2014年にイギリスで制作された映画『博士と彼女のセオリー』(原題:The Theory of Everything)は、イギリスの物理学者スティーヴン・ホーキング博士の伝記映画です。エディ・レッドメインがホーキング博士を、フェリシティ・ジョーンズが妻ジェーン・ワイルド・ホーキング役を演じました。
第87回アカデミー賞では作品賞を含む5部門にノミネートされ、主演男優賞を受賞しました。
- 『博士と彼女のセオリー』の挿入曲
- スティーヴンが友人と訪れたパーティでジェーンと知り合う(パーティで流れる曲)
- スティーヴンとジェーンが階段に座り二人きりで話をする(パーティで流れる曲)
- 提出日当日の朝、スティーヴンが教授から出された課題を解く(レコードで流す曲)
- スティーヴンとジェーンが舞踏会に行き、周りが踊る様子を見ながら話をする(バンドが演奏する曲)
- スティーヴンとジェーンが橋の上でダンスを踊りキスをする(バンドが演奏する曲)
- 母から勧められ、ジェーンが教会を訪れジョナサンと出会う(聖歌隊が歌う曲)
- ジェーンが参加する聖歌隊がジョナサンの指揮で歌う曲
- ジョナサンがオペラを鑑賞中に喀血し病院に運ばれる(オペラの曲)
- エンディング
- エンドクレジット 1曲目
- 『博士と彼女のセオリー』のサントラ
- 『博士と彼女のセオリー』キャスト・スタッフ
『博士と彼女のセオリー』の挿入曲
『博士と彼女のセオリー』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
スティーヴンが友人と訪れたパーティでジェーンと知り合う(パーティで流れる曲)
1963年、@ケンブリッジ
邦題『ヒート・ウェイヴ』
Artist | マーサ&ザ・ヴァンデラス(Martha & The Vandellas) 1957年にデトロイトで結成されたアメリカの女性コーラス・グループ。 |
リリース | 1963年 |
作曲者 | ホーランド=ドジャー=ホーランド(Holland-Dozier-Holland) ラモント・ドジャーとホーランド兄弟によるソングライティング/制作トリオ。 1960年代にモータウンの専属ソングライターとしてその黄金時代を支え、数多くのヒット曲を世に送り出した。 代表作『Baby Love』『Stop! In the Name of Love』『Heat Wave』 ブライアン・ホーランド(Brian Holland) ラモント・ドジャー(Lamont Dozier, 1941-2022) エディ・ホーランド・ジュニア(Edward Holland Jr. ) |
スティーヴンとジェーンが階段に座り二人きりで話をする(パーティで流れる曲)
Artist cover ver. | ダイナ・ワシントン(Dinah Washington, 1924-1963) アメリカのブルース/R&B/ジャズ・シンガー。 「ブルースの女王」(Queen of the Blues)の称号を持つ。 |
リリース | 1959年 |
作曲者 | サミー・カーン(Sammy Cahn, 1913-1993) ニューヨーク出身のアメリカの作詞家。 映画『愛の泉』(1954)、『抱擁』(1957)、『波も涙も暖かい』(1959)、『パパは王様』(1963) の曲を書き、アカデミー作曲賞を4度受賞した。 代表曲『Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!』『I Fall in Love Too Easily』 |
ジューリー・スタイン(Jule Styne, 1905-1994) イギリス生まれのアメリカのソングライター。 映画『愛の泉』(1954) のタイトル曲を書き、アカデミー作曲賞を受賞した。 | |
Original ver. | 1947年:フランク・シナトラ(Frank Sinatra, 1915-1998) イタリア系アメリカ人のエンターテイナー/歌手/俳優。 クルーナーヴォイスと呼ばれた歌声で多くのファンを獲得し、映画俳優としても数多くの映画に出演。1953年のアメリカ映画『地上より永遠に』ではアカデミー助演男優賞を受賞した。 1950年代から60年代にかけては、ディーン・マーティン、サミー・デイヴィスJr.らと「ラット・パック」(The Rat Pack)と呼ばれるエンターテインメントグループを組み、映画に総出演したりラスベガスでショーを行うなどして人気を博す。 |
