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映画×音楽

『生きる LIVING』(2022)の挿入曲とサントラ

『生きる LIVING』(原題:Living)は、黒澤明の映画『生きる』をイギリス・ロンドンを舞台にリメイクした作品です。ノーベル賞作家カズオ・イシグロが脚本を手がけ、ビル・ナイが主役を務め、それぞれ第95回アカデミー賞では、脚色賞・主演男優賞にノミネートされました。

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『生きる LIVING』の挿入曲

『生きる LIVING』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)

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オープニング

Serenade For Strings In E, Op.22, B.52 – 2. Tempo di valse
作曲:Antonín Dvorák
演奏:Berliner Philharmoniker, Herbert von Karajan

アントニン・ドヴォルザーク作曲の『弦楽セレナーデ』より第2楽章。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による演奏が使われています。


この映画の舞台は1953年のロンドンです。街を走るロンドンバスや、世界最古のアーケードと言われるバーリントン・アーケードの風景など、音楽とともに当時の記録映像が楽しめるオープニングです。

新人職員ピーターが列車に乗り初出勤するシーン

6 Impromptus, Op.5: No.5 in B Minor
作曲:Jean Sibelius

ジャン・シベリウス作曲の『6つの即興曲、作品5』より第5番。

『6つの即興曲』は、フィンランドの作曲家シベリウスが1893年に作ったピアノ独奏曲です。

ウィリアムズが役所を早退し医師のもとを訪れるシーン

Alone Together
作曲:Arthur Schwartz & Howard Dietz
オリジナル版:Leo Reisman and His Orchestra(1932)
アーティスト:Jackie Gleason(1952)

『Alone Together』は、ジャズのスタンダードナンバーです。

1932年初演のブロードウェイミュージカルレビュー『Flying Colors』のためにアーサー・シュワルツ & ハワード・ディーツが作りました。
ヴァイオリン奏者レオ・レイズマンが率いるレオ・レイズマン管弦楽団がレコーデイングを行い、1932年にリリースされました。
『ただ二人で』の邦題でも知られています。

ここでは、アメリカの俳優/コメディアン、ジャッキー・グリーソン(Jackie Gleason)の演奏が使われています。


@ロンドン・カウンティ・カウンシル

ウィリアムズと不眠症の作家が出会う海辺のカフェレストランのBGM

Suite bergamasque, L.75: III. Clair de lune
作曲:Claude Debussy
演奏:Tommy Dorsey

クロード・ドビュッシー作曲のピアノ独奏曲『ベルガマスク組曲』から第3曲「月の光」。
ここでは、アメリカのジャズ・トロンボーン奏者/バンドリーダー、トミー・ドーシー(Tommy Dorsey)によるジャズバージョンが使われています。

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ウィリアムズがサザーランドと夜の街を楽しむシーン

Coffee Time
作曲:Harry Warren & Arthur Freed
オリジナル版:Kay Kyser and His Orchestra(1945)
アーティスト:The Les Brown Orchestra

『Coffee Time』は、アメリカの作詞家/映画プロデューサー、アーサー・フリード(Arthur Freed)と作曲家ハリー・ウォーレン(Harry Warren)が作った曲です。
ケイ・カイザー楽団が録音し1945年にリリースされました。

ここでは、アメリカのジャズミュージシャン、レス・ブラウン(Les Brown)が率いるレス・ブラウン楽団の演奏が使われています。


帽子を取られてしまったウィリアムズは、不眠症の劇作家サザーランドに、代わりの帽子を手に入れてもらいます。

ウィリアムズがピアニストにリクエストをして歌う曲

The Rowan Tree(Traditional)

『The Rowan Tree』は、『ナナカマドの木』の邦題で知られているスコットランドの民謡です。

テントでのストリップショーでバンドが演奏している曲

Dark Eyes
作曲:Yevhen Hrebinka、Florian Hermann

『Dark Eyes』は、19世紀に生まれたロシアのジプシー歌謡を代表する曲です。
1937年にトミー・ドーシー楽団によってリリースされました。『黒い瞳』の邦題でも知られています。

余命宣告を受けた事を息子夫婦に話せぬまま時間だけがすぎるシーン

Yesterdays
作曲:Jerome Kern & Otto Harbach
アーティスト:Jackie Gleason

『Yesterdays』は、ジャズのスタンダードナンバーです。
アリス・デュアー・ミラーの小説『Gowns by Roberta』を基にした1933年初演のブロードウェイミュージカル『ロバータ(Roberta)』で使われ、レオ・レイズマン管弦楽団の演奏で1933年にリリースされました。
『過ぎ去りし日々』『昨日のこと』の邦題でも知られています。


