック・ノーワース(Jack Norworth)

『Ain’t We Got Fun』は、スタンダードナンバーとして知られる曲です。
1920年のミュージカルレビュー『Satires of 1920』で披露され、ヴォードヴィルの人気曲となりました。狂騒の20年代を象徴する楽曲の一つと言われています。

ケートの酒場で演奏されている曲(アロンとケートの対面)

Smiles
作曲者リー・S・ロバーツ(Lee S. Roberts)
Original ver.1918年:Earl Fuller’s Rector Novelty Orchestra

「マーチングバンドが演奏する曲 2曲目(キャルがアブラにキャンディを渡す)」でもこの曲がつかわていました。

駅で歌われている曲(アダムがアーロンを探す)

Cuddle Up a Little Closer, Lovey Mine
作曲者カール・ホシュナ(Karl Hoschna)
1876年ボヘミア生まれのアメリカの作曲家。
オットー・ハーバック(Otto A. Harbach)
デンマーク系アメリカ人作詞家/台本作家。
Original ver.1908年:エイダ・ジョーンズ & ビリー・マレー(Miss Jones and Mr. Murray)

『Cuddle Up a Little Closer, Lovey Mine』は、1908年初演のブロードウェイミュージカル『Three Twins』で披露された曲です。
エイダ・ジョーンズとビリー・マレーによるデュエット曲として1908年にリリースされ人気の曲となりました。

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『エデンの東』のサントラ

『エデンの東』はレナード・ローゼンマン(Leonard Rosenman)が音楽を担当しました。

レナード・ローゼンマンは、アメリカ出身の映画音楽作曲家です。ジェームズ・ディーンにピアノのレッスンをしていた関係で、彼からエリア・カザンを紹介され、今作の音楽監督に抜擢されました。『理由なき反抗』でも音楽を担当しています。

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『エデンの東』キャスト・スタッフ

監督エリア・カザン(Elia Kazan)
脚本ポール・オズボーン(Paul Osborn)
原作ジョン・スタインベック(John Steinbeck)
製作エリア・カザン(Elia Kazan)
音楽レナード・ローゼンマン(Leonard Rosenman)
配給ワーナー・ブラザース
公開 1955年3月9日
1955年10月14日
上映時間115分

ケイレブ(キャル)・トラスク:ジェームズ・ディーン(James Dean)
エイブラ(アブラ):ジュリー・ハリス(Julie Harris)
アダム・トラスク:レイモンド・マッセイ(Raymond Massey)
ケート:ジョー・ヴァン・フリート(Jo Van Fleet)
アーロン・トラスク:リチャード・ダヴァロス(Richard Davalos)
ウィル・ハミルトン:アルバート・デッカー(Albert Dekker)
グスタフ・アルブレヒト:ハロルド・ゴードン(Harold Gordon)
ジョー:ティモシー・ケイリー(Timothy Carey)
アン:ロイス・スミス(Lois Smith)
サム・クーパー:バール・アイヴス(Burl Ives)

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