提出日当日の朝、スティーヴンが教授から出された課題を解く(レコードで流す曲)
楽劇《ワルキューレ》第1幕への前奏曲
作曲者 | リヒャルト・ワーグナー(Richard Wagner, 1813-1883) 19世紀のドイツの作曲家/指揮者/思想家。 |
作曲年 | 1856年 |
Artist | シュトゥットガルト州立歌劇場管弦楽団(The Stuttgart State Opera Orchestra) シュトゥットガルトを拠点とするドイツの交響楽団。 |
ローター・ツァグロセク(Lothar Zagrosek) ドイツの指揮者、1942年生まれ。 |
『ワルキューレ』は、ワーグナーの代表作である舞台祝祭劇『ニーベルングの指環』四部作の2作目に当たるものです。
『ニーベルングの指環』は、全世界の支配を可能とする黄金の指環を巡り、神々と人間が三世代に渡り争いを繰り広げる壮大なスケールの物語です。ワーグナーが自ら台本も手がけ26年にわたる歳月をかけて創り上げました。
序夜『ラインの黄金』、第1日『ワルキューレ』、第2日『ジークフリート』、第3日『神々の黄昏』の4部で構成され、上演は4日間、延べ約15時間を要します。
ここで使われた『ワルキューレ』は、その中でも単独で上演されることが多い最も人気が高い作品です。
神々の長ヴォータンが人間に生ませた双子の兄妹ジークムントとジークリンデの悲恋、ヴォータンと長姉ブリュンヒルデの父娘の情愛などがドラマティックに描かれています。
スティーヴンとジェーンが舞踏会に行き、周りが踊る様子を見ながら話をする(バンドが演奏する曲)
作曲者 | ハービー・ハンコック(Herbie Hancock) アメリカのジャズピアニスト/キーボード奏者/作曲家/バンドリーダー、1940年イリノイ州シカゴ生まれ。 |
Original ver. | 1963年:ハービー・ハンコック(Herbie Hancock) |
スティーヴンとジェーンが橋の上でダンスを踊りキスをする(バンドが演奏する曲)
作曲者 | ジェイムズ・F・ハンリー(James F. Hanley, 1892-1942) アメリカのヴォードヴィル/ブロードウェイの作曲家。 |
ジョセフ・マッカーシー(Joseph McCarthy, 1885-1943) アメリカの歌手/ティン・パン・アレー音楽出版社のスタッフ。 | |
Original ver. | 1930年:ジョージ・オルセン(George Olsen, 1893-1971) アメリカのドラマー/バンドリーダー。 |
『I’m in the Market for You』は、1930年のアメリカ映画『High Society Blues』のオリジナル・サウンドトラックです。
母から勧められ、ジェーンが教会を訪れジョナサンと出会う(聖歌隊が歌う曲)
アヴェ・ヴェルム・コルプス
作曲者 | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756 -1791) 18世紀古典派を代表するオーストリアの作曲家。 幼い頃から並外れた音楽の才能を示し「神童」と呼ばれる。 5歳ですでに作曲を始め35歳の若さで亡くなるまで600を超える作品を作る。オペラ、協奏曲、交響曲、室内楽、器楽曲などあらゆるジャンルにわたり名作を残し西洋音楽に大きな影響を与えた。 ハイドン、ベートーヴェンと並んで古典派の音楽を形成した3大ウィーン古典派の1人に数えられる。 |
作曲年 | 1791年 |
『アヴェ・ヴェルム・コルプス』とは、カトリックで用いられる聖体賛美歌です。
ジェーンが参加する聖歌隊がジョナサンの指揮で歌う曲
邦題『もろびと声あげ』
作詞者(翻訳) | ジョン・メイソン・ニール(John Mason Neale, 1818-1866) イギリスの古代/中世音楽の英語翻訳者。 |
『Good Christian Men, Rejoice』は、ドイツ語とラテン語で書かれた伝統的なクリスマスキャロルです。
