『アルゴ』の挿入曲とサントラ | 挿入曲を全曲紹介Filmmusik
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映画×音楽
音楽担当:アレクサンドル・デスプラ(Alexandre Desplat)
ベン・アフレック(Ben Affleck)

『アルゴ』の挿入曲とサントラ

2012年にアメリカで製作された『アルゴ』(原題:ARGO)は、1979年イランの首都テヘランにあるアメリカ大使館で起きた人質事件を題材とした作品です。

ベン・アフレックが監督・製作・主演をつとめ、第85回アカデミー賞では7部門にノミネートされ、作品賞・脚色賞・編集賞を受賞しました。

『アルゴ』の挿入曲

『アルゴ』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)

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イランアメリカ大使館人質事件から69日後のアメリカの風景

この後、CIA職員トニー・メンデスにCIAから呼び出しの電話がかかってきます。

Upside Down
リリース2007年:Soundtrack『告発のとき』
作曲者マーク・アイシャム(Mark Isham)
アメリカの作曲家/トランペット奏者/キーボード奏者、1951年ニューヨーク生まれ。

『Upside Down』は、2007年のアメリカ・犯罪ドラマ映画『告発のとき』のオリジナル・サウンドトラックです。
『告発のとき』は、実際に起きたイラク帰還兵の失踪事件をもとにして作られた作品です。


この後「CIA正面駐車場でトニーとオドネルが話をするシーン」でもこの曲が使われています。

トニーの目の前にあるテレビから流れるCMの曲

トニーが息子に電話をかけるシーン。

Charlie’s Tune
Artistボビー・ショート(Bobby Short, 1924-2005)
アメリカのキャバレー歌手/ピアニスト。
作曲者ボビー・ショート(Bobby Short, 1924-2005)

『Charlie’s Tune』は、レブロンの香水「チャーリー」のテレビCM曲です。
この香水は、レブロンの創設者チャールズ・レブソン(Charles Revson)にちなんで名付けられ1973年に発売されました。

トニーの息子が観ている映画の曲

トニーは、離れて暮らす息子に電話をかけ、今なにを観ていたかを息子に聞き同じ映画を見ながら話をします。

March to the Dead City
リリース1973年:Soundtrack『最後の猿の惑星』
作曲者レナード・ローゼンマン(Leonard Rosenman, 1924-2008)
アメリカの作曲家。カリフォルニア大学バークレー校で音楽の学士号を取得し、アルノルト・シェーンベルク、ルイージ・ダッラピッコラらに作曲を師事。
ジェームズ・ディーンにピアノのレッスンをしていたことが縁で『エデンの東』のテーマ曲を作曲。その後100以上の映画音楽に関わり、『バリー・リンドン』(1975)、『ウディ・ガスリー/わが心のふるさと』(1976) の音楽を担当しアカデミー作曲賞(編曲賞)を2度受賞した。

『March to the Dead City』は、1973年のアメリカSF映画『最後の猿の惑星』のオリジナル・サウンドトラックです。

メイクアップアーティスト、ジョン・チェンバースの登場シーン

1980年1月19日、@カリフォルニア州バーバンク「バーバンク・スタジオ」

Hip Hug-Her
Artistブッカー・T&ザ・MG’s(Booker T. & the M.G.s)
アメリカのソウル/R&Bインストゥルメンタル・グループ。
テネシー州メンフィスで結成され、1962年にレコードデビュー。
リリース1967年
作曲者ブッカー・T&ザ・MG’s
ブッカー・T・ジョーンズ(Booker T. Jones)
スティーヴ・クロッパー(Steve Cropper)
ドナルド・ダン(Donald Dunn, 1941-2012)
アル・ジャクソン・ジュニア(Al Jackson Jr., 1935-1975)

ジョン・グッドマンが演じるジョン・チェンバース(John Chambers, 1923-2001)は、アメリカのメイクアップアーティストです。1966年からアメリカで放映されていたSFテレビドラマ『宇宙大作戦』(原題:Star Trek)の登場人物スポックのとがった耳を作成したことで知られていて、1968年のSF映画『猿の惑星』では精巧な猿の特殊メイクでアカデミー名誉賞を受賞しました。

チェンバースは1970年代後半からCIAの請負業者として働き、CIA職員向けの「変装キット」を作成していました。
その縁で人質救出活動の協力を要請され、偽映画と製作会社を設立、映画記者パーティーを開催しバラエティ誌とハリウッド・レポーター誌に広告を掲載したそうです。

救出活動は成功し、ジョン・チェンバースはCIAの諜報功労勲章を授与されました。

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トニーがジョンに会いにハリウッドへ向かうシーン

Little T&A
リトルT&A
Artistローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)
1962年にロンドンで結成されたイギリスのロックバンド。
バンド名は、シカゴブルースの父、マディー・ウォーターズの名曲『Rollin’ Stone』に由来。結成以降一度も解散することなく第一線で精力的に活動し続け、ロック界の最高峰に君臨するバンド。
リリース1981年
作曲者ジャガー/リチャーズ(Jagger–Richards)
ミック・ジャガー(Mick Jagger)
キース・リチャーズ(Keith Richards)

ローリング・ストーンズの曲が使われている映画一覧はコチラ

『Little T&A』は、ローリング・ストーンズのスタジオアルバム『刺青の男』に収録されている曲です。ギターのキース・リチャーズが歌っています。

トニーとチェンバースが作戦を立てるレストランのBGM

Here Comes the Blues
Artistアラン・ホークショウ(Alan Hawkshaw, 1937-2021)
イギリスの作曲家/レコーディングアーティスト。
リリース1973年
作曲者アラン・ホークショウ(Alan Hawkshaw, 1937-2021)

トニーを乗せるシーゲルの車がバーバンクスタジオを出ていくシーン

シーゲルの提案で二人はタコスを食べ、家族の話をします。

Sultans of Swing
邦題『悲しきサルタン』
Artistダイアー・ストレイツ(Dire Straits)
1977年にロンドンで結成されたロックバンド。
リリース1978年
作曲者マーク・ノップラー(Mark Knopfler)
イギリスのミュージシャン/ギタリスト/ソングライター/音楽プロデューサー、1949年スコットランド生まれ。ダイアー・ストレイツのギタリスト/ボーカリスト。
フィンガーピッキングの名手として知られる。

ダイアー・ストレイツ(Dire Straits)の曲が使われている映画一覧はコチラ

マスコミを招いてのパーティシーン

フェイク映画『アルゴ』の広報が目的のパーティが、作戦の一環で開催されるシーン。
@カリフォルニア州ロサンゼルス「ビバリーヒルトン・ホテル」

Dance the Night Away
邦題『踊り明かそう』
Artistヴァン・ヘイレン(Van Halen)
アメリカのロックバンド。オランダ系アメリカ人のヴァン・ヘイレン兄弟を中心にカリフォルニア州パサデナで結成され、1978年にデビュー。リーダーでギタリストのエドワード・ヴァン・ヘイレンはテクニカルなギター奏法であるタッピングを普及させ、その後のロックミュージックに多大な影響を与えた。
リリース1979年
作曲者ヴァン・ヘイレン
エドワード・ヴァン・ヘイレン(Edward Van Halen, 1972–2020)
アレックス・ヴァン・ヘイレン(Alex Van Halen)
マイケル・アンソニー(Michael Anthony)
デイヴィッド・リー・ロス(David Lee Roth)

ヴァン・ヘイレン(Van Halen)の曲が使われている映画一覧はコチラ

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キャストによる本の読み合わせのシーン

@カリフォルニア州ロサンゼルス「ビバリーヒルトン・ホテル」

Concrete Jungle
コンクリート・ジャングル
Artistスペシャルズ(The Specials)
1977年にコヴェントリーで結成されたイギリスの2トーン/スカ・リバイバルバンド。
リリース1979年
作曲者ロディ・ラディエーション(Roddy Radiation)
イギリスのギタリスト/歌手/ソングライター、1955年生まれ。「スペシャルズ」のリードギタリスト。

担当者とバザールで会う当日、トニーが準備をするシーン

Abwoon Call to Prayer
Artist/作曲ジャハーナーラー・ラウラ・マグナス(Jahanara Laura Mangus)

作戦決行前夜にボブがカナダ大使公邸でレコードをかけて流す曲

When the Levee Breaks
邦題『レヴィー・ブレイク』
Artist
cover ver.
レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)
1968年にロンドンで結成されたロックバンド。
リリース1971年
作曲者レッド・ツェッペリン
ジョン・ボーナム(John Bonham, 1948-1980)
ジョン・ポール・ジョーンズ(John Paul)
ジミー・ペイジ(Jimmy Page)
ロバート・プラント(Robert Plant)
メンフィス・ミニー(Memphis Minnie, 1897-1973)
アメリカのブルース・ギタリスト/ヴォーカリスト/ソングライター。
Original ver.1929年:カンザス・ジョー&メンフィス・ミニー(Kansas Joe and Memphis Minnie)

『When the Levee Breaks』は、アメリカの女性ブルース歌手、メンフィス・ミニー(Memphis Minnie)が作ったブルース曲です。1927年のミシシッピ大洪水によって引き起こされた大混乱の様子が描かれています。

ここでは、レッド・ツェッペリンの第4作アルバム『レッド・ツェッペリン IV』に収録されているカバーバージョンが使われています。

CIA正面駐車場でトニーとオドネルが話をするシーン

@バージニア州ラングレー

Upside Down
リリース2007年:Soundtrack『告発のとき』
作曲者マーク・アイシャム(Mark Isham)
アメリカの作曲家/トランペット奏者/キーボード奏者、1951年ニューヨーク生まれ。

「イランアメリカ大使館人質事件から69日後のアメリカの風景」でもこの曲が使われていました。

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エンディング

Hace Tuto Guagua
ArtistFamilion
リリース1997年

『Hace Tuto Guagua』は、チリの子守唄です。
この曲は、『アルゴ』のサントラアルバムにも収録されています。

『アルゴ』のサントラ

『アルゴ』はアレクサンドル・デスプラ(Alexandre Desplat)が音楽を担当しました。

アレクサンドル・デスプラは、フランス出身の映画音楽作曲家です。『英国王のスピーチ』でアカデミー作曲賞にノミネート、『グランド・ブダペスト・ホテル』『シェイプ・オブ・ウォーター』で同賞を受賞しています。

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『アルゴ』キャスト・スタッフ

監督ベン・アフレック(Ben Affleck)
脚本クリス・テリオ(Chris Terrio)
原作アントニオ・J・メンデス(Antonio J. Mendez)
ジョシュア・バーマン(Joshuah Bearman)
製作ベン・アフレック(Ben Affleck)
ジョージ・クルーニー(George Clooney)
グラント・ヘスロヴ(Grant Heslov)
音楽アレクサンドル・デスプラ(Alexandre Desplat)
配給ワーナー・ブラザース
公開 2012年10月12日
2012年10月26日
上映時間120分(劇場版)
130分(エクステンデッド版)

トニー・メンデス:ベン・アフレック(Ben Affleck)
ジャック・オドネル:ブライアン・クランストン(Bryan Cranston)
レスター・シーゲル:アラン・アーキン(Alan Arkin)
ジョン・チェンバース:ジョン・グッドマン(John Goodman)
ボブ・アンダース:テイト・ドノヴァン(Tate Donovan)
コーラ・ライジェク:クレア・デュヴァル(Clea DuVall)
マーク・ライジェク:クリストファー・デナム(Christopher Denham)
ジョー・スタッフォード:スクート・マクネイリー(Scoot McNairy)
キャシー・スタッフォード:ケリー・ビシェ(Kerry Bishé)
リー・シャッツ:ロリー・コクレーン(Rory K. Cochrane)
ケン・テイラー(イランのカナダ大使):ヴィクター・ガーバー(Victor Garber)
ハミルトン・ジョーダン(大統領首席補佐官):カイル・チャンドラー(Kyle Chandler)
マリノフ:クリス・メッシーナ(Chris Messina)
ロバート・ペンダー:ジェリコ・イヴァネク(Željko Ivanek)
ジョン・ベイツ:タイタス・ウェリヴァー(Titus Welliver)
アダム・エンジェル:キース・ザラバッカ(Keith Szarabajka)
サイラス・ヴァンス(国務長官):ボブ・ガントン(Bob Gunton)
マックス・クレイン:リチャード・カインド(Richard Kind)
ピーター・ニコルス:リチャード・ディレイン(Richard Dillane)
レザ・ボルハニ:オミッド・アブタヒ(Omid Abtahi)
パット・テイラー:ペイジ・レオン(Page Leong)
サハル – シェイラ:ヴァンド(Sheila Vand)
トーマス・L・アハーン・Jr:クリストファー・スタンリー(Christopher Stanley)
ジャック・カービー:マイケル・パークス(Michael Parks)
ニーナ:エイドリアン・バーボー(Adrienne Barbeau)
クリスティーン・メンデス:テイラー・シリング(Taylor Schilling)
スタンスフィールド・ターナー(CIA長官):フィリップ・ベイカー・ホール(Philip Baker Hall)

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