1982年にアメリカで制作された映画『愛と青春の旅だち』(原題:An Officer and a Gentleman)は、アメリカの海軍士官学校の訓練生が成長していく姿を描いた青春映画です。テイラー・ハックフォードが監督をつとめ、リチャード・ギアが主役を演じました。
第55回アカデミー賞では、6部門にノミネートされ、助演男優賞・歌曲賞を受賞しました。
『愛と青春の旅だち』の挿入曲
『愛と青春の旅だち』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
オープニング・クレジット
メイン・タイトル
リリース | 1982年:Soundtrack『愛と青春の旅だち』 |
作曲者 | ジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche, 1937-2000) アメリカの作曲家/編曲家/音楽プロデューサー。 1960年代初頭にフィル・スペクターの右腕として有名になり、ローリング・ストーンズ、ニール・ヤングなど多くの有名ミュージシャンに楽曲を提供。『愛と青春の旅だち』の主題歌を書きアカデミー歌曲賞を受賞した。 |
ポーラの車で流れる曲(車内で服を着替えリネットと二人で士官学校へ向かう)
Artist cover ver. | パット・ベネター(Pat Benatar) アメリカの女性ロックミュージシャン/シンガーソングライター、1953年ブルックリン生まれ。 |
リリース | 1981年 |
作曲者 | ダグ・ルーバン(Doug Lubahn, 1947-2019) アメリカのサイケデリックロック/ジャズロック・ベーシスト。 |
パット・ベネター(Pat Benatar) | |
Original ver. | 1979年:ブルズアイ(Bullseye) |
隊列を組み走る士官候補生達とエミール軍曹が唱和する曲
ミリタリーケイデンス
『Military cadence』は、軍隊訓練時の走行中または行進中に歌われる掛け合いのワークソングです。
軍曹の呼びかけに他の隊員が答辞する形式で、一定のリズムを保って唱和されます。
懇親パーティーでバンドが演奏する曲 1曲目
シドとザックがポーラとリネットと知り合うシーン(歌詞を変えて歌っています)
邦題『幸せの黄色いリボン』
作曲者 | アーウィン・レヴィン(Irwin Levine, 1938-1997) アメリカのソングライター。 |
L・ラッセル・ブラウン(L. Russell Brown) アメリカの作詞家/作曲家、1940年ニュージャージー州ニューアーク生まれ。 | |
Original ver. | 1973年:トニー・オーランド&ドーン(Tony Orlando and Dawn) アメリカのポップミュージックグループ。 歌手のトニー・オーランドと、バッキングボーカルグループ「Dawn」のテルマ・ホプキンス、ジョイス・ヴィンセントとの3人により1970年に結成。 |
懇親パーティーでバンドが演奏する曲 2曲目
ザックとポーラ、シドとリネットがチークダンスを踊りながら話をするシーン。
作曲者 | モーリス・アルバート(Morris Albert) |
ルイ・ガステ(Louis Gasté, 1908-1995) フランスのジャズギタリスト/ソングライター。 | |
Original ver. | 1974年:モーリス・アルバート(Morris Albert) ブラジルのシンガーソングライター、1951年サンパウロ生まれ。 |
ザックとポーラ、シドとリネットが会場を出てそれぞれ2人きりで過ごす
Artist | ヴァン・モリソン(Van Morrison) 北アイルランド出身のブルーアイド・ソウル・シンガー、1945年ベルファスト生まれ。 ロックバンド「ゼム」(Them) のリードシンガーとして活躍し、脱退後アメリカに渡りソロへ転向。高い音楽性と圧倒的な歌唱力で多くのミュージシャンからの尊敬を集める。 |
リリース | 1978年 |
作曲者 | ヴァン・モリソン(Van Morrison) |
ザック達がポーラ達と待ち合わせるバーで流れる曲
Artist | サー・ダグラス・クインテット(The Sir Douglas Quintet) 1964年にテキサス州サンアントニオで結成されたアメリカのロックバンド。 |
リリース | 1970年 |
作曲者 | ダグ・サーム(Doug Sahm, 1941-1999) アメリカのミュージシャン/シンガーソングライター/マルチ楽器奏者。 |
バーの外で因縁をつけてくる男をザックが打ち倒すシーン
Artist | ZZトップ(ZZ Top) 1969年にテキサス州ヒューストンで結成されたアメリカのスリーピース・ロックバンド。 |
リリース | 1975年 |
作曲者 | ZZトップ フランク・ベアード(Frank Beard) ビリー・ギボンズ(Billy Gibbons) ダスティ・ヒル(Dusty Hill, 1949-2021) |
ザックがシドの家族と食事をするレストランのBGM
ムーン・リバー
作曲者 | ヘンリー・マンシーニ(Henry Mancini, 1924-1994) アメリカの作曲家/編曲家。 代表作『ティファニーで朝食を 』『シャレード』『ピンク・パンサー』『ひまわり』 |
ジョニー・マーサー(Johnny Mercer, 1909-1976) ジョージア州サヴァンナ出身のクロアチア/アイルランド系アメリカ人作詞者。キャピトル・レコードの共同創設者の一人。 代表曲:『シャレード』『酒とバラの日々』『枯葉 』『ローラ』 | |