19世紀にジョン・メイソン・ニールによって英語に翻訳され人気を博しました。
ジョナサンがオペラを鑑賞中に喀血し病院に運ばれる(オペラの曲)
楽劇《ジークフリート》第3幕「ブリュンヒルデの目覚め」
作曲者 | リヒャルト・ワーグナー(Richard Wagner, 1813-1883) 19世紀のドイツの作曲家/指揮者/思想家。 |
作曲年 | 1856-1871 |
Artist | シュトゥットガルト州立歌劇場管弦楽団(The Stuttgart State Opera Orchestra) シュトゥットガルトを拠点とするドイツの交響楽団。 |
ローター・ツァグロセク(Lothar Zagrosek) ドイツの指揮者、1942年生まれ。 |
『ジークフリート』は、ワーグナーの舞台祝祭劇『ニーベルングの指環』四部作の3作目に当たるものです。
双子の兄妹ジークムントとジークリンデの間に生まれたジークフリートの成長と冒険が描かれています。
エンディング
Artist | ザ・シネマティック・オーケストラ(The Cinematic Orchestra) 1999年にジェイソン・スウィンスコーが結成したイギリスのニュージャズ/電子音楽グループ。 |
作曲者 | ジェイソン・スウィンスコー(Jason Swinscoe) ドミニク・スミス(Dominic Smith) |
エンドクレジット 1曲目
Artist | ザ・シネマティック・オーケストラ(The Cinematic Orchestra) 1999年にジェイソン・スウィンスコーが結成したイギリスのニュージャズ/電子音楽グループ。 |
作曲者 | ジェイソン・スウィンスコー(Jason Swinscoe) ドミニク・スミス(Dominic Smith) |
『博士と彼女のセオリー』のサントラ
『博士と彼女のセオリー』はヨハン・ヨハンソン(Jóhann Jóhannsson)が音楽を担当しました。
ヨハン・ヨハンソンはアイスランド出身の作曲家です。『プリズナーズ』や『メッセージ』の音楽を担当したことで知られています。

『博士と彼女のセオリー』キャスト・スタッフ
監督 | ジェームズ・マーシュ(James Marsh) |
脚本 | アンソニー・マッカーテン(Anthony McCarten) |
原作 | ジェーン・ホーキング(Jane Hawking) |
製作 | ティム・ビーヴァン(Tim Bevan) |
リサ・ブルース(Lisa Bruce) | |
アンソニー・マッカーテン(Anthony McCarten) | |
エリック・フェルナー(Eric Fellner) | |
音楽 | ヨハン・ヨハンソン(Jóhann Jóhannsson) |
配給 | 東宝東和 |
公開 | 2014年11月7日 |
2015年3月13日 | |
上映時間 | 124分 |
スティーヴン・ホーキング:エディ・レッドメイン(Eddie Redmayne)
ジェーン・ワイルド・ホーキング:フェリシティ・ジョーンズ(Felicity Jones)
エレイン・マッソン:マキシン・ピーク(Maxine Peake)
ジョナサン・ジョーンズ:チャーリー・コックス(Charlie Cox)
ベリル・ワイルド:エミリー・ワトソン(Emily Watson)
ジョージ・ワイルド:ガイ・オリヴァー=ワッツ(Guy Oliver-Watts)
フランク・ホーキング:サイモン・マクバーニー(Simon McBurney)
イソベル・ホーキング:アビゲイル・クラッテンデン(Abigail Cruttenden)
フィリパ・ホーキング:シャーロット・ホープ(Charlotte Hope)
メアリー・ホーキング:ルーシー・チャペル(Lucy Chappell)
デニス・シャーマ:デヴィッド・シューリス(David Thewlis)
キップ・ソーン:エンゾ・シレンティ(Enzo Cilenti)
アイザック・カラトニコフ:ゲオルグ・ニコロフ(Georg Nikoloff)
ダイアナ・キング:アリス・オル=エウィング(Alice Orr-Ewing)
ブライアン:ハリー・ロイド(Harry Lloyd)
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