1968年に制作された映画『2001年宇宙の旅』(原題:2001: A Space Odyssey)は、スタンリー・キューブリック監督による叙情詩的SF映画です。
後世に多大な影響を与えたSF映画の金字塔として知られています。
第41回アカデミー賞では4部門(監督賞・脚本賞・美術賞・特殊効果賞)にノミネートされ、特殊効果賞を受賞しました。
- 『2001年宇宙の旅』の挿入曲
- 【映画冒頭】(真っ暗な画面)
- オープニングクレジット
- 猿人がモノリスを発見する
- 猿人が骨を道具にする
- 宇宙を漂う衛星が映し出され、オリオン3型宇宙機が宇宙ステーションに到着する
- フロイド博士がアリエス1B型月シャトルでクラビウス基地(月)に向かう
- フロイド博士一行がロケットバスでTMA-1発掘現場へ向かう
- TMA-1発掘現場に到着したフロイド博士一行がモノリスに触れる
- 木星探査計画(18ヶ月後) – ディスカバリー号の中で流れる曲
- フランクの両親から送信された映像で両親が歌う曲
- 【INTERMISSION】
- ハル(HAL 9000)がデイブに歌って聴かせる曲
- 「木星と無限のかなた」
- ボーマン船長を乗せたスペースポッドがスターゲートを通過する
- エンディング
- エンドクレジット
- 『2001年宇宙の旅』キャスト・スタッフ
『2001年宇宙の旅』の挿入曲
『2001年宇宙の旅』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
【映画冒頭】(真っ暗な画面)
Atmospheres
作曲:György Ligeti
ジェルジ・リゲティ作曲の『アトモスフェール』(Atmosphères)。
『アトモスフェール』は、ハンガリー系オーストリア人の現代音楽作曲家リゲティが1961年に作曲した管弦楽曲です。
1961年にハンス・ロスバウトの指揮で南西ドイツ放送交響楽団によって初演されました
オープニングクレジット
Also sprach Zarathustra, Op.30: No.1, “Sonnenaufgang”(Sunrise)
作曲:Richard Strauss
リヒャルト・シュトラウス作曲の交響詩『ツァラトゥストラはこう語った』作品30より第1部「導入部(日の出)」。
『ツァラトゥストラはこう語った』は、ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスが、1896年に作曲した交響詩です。哲学者フリードリヒ・ニーチェの同名の著作にインスピレーションを得て作曲されたと言われています。1896年ドイツのフランクフルトで、作曲者による指揮で初演されました。
この後以下のシーンでもこの曲が使われています。
「猿人が骨を道具にする」
「エンディング」
猿人がモノリスを発見する
Requiem – II. Kyrie. Molto espressivo
作曲:György Ligeti
ジェルジ・リゲティ作曲の『レクイエム』より、第2楽章「キリエ」。
『レクイエム』は、リゲティが1963年から1965年にかけて作曲した、ソプラノ、メゾソプラノ、合唱、管弦楽による音楽作品です。
1965年にスウェーデンの首都ストックホルムで初演されました。
この後以下のシーンでもこの曲が使われています。
「TMA-1発掘現場に到着したフロイド博士一行がモノリスに触れる」
「木星と無限のかなた」
猿人が骨を道具にする
Also sprach Zarathustra, Op.30: No.1, “Sonnenaufgang”(Sunrise)
作曲:Richard Strauss
リヒャルト・シュトラウス作曲の交響詩『ツァラトゥストラはこう語った』作品30より第1部「導入部(日の出)」。
「オープニングクレジット」でもこの曲が使われていました。
宇宙を漂う衛星が映し出され、オリオン3型宇宙機が宇宙ステーションに到着する
The Blue Danube
(“An der schönen, blauen Donau, Op.314 (The Blue Danube)”)
作曲:Johann Strauss (as Johann Strauss)
ヨハン・シュトラウス2世作曲の『美しく青きドナウ』。
『美しき青きドナウ』は、19世紀オーストリアの作曲家ヨハン・シュトラウス2世が1867年に作曲した合唱用のウィンナ・ワルツです。
1867年、作曲を依頼したウィーン男性合唱協会のコンサートで初演されました。
この後以下のシーンでもこの曲が使われています。
「フロイド博士がアリエス1B型月シャトルでクラビウス基地(月)に向かう」
「エンドクレジット」
フロイド博士がアリエス1B型月シャトルでクラビウス基地(月)に向かう
The Blue Danube
(“An der schönen, blauen Donau, op. 314 (The Blue Danube)”)
作曲:Johann Strauss (as Johann Strauss)
ヨハン・シュトラウス2世作曲の『美しく青きドナウ』。
「宇宙を漂う衛星が映し出され、オリオン3型宇宙機が宇宙ステーションに到着する」でもこの曲が使われていました。
フロイド博士一行がロケットバスでTMA-1発掘現場へ向かう
Lux Aeterna
作曲:György Ligeti
ジェルジ・リゲティ作曲の『ルクス・エテルナ』。
『ルクス・エテルナ』は、リゲティが1966年に作曲した16部構成の混声合唱曲です。『永遠の光』の邦題で呼ばれています。
TMA-1発掘現場に到着したフロイド博士一行がモノリスに触れる
Requiem – II. Kyrie. Molto espressivo
作曲:György Ligeti
リゲティ・ジェルジュ作曲の『レクイエム』より、第2楽章「キリエ」。
「猿人がモノリスを発見する」でもこの曲が使われていました。
木星探査計画(18ヶ月後) – ディスカバリー号の中で流れる曲
Gayane Suite – Gayane’s Adagio
作曲:Aram Khachaturyan
アラム・ハチャトゥリアン作曲のバレエ音楽『ガイーヌ』より「ガイーヌのアダージョ」。
『ガイーヌ』は、旧ソビエト連邦の作曲家アラム・ハチャトゥリアンが作曲した全4幕からなるバレエ作品です。1942年に初演されました。
ここでは、ハチャトゥリアン自身の手でコンサート用に編曲され初演の翌年に出版された組曲から「ガイーヌのアダージョ」が使われています。
フランクの両親から送信された映像で両親が歌う曲
Happy Birthday
作曲:Mildred J. Hill and Patty S. Hill
『Happy Birthday to You』は、アメリカ人のヒル姉妹が作詞・作曲した誕生日をお祝いする曲です。
1917年に初出版されました。
【INTERMISSION】
Atmospheres
作曲:György Ligeti
ジェルジ・リゲティ作曲の『アトモスフェール』(Atmosphères)。
「【映画冒頭】(真っ暗な画面)」でもこの曲が使われていました。
ハル(HAL 9000)がデイブに歌って聴かせる曲
Daisy Bell (A Bicycle Built for Two)
Daisy Bell (A Bicycle Built for Two)
作曲:Harry Dacre
オリジナル版:Dan Quinn(1893)
『デイジー・ベル』(Daisy Bell)は、古くから親しまれているポピュラーソングのスタンダードナンバーです。
イギリスのソングライター、ハリー・ダクレ(Harry Dacre)が1892年に作った曲で、『A Bicycle Built for Two』のタイトルでも知られています。
1961年、アメリカの「ベル研究所」では、量産型コンピュータ「IBM 704」を使って音声合成が行われ、コンピューターに曲を歌わせることに成功しました。
その時にIBM 704が歌った曲がこの『デイジー・ベル』だったため、この曲は「世界で初めてコンピュータが歌った曲」として現在も語り継がれています。
人工知能「HAL 9000」の声を演じたカナダ出身の俳優ダグラス・レイン(Douglas Rain)が歌っています。
「木星と無限のかなた」
Requiem – II. Kyrie. Molto espressivo
作曲:György Ligeti
ジェルジ・リゲティ作曲の『レクイエム』より、第2楽章「キリエ」。
「猿人がモノリスを発見する」でもこの曲が使われていました。
ボーマン船長を乗せたスペースポッドがスターゲートを通過する
Atmospheres
作曲:György Ligeti
ジェルジ・リゲティ作曲の『アトモスフェール』(Atmosphères)。
「【映画冒頭】(真っ暗な画面)」でもこの曲が使われていました。
エンディング
Also sprach Zarathustra, Op.30: No.1, “Sonnenaufgang”(Sunrise)
作曲:Richard Strauss
リヒャルト・シュトラウス作曲の交響詩『ツァラトゥストラはこう語った』作品30より第1部「導入部(日の出)」。
「オープニングクレジット」でもこの曲が使われていました。
エンドクレジット
The Blue Danube
(“An der schönen, blauen Donau, op. 314 (The Blue Danube)”)
作曲:Johann Strauss (as Johann Strauss)
ヨハン・シュトラウス2世作曲の『美しく青きドナウ』。
「宇宙を漂う衛星が映し出され、オリオン3型宇宙機が宇宙ステーションに到着する」でもこの曲が使われていました。
『2001年宇宙の旅』キャスト・スタッフ
監督 | スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick) |
脚本 | スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick) |
アーサー・C・クラーク(Arthur C. Clarke) | |
製作 | スタンリー・キューブリック(Stanley Kubrick) |
配給 | メトロ・ゴールドウィン・メイヤー |
公開 | 1968年4月6日 |
1968年4月11日 | |
上映時間 | 142分 |
デヴィッド・ボーマン船長:キア・デュリア(Keir Dullea)
フランク・プール:ゲイリー・ロックウッド(Gary Lockwood)
ヘイウッド・R・フロイド博士:ウィリアム・シルベスター(William Sylvester)
アンドレイ・スミスロフ:レナード・ロシター(Leonard Rossiter)
ラルフ・ハルバーセン:ロバート・ビーティ(Robert Beatty)
ミラー:ケヴィン・スコット(Kevin Scott)
HAL 9000(声):ダグラス・レイン(Douglas Rain)
月を見るもの(ヒトザル):ダニエル・リクター(Daniel Richter)
エレナ:マーガレット・タイザック(Margaret Tyzack)
ビル・マイケルズ:ショーン・サリヴァン(Sean Sullivan)
作戦管制官(声):フランク・ミラー(Frank Miller)
月面シャトル船長:エド・ビショップ(Ed Bishop)
プールの父:アラン・ギフォード(Alan Gifford)
プールの母:アン・ギリス(Ann Gillis)
アン(フロイドの娘):ビビアン・キューブリック(Vivian Kubrick)
(スタントマン):ビル・ウェストン(Bill Weston)
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