Original ver. | 1960年:ヘンリー・マンシーニ楽団(Henry Mancini and His Orchestra and Chorus) |
『Moon River』は、1961年のアメリカ・ロマンチックコメディ映画『ティファニーで朝食を』のオリジナル・サウンドトラックです。作曲したヘンリー・マンシーニとジョニー・マーサーは、この曲でアカデミー歌曲賞を受賞しました。
飛行教官と一緒にいるポーラとザックが話をする「TJの店」で流れる曲
トンネル・オブ・ラブ
Artist | ダイアー・ストレイツ(Dire Straits) 1977年にロンドンで結成されたロックバンド。 |
リリース | 1980年 |
作曲者 | マーク・ノップラー(Mark Knopfler) イギリスのミュージシャン/ギタリスト/ソングライター/音楽プロデューサー、1949年スコットランド生まれ。ダイアー・ストレイツのギタリスト/ボーカリスト。 フィンガーピッキングの名手として知られる。 |
卒業式
邦題『錨を上げて』
作曲者 | チャールズ・ツィマーマン(Charles A. Zimmerman, 1861-1916) アメリカの作曲家。 ボルチモアのピーボディ音楽院を卒業後、アメリカ海軍に入隊。1916年に脳出血で亡くなるまで海軍士官学校の楽長を務めた。 |
アルフレッド・ハート・マイルズ(Alfred Hart Miles, 1883-1956) アメリカの軍人。アナポリスの海軍兵学校の士官候補生だった1906年に「Anchors Aweigh」の歌詞を書いたことで知られる。 | |
作曲年 | 1906年 |
『Anchors Aweigh』は、アメリカ海軍の非公式の行進曲です。
フットボールの試合での行進曲として作られ、1906年にフィラデルフィアで行われた陸軍と海軍の試合で初めて演奏されました。
日本では、鹿島アントラーズのチャントとしても知られています。
エンドクレジット
邦題『愛と青春の旅だち』
Artist | ジョー・コッカー(Joe Cocker, 1944-2014) イギリスの歌手。 |
ジェニファー・ウォーンズ(Jennifer Warnes) アメリカのシンガーソングライター、1947年シアトル生まれ。 | |
リリース | 1982年:Soundtrack『愛と青春の旅だち』 |
作曲者 | ジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche, 1937-2000) アメリカの作曲家/編曲家/音楽プロデューサー。 1960年代初頭にフィル・スペクターの右腕として有名になり、ローリング・ストーンズ、ニール・ヤングなど多くの有名ミュージシャンに楽曲を提供。『愛と青春の旅だち』の主題歌を書きアカデミー歌曲賞を受賞した。 |
バフィー・セントメリー(Buffy Sainte-Marie) アメリカのシンガーソングライター/ミュージシャン/社会活動家、1941年生まれ。 | |
ウィル・ジェニングス(Will Jennings) アメリカのソングライター/プロデューサー、1944年テキサス州キルゴア生まれ。 |
『Up Where We Belong』は、映画『愛と青春の旅だち』の主題歌です。
『愛と青春の旅だち』のサントラ
『愛と青春の旅だち』はジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche)が音楽を担当しました。ジャック・ニッチェは、アメリカ・シカゴ出身の作曲家、音楽プロデューサーです。『スタンド・バイ・ミー』や『カッコーの巣の上で』の音楽を担当したことでも知られています。『愛と青春の旅だち』の主題歌でアカデミー歌曲賞を受賞しました。
『愛と青春の旅だち』キャスト・スタッフ
監督 | テイラー・ハックフォード(Taylor Hackford) |
脚本 | ダグラス・デイ・スチュアート(Douglas Day Stewart) |
製作 | マーティン・エルファンド(Martin Elfand) |
音楽 | ジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche) |
配給 | パラマウント映画=CIC |
公開 | 1982年8月13日 |
1982年12月18日 | |
上映時間 | 124分 |
ザック・メイヨ:リチャード・ギア(Richard Gere)
ポーラ・ポクリフキ:デブラ・ウィンガー(Debra Winger)
シド・ウォーリー:デヴィッド・キース(David Keith)
バイロン・メイヨ:ロバート・ロッジア(Robert Loggia)
リネット・ポメロイ:リサ・ブロント(Lisa Blount)
ケイシー・シーガー:リサ・アイルバッハー(Lisa Eilbacher)
エミール・フォーリー軍曹:ルイス・ゴセット・ジュニア(Louis Gossett Jr.)
エミリオ・デラ・セラ:トニー・プラナ(Tony Plana)
ライオネル・ペリーマン:ハロルド・シルヴェスター(Harold Sylvester)
トッパー・ダニエルズ:デヴィッド・カルーソ(David Caruso)
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