1987年にアメリカで制作された映画『ウォール街』(原題:Wall Street)は、オリバー・ストーン監督の金融サスペンス作品です。実在の投資家アイヴァン・ボウスキーをモデルとしています。
ゴードン・ゲッコーを演じたマイケル・ダグラスは、第60回アカデミー主演男優賞を受賞しました。
- 『ウォール街』の挿入曲
- オープニング(ニューヨークの夜明け)
- バドの自宅コンピューターに表示されるゴードンの誕生日を知らせるメッセージ
- バドが女とリムジンで過ごし、翌朝上機嫌で出社する
- ゴードンに命じられ、バドがイギリス人の投資家ワイルドマンを尾行する
- ゴードンのホームパーティで流れる曲(バドが書類を持って訪れる)
- ゴードンのホームパーティで流れる曲(バドとダリアンが二人で話をする)
- ゴードンのホームパーティで流れる曲(ゴードンとワイルドマンが2階に移動して話す)
- バドがイーストサイドの物件を購入し、ダリアンが内装を手がける
- バドの自宅で流れる曲(バドとダリアンがテーブルで寿司を食べる)
- テルダー製紙の株主総会でゴードンがスピーチをし拍手喝采を受ける
- チャーリーがダリアンが待つベッドルームでCDをかけて流す曲
- 『ウォール街』のサントラ
- 『ウォール街』キャスト・スタッフ
『ウォール街』の挿入曲
『ウォール街』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
オープニング(ニューヨークの夜明け)
フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン
(邦訳:私を月に連れて行って)
Artist cover ver. | フランク・シナトラ(Frank Sinatra, 1915-1998) ニュージャージー州ホーボーケン出身のイタリア系アメリカ人のエンターテイナー/歌手/俳優。 クルーナーヴォイスと呼ばれた歌声で多くのファンを獲得し、映画俳優としても数多くの映画に出演。1953年のアメリカ映画『地上より永遠に』ではアカデミー助演男優賞を受賞。 1950年代から60年代にかけては、ディーン・マーティン、サミー・デイヴィスJr.らと「ラット・パック」(The Rat Pack)と呼ばれるエンターテインメントグループを組み、映画に総出演したりラスベガスでショーを行うなどして人気を博す。 |
リリース | 1964年 |
作曲者 | バート・ハワード(Bart Howard, 1915-2004) アメリカの作曲家/ソングライター。 |
Original ver. | 1954年:ケイ・バラード(Kaye Ballard) |
『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』は、アメリカの作曲家バート・ハワード(Bart Howard)が58年間連れ添ったパートナーの為に作ったラブソングです。
ハワードが伴奏ピアニストを務めるマンハッタンのクラブ「Blue Angel」で宣伝の為に演奏され、1954年に歌手ケイ・バラードの歌唱でリリースされました。
当初は『In Other Words』というタイトル名でしたが、出版社の意向で冒頭部分の歌詞を引用した『Fly Me to the Moon』にタイトルが変更されています。その後、多くのアーティストがカバーしスタンダードナンバーとなりました。
ここで使われたフランク・シナトラ(Frank Sinatra)のバージョンは、「アポロ計画」(NASAによる人類初の月への有人宇宙飛行計画)真っ只中の1964年にリリースされ、テーマソングのように扱われ大ヒットしました。
この後「テルダー製紙の株主総会でゴードンがスピーチをし拍手喝采を受ける」でもこの曲が使われています。
バドの自宅コンピューターに表示されるゴードンの誕生日を知らせるメッセージ
ハッピーバースデートゥーユー
作曲者 | マイルドレッド・J・ヒル(Mildred J. Hill, 1859-1916) アメリカのソングライター/音楽学者。 |
パティ・J・ヒル(Patty S. Hill, 1868-1946) アメリカの保育園/幼稚園教諭。アメリカの非営利団体「全米幼児教育協会」の創設者。 | |
出版年 | 1917年 |
バドが女とリムジンで過ごし、翌朝上機嫌で出社する
Artist | デヴィッド・バーン(David Byrne) スコットランド系アメリカ人の歌手/ソングライター/音楽プロデューサー/俳優/作家/音楽理論家/ビジュアルアーティスト/映画製作者、1952年ダンバートン生まれ。 「トーキング・ヘッズ」のフロントマンとして注目を集め、ソロ転向後も音楽、映画、舞台にと幅広い活動を行う。1987年の『ラストエンペラー』では、坂本龍一、蘇聡と共同で音楽を手がけアカデミー作曲賞を受賞。 |
ブライアン・イーノ(Brian Eno) イギリスのミュージシャン/ソングライター/音楽プロデューサー/ビジュアルアーティスト、1948年生まれ。 「ロキシー・ミュージック」のシンセサイザー/キーボード奏者として活躍し、脱退後デヴィッド・ボウイ、トーキング・ヘッズ、U2などのアルバムのプロデューサーとしても名を馳せた。 アンビエント・ミュージックの先駆者として知られている。 | |
リリース | 1981年 |
作曲者 | デヴィッド・バーン(David Byrne) |
ブライアン・イーノ(Brian Eno) | |
ビル・ラズウェル(Bill Laswell) アメリカのベーシスト/音楽プロデューサー、1955年生まれ。 | |
ティム・ライト(Tim Wright, 1952-2013) アメリカのミュージシャン。ポストパンクバンド「ペル・ウブ」のベーシスト。 | |
デヴィッド・ティエシエ(David Tiechier) |
ゴードンに命じられ、バドがイギリス人の投資家ワイルドマンを尾行する
Artist | デヴィッド・バーン(David Byrne) スコットランド系アメリカ人の歌手/ソングライター/音楽プロデューサー/俳優/作家/音楽理論家/ビジュアルアーティスト/映画製作者、1952年ダンバートン生まれ。 「トーキング・ヘッズ」のフロントマンとして注目を集め、ソロ転向後も音楽、映画、舞台にと幅広い活動を行う。1987年の『ラストエンペラー』では、坂本龍一、蘇聡と共同で音楽を手がけアカデミー作曲賞を受賞。 |
ブライアン・イーノ(Brian Eno) イギリスのミュージシャン/ソングライター/音楽プロデューサー/ビジュアルアーティスト、1948年生まれ。 「ロキシー・ミュージック」のシンセサイザー/キーボード奏者として活躍し、脱退後デヴィッド・ボウイ、トーキング・ヘッズ、U2などのアルバムのプロデューサーとしても名を馳せた。 アンビエント・ミュージックの先駆者として知られている。 | |
リリース | 1981年 |
作曲者 | デヴィッド・バーン(David Byrne) |
ブライアン・イーノ(Brian Eno) |
ゴードンのホームパーティで流れる曲(バドが書類を持って訪れる)
デサフィナード
Artist cover ver. | スタン・ゲッツ(Stan Getz, 1927-1991) アメリカのジャズミュージシャン/テナーサックス奏者。 |
リリース | 1962年 |
作曲者 | アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim, 1927-1994) ブラジル出身の作曲家/ミュージシャン。 代表作『イパネマの娘』『おいしい水』 |
ニュウトン・メンドンサ(Newton Mendonca, 1927-1960) ブラジルのミュージシャン/作曲家/作詞家。 | |
ジェシー・カヴァナー(Jessie Cavanaugh, 1918-2012) アメリカのソングライター。 | