『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』の挿入曲とサントラ | 挿入曲を全曲紹介Filmmusik
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映画×音楽
音楽担当:セオドア・シャピロ(Theodore Shapiro)
エル・ファニング(Elle Fanning)

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』の挿入曲とサントラ

2015年、アメリカで制作された映画『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』(原題:Trumbo)は、『ジョニーは戦場へ行った』『ローマの休日』の脚本を手掛けたことで知られる脚本家ダルトン・トランボの伝記映画です。40年代後半から70年代にかけての人生が描かれています。

ダルトン・トランボ役をブライアン・クランストンが、妻役をダイアン・レイン、監督はジェイ・ローチが務めました。

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』の挿入曲

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)

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【1947年】映画の撮影シーン(エディの登場)

Drunken Father
作曲マックス・スタイナー(Max Steiner, 1888-1971)
ウィーン生まれのユダヤ系アメリカ人作曲家。
第一次世界大戦をきっかけにアメリカに亡命し、『カサブランカ』『風と共に去りぬ』など数多くの映画音楽を手掛け沢山の名曲を残した。映画『男の敵』(1935)、『情熱の航路』(1942)、『君去りし後』(1944) でアカデミー作曲賞を3度受賞。「映画音楽の父」と呼ばれる。
リリース1959年:Soundtrack『A Summer Place』

『Drunken Father』は、1959年のアメリカ青春映画『避暑地の出来事』のオリジナルサウンドトラックです。音楽を担当したアメリカの作曲家マックス・スタイナーの作品です。

マックス・スタイナーは、1888年ウィーンで裕福なユダヤ人家庭に生まれました。
リヒャルト・シュトラウスをゴッドファーザーに持つスタイナーは、熱心な父親のもと早期から音楽教育を受け、ウィーン国立音楽大学在学時にはフェリックス・ワインガートナー、ロベルト・フックスらに師事し、グスタフ・マーラーにプライベートレッスンを受けるなど恵まれた環境で音楽を学びました。
優秀な成績で大学を1年で修了し、15歳の時からヨーロッパ、イギリスでプロ活動を行っていましたが、第一次世界大戦をきっかけにアメリカに亡命します。
その後は、ブロードウェイで15年間働き、ハリウッドに移ってからはアステア&ロジャースのミュージカル映画、『カサブランカ』『風と共に去りぬ』など数多くの映画音楽を手掛け沢山の名曲を残しました。

【1947年】映画の撮影シーン(エディが語る)

Harlot Mother
作曲マックス・スタイナー(Max Steiner, 1888-1971)
ウィーン生まれのユダヤ系アメリカ人作曲家。
リリース1959年:Soundtrack『A Summer Place』

『Harlot Mother』は、1959年のアメリカ青春映画『避暑地の出来事』のオリジナルサウンドトラックです。
音楽を担当したアメリカの作曲家マックス・スタイナーの作品です。

【1947年】映画の撮影シーン(弾丸が銃身から落ちる)

Merry Christmas Mama!
作曲マックス・スタイナー(Max Steiner, 1888-1971)
ウィーン生まれのユダヤ系アメリカ人作曲家。
リリース1959年:Soundtrack『A Summer Place』

『Merry Christmas Mama!』は、1959年のアメリカ青春映画『避暑地の出来事』のオリジナルサウンドトラックです。
音楽を担当したアメリカの作曲家マックス・スタイナーの作品です。

パーティの生演奏(トロンボとサム・ウッドの言い争い)

Saratoga Special
Artistバック・クレイトン(Buck Clayton, 1911-1991)
カンザス州パーソンズ出身のジャズ・トランペット奏者。カウント・ベイシー・オーケストラのメンバー。
リリース1946〜49年の間
作曲ディッキー・ウェルズ(Dicky Wells, 1907-1985)
テネシー州センタービル出身のアメリカのジャズ・トロンボーン奏者。カウント・ベイシー・オーケストラのメンバー。
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トランボ邸のBBQパーティで流れている曲

A Little Bird Told Me
Artistポーラ・ワトソン(Paula Watson, 1927-2003)
アラバマ州モービル出身のジャズ/R&B歌手、ピアニスト。
1960年代初頭にアメリカを離れてからはイギリス・ロンドン、ドイツ・ハンブルクを拠点に活動。
リリース1948年
作曲ポーラ・ワトソン(Paula Watson, 1927-2003)

【1949年】トランボが新聞でラトリッジ判事の死を知る

The Mood I’m In
Artistカミーユ・ハワード(Camille Howard, 1914-1993)
テキサス州ガルベストン出身のR&Bピアニスト/歌手。
リリース1949年
作曲ドロレス・チェリー・レザーウッド(Delores Cherry Leatherwood)

出所したトランボがアーレンと会うバーのBGM

I’m in Town
Artistフランティック・フェイ・トーマス(Frantic Faye Thomas, 1922-1978)
テネシー州メンフィス出身のアメリカのジャズピアニスト/ボーカリスト。
リリース1949年
作曲フランティック・フェイ・トーマス(Frantic Faye Thomas, 1922-1978)

バーに偶然居合わせたバディがトランボに素っ気無い態度をとるシーン

【1952年】トランボ一家がL.A.ハイランドパークに引越しをする

The Glow Worm
Artistミルズ・ブラザーズ(The Mills Brothers)
オハイオ州ピクアで理髪店を営む父のもと生まれたミル4兄弟で結成されたアメリカのジャズ/ポップボーカルカルテット。長男が20代で亡くなくなってからは父親が代わりを務めその後もトリオとして活動を続け、20年代後半〜80年代初頭まで活躍し続けた。イギリス王族の前でパフォーマンスをした最初のアフリカ系アメリカ人として、また、全国ネットワークラジオで独自のショーを行った最初のアフリカ系アメリカ人アーティストとして記憶されている。
リリース1952年
作曲パウル・リンケ(Paul Lincke, 1866-1946)
ドイツのオペレッタの作曲家。ドイツでは「ベルリン・オペレッタの父」と呼ばれている。
代表曲:『ベルリンの空気』


ジョニー・マーサー(Johnny Mercer, 1909-1976)
ジョージア州サヴァンナ出身のクロアチア/アイルランド系アメリカ人作詞者。キャピトル・レコードの創設者の一人。
代表曲:『シャレード』『酒とバラの日々』『枯葉 』『ローラ』


リラ・ケーリー・ロビンソン(Lilla Cayley Robinson)

『The Glow Worm』は、ドイツの作曲家リンケが1902年に作ったオペレッタ『リュジストラータ』のアリア『Glühwürmchen』を英語に翻訳し作られた曲です。

20世紀初頭にリラ・ケイリー・ロビンソン(Lilla Cayley Robinson)が翻訳したものを作詞家ジョニー・マーサーが大幅に改訂し、ミルズ・ブラザーズ(The Mills Brothers)が歌い1952年にリリースされました。

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【1953年】家族で観る映画の曲

Sight Seeing by Scooter/Mouth of Truth
作曲者ジョルジュ・オーリック(Georges Auric)
フランスの作曲家。「フランス6人組」(20世紀前半フランスで活躍した作曲家集団)の一人として知られている。
リリース1953年

『Sight Seeing by Scooter』『Mouth of Truth』は、映画『ローマの休日』のオリジナルサウンドトラックです。音楽を担当したフランスの作曲家ジョルジュ・オーリック(Georges Auric)が作りました。

家を事務所代わりにし複数の偽名を使って仕事を始める

Willie the Cool Cat
Artistビッグ・ジェイ・マクニーリー(Big Jay McNeely, 1927-2018)
カリフォルニア州ロサンゼルス出身のR&Bサックス奏者。
リリース1949年
作曲ビッグ・ジェイ・マクニーリー(Big Jay McNeely, 1927-2018)

ニコラ(長女)の誕生日を祝いクレオが歌う曲

Happy Birthday to You
ハッピーバースデートゥーユー
作曲アマイルドレッド・J・ヒル(Mildred J. Hill, 1859-1916)
アメリカのソングライター/音楽学者。
パティ・J・ヒル(Patty S. Hill, 1868-1946)
アメリカの保育園/幼稚園教諭。アメリカの非営利団体「全米幼児教育協会」の創設者。
出版年1917年