ここでもジャッキー・グリーソン(Jackie Gleason)の演奏が使われています。

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映画館を出た二人がクレーンゲームをするシーン

Fascination
作曲:Fermo Dante Marchetti、Maurice de Féraudy
アーティスト:The 1000 Strings

『Fascination』は、イタリアの作曲家フェルモ・ダンテ・マルケッティが1904年に作った曲です。
1904年にピアノ独奏曲『Valse Tzigane』として出版され、翌年モーリス・ド・フェラディによってフランス語の歌詞がつけられました。
その後、フランスのミュージックホール歌手ポーレット・ダーティよって披露され、オーケストラ版が出版されました。『魅惑のワルツ』の邦題でも知られています。


クレーンゲームではウサギの人形をとろうとしています。
ウィリアムズとマーガレットが見ていた映画は、ハワード・ホークス監督によるスクリューボール・コメディ映画『僕は戦争花嫁』(1949)です。イギリス出身の俳優ケイリー・グラントが主演をつとめていました。

マーガレットとピーターのデートシーン

When Lights Are Low
作曲:Benny Carter, Spencer Williams
アーティスト:Vic Damone
リリース年:1936年

『When Lights Are Low』は、アメリカのバンドリーダー、ベニー・カーターが率いるベニー・カーター・カルテットの曲です。
ニューヨーク生まれのベニー・カーターは、1935年から3年間ヨーロッパに移住し、ヨーロッパをツアーしてまわり数々の録音を残しています。


このシーンでは、NY出身のイタリア系アメリカ人、ヴィック・ダモーン(Vic Damone)の演奏が使われています。

ウィリアムズが雪の降る中、公園のブランコに乗り歌う曲

The Rowan Tree(Traditional)

スコットランドの民謡『The Rowan Tree』。『ナナカマドの木』の邦題で知られています。

ラストシーン

Largo Sostenuto
作曲:Ralph Vaughan Williams
演奏:Guillermo Figueroa, Maureen Gallagher, Orpheus Chamber Orchestra

イギリスの作曲家レイフ・ヴォーン・ウィリアムズが1910年に作った『トマス・タリスの主題による幻想曲』です。楽譜に、テンポと共に表記されている音楽用語 Largo Sostenuto(ゆるやかに、音を十分に保って) がタイトルとしてクレジットされています。
ギレルモ・フィゲロア(ヴァイオリン)、モーリン・ギャラガー(ヴィオラ)、ジェイムズ・レヴァイン指揮、オルフェウス室内管弦楽団による演奏が流れています。


ピーターが巡査と別れた後、美しい公園の風景が映し出されています。

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エンドクレジット

The Rowan Tree(Traditional)
アーティスト:Lisa Knapp

イギリスのフォークシンガー、リサ・ナップによる演奏が使われています。

『生きる LIVING』のサントラ

『生きる LIVING』はエミリー・レヴィネイズ・ファルーシュ(Emilie Levienaise-Farrouch)が音楽を担当しました。
エミリー・レヴィネイズ・ファルーシュは、フランス出身ロンドン在住の作曲家です。学生時代に映画音楽を手がけたことが縁で、今でも多数の映像作品で音楽を手掛けています。
『生きる LIVING』のオリジナルサウンドトラックは、ハリウッド・ミュージック・イン・メディア・アワードで作曲賞を受賞しました。

『生きる LIVING』キャスト・スタッフ

監督オリヴァー・ハーマナス(Oliver Hermanus)
脚本カズオ・イシグロ(Kazuo Ishiguro)
原作黒澤明
橋本忍
小國英雄
製作スティーヴン・ウーリー(Stephen Woolley)
エリザベス・カールセン(Elizabeth Karlsen)
音楽エミリー・レヴィネイズ=ファルーシュ(Emilie Levienaise-Farrouch)
配給 ライオンズゲートUK
ソニー・ピクチャーズ クラシックス
東宝
公開 2022年1月21日
2022年1月4日
2023年3月31日
上映時間102分

ロドニー・ウィリアムズ:ビル・ナイ(Bill Nighy)
マーガレット・ハリス:エイミー・ルー・ウッド(Aimee Lou Wood)
ピーター・ウェイクリング:アレックス・シャープ(Alex Sharp)
サザーランド:トム・バーク(Tom Burke)
ミドルトン – エイドリアン:ローリンズ(Adrian Rawlins)
ラスブリッジャー:ヒューバート・バートン(Hubert Burton)
ハート:オリヴァー:クリス(Oliver Chris)
ジェームズ卿:マイケル・コクラン(Michael Cochrane)
シン:アーナント・ヴァルマン(Anant Varman)
マクマスターズ夫人:ゾーイ・ボイル(Zoe Boyle)
スミス夫人:リア・ウィリアムズ(Lia Williams)
ポーター夫人:ジェシカ・フラッド(Jessica Flood)
フィオナ・ウィリアムズ:パッツィ・フェラン(Patsy Ferran)
マイケル・ウィリアムズ:バーニー・フィッシュウィック(Barney Fishwick)
ブレイク夫人:ニコラ・マコーリフ(Nichola McAuliffe)

文・構成
Filmmusik 管理人

映画の素晴らしさをもっと多くの人に伝えられたら…そんな気持ちでFilmlmusikを開設。
音楽・映画好きの管理人自ら執筆しています。

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