『Happy Birthday to You』は、アメリカ人のヒル姉妹が作詞・作曲した誕生日をお祝いする曲です。
1917年に初出版されました。

ニコラ(長女)が仲間といるバーで流れる曲

I’m Going Upstairs
Artistジョン・リー・フッカー(John Lee Hooker, 1917-2001)
ミシシッピ州クラークスデイル出身のアメリカのブルースシンガーソングライター/ギタリスト。
代表曲:『Boom Boom』『Boogie Chillen』
リリース1961年
作曲ジョン・リー・フッカー(John Lee Hooker, 1917-2001)

デモに参加する為外出したニコラをトランボが迎えに行くシーン

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【1958年】トランボ一家がクリスマスプレゼントを開ける

Jingle Bells
ジングルベル
Artist
Cover ver.
グレン・ミラー楽団(Glenn Miller and His Orchestra)
アメリカのジャズミュージシャン、グレン・ミラーによって1938年に結成されたスウィング・ジャズ・ビッグバンド。
リリース1941年
作曲ジェームズ・ロード・ピアポント(James Lord Pierpont, 1822-1893)
マサチューセッツ州ボストン出身のソングライター/オルガニスト/アメリカ海軍の兵士。
出版年1857年
Original ver.1898年:エジソン・メール・カルテット(Edison Male Quartette)

クリスマスの定番曲『ジングルベル』です。
ここではグレン・ミラー楽団の演奏が使われていました。

家族とクリスマスを楽しんでいるトランボが、自宅に居座るプレミンジャーに仕事の催促をされるシーン

カーク・ダグラスが試写室で観る映画の曲(1曲目)

Draba Fight
作曲アレックス・ノース(Alex North, 1910-1991)
ペンシルベニア州チェスター出身のユダヤ系アメリカ人作曲家。
代表作:『欲望という名の電車』『スパルタカス』『クレオパトラ』
リリース1959年:Soundtrack『Spartacus』

『Draba Fight』は、スタンリー・キューブリック監督による1960年の歴史スペクタクル映画『スパルタカス』のオリジナルサウンドトラックです。映画の音楽を担当したアレックス・ノースが作りました。

劇中、スパルタカスが剣闘士ドラバ(ウディ・ストロード)と闘うシーン

カーク・ダグラスが試写室で観る映画の曲(2曲目)

Kill
作曲アレックス・ノース(Alex North, 1910-1991)
ペンシルベニア州チェスター出身のユダヤ系アメリカ人作曲家。
代表作:『欲望という名の電車』『スパルタカス』『クレオパトラ』
リリース1959年:Soundtrack『Spartacus』

『Kill』は、スタンリー・キューブリック監督による1960年の歴史スペクタクル映画『スパルタカス』のオリジナルサウンドトラックです。映画の音楽を担当したアレックス・ノースが作りました。

劇中、スパルタカスが剣を失いドラバに追い詰められるシーン

カーク・ダグラスが試写室で観る映画の曲(3曲目)

Varinia & Crasuss
作曲アレックス・ノース(Alex North, 1910-1991)
ペンシルベニア州チェスター出身のユダヤ系アメリカ人作曲家。
代表作:『欲望という名の電車』『スパルタカス』『クレオパトラ』
リリース1959年:Soundtrack『Spartacus』

『Varinia & Crasuss』は、スタンリー・キューブリック監督による1960年の歴史スペクタクル映画『スパルタカス』のオリジナルサウンドトラックです。映画の音楽を担当したアレックス・ノースが作りました。

劇中、バリニアとクラッススが話をするシーン(ダグラスが電話の相手を待たせて見る映像)

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エンディング

Ain’t Nobody’s Business(T’Ain’t Nobody’s Bizness If I Do)
Artist
Cover ver.
ビリー・ホリデイ(Billie Holiday, 1915-1959)
メリーランド州・ボルチモア出身のアメリカのジャズ歌手。女性ジャズ・ヴォーカリスト御三家の一人に数えられ、レディ・デイ(Lady Day)の愛称で知られる。
リリース1949年
作曲ポーター・グレインジャー(Porter Grainger, 1891-1948)
アメリカのピアニスト/ソングライター/劇作家。
代表曲:『Ain’t Nobody’s Business If I Do』『Dying Crapshooter’s Blues』

エベレット・ロビンス(Everett Robbins, 1899-1926)
シカゴを拠点とするピアニスト/バンドリーダー/作曲家。
Original ver.1922年:アンナ・マイヤーズ(Anna Meyers and Original Memphis Five)

『T’Ain’t Nobody’s Bizness If I Do』(Ain’t Nobody’s Business)は、ブルースのスタンダードナンバーです。

ボードヴィルのブルース歌手アンナ・マイヤーズ(Anna Meyers)が歌い『Tain’t Nobody’s Biz-ness if I Do』のタイトル名で1922年にリリースされました。

その後1948年にリリースされた、ジャンプブルース歌手ジミー・ウィザースプーン(Jimmy Witherspoon)のカバーバージョンがヒットしたことで、その時のタイトル名『Ain’t Nobody’s Business』として知られるようになりました。

ここでは、ビリー・ホリデイのカバーバージョンが使われています。

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』のサントラ

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』はセオドア・シャピロ(Theodore Shapiro)が音楽を担当しました。セオドア・シャピロは、アメリカ・ワシントンD.C.出身の映画音楽作曲家です。『プラダを着た悪魔』や『31年目の夫婦げんか』、『マイ・インターン』でも音楽を担当しています。

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』キャスト・スタッフ

監督ジェイ・ローチ(Jay Roach)
脚本ジョン・マクナマラ(John McNamara)
原作ブルース・クック(Bruce Cook)
製作マイケル・ロンドン(Michael London)
ジャニス・ウィリアムズ(Janice Williams)
シヴァニ・ラワット(Shivani Rawat)
モニカ・レヴィンソン(Monica Levinson)
ニミット・マンカド(Nimitt Mankad)
ジョン・マクナマラ(John McNamara)
ケヴィン・ケリー・ブラウン(Kevin Kelly Brown)
音楽セオドア・シャピロ(Theodore Shapiro)
配給 東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
公開 2015年11月6日
2016年7月22日
上映時間124分

ダルトン・トランボ:ブライアン・クランストン(Bryan Cranston)
クレオ・トランボ:ダイアン・レイン(Diane Lane)
ヘッダ・ホッパー:ヘレン・ミレン(Helen Mirren)
アーレン・ハード:ルイ・C・K(Louis C.K.)
ニコラ・トランボ:エル・ファニング(Elle Fanning)
フランク・キング:ジョン・グッドマン(John Goodman)
エドワード・G・ロビンソン:マイケル・スタールバーグ(Michael Stuhlbarg)
イアン・マクレラン・ハンター:アラン・テュディック(Alan Tudyk)
ヴァージル・ブルックス:アドウェール・アキノエ=アグバエ(Adewale Akinnuoye-Agbaje)
カーク・ダグラス:ディーン・オゴーマン(Dean O’Gorman)
ハイミー・キング:スティーヴン・ルート(Stephen Root)
バディ・ロス:ロジャー・バート(Roger Bart)
ジョン・ウェイン:デヴィッド・ジェームズ・エリオット(David James Elliott)
ロバート・ケニー:ピーター・マッケンジー(Peter Mackenzie)
サム・ウッド:ジョン・ゲッツ(John Getz)
ロイ・ブリューワー:ダン・バッケダール(Dan Bakkedahl)
ルイス・B・メイヤー:リチャード・ポートナウ(Richard Portnow)
オットー・プレミンジャー:クリスチャン・ベルケル(Christian Berkel)
ミッツィ・トランボ:メーガン・ウルフ(Meghan Wolfe)
クリス・トランボ:ミッチェル・サコックス(Mitchell Zakocs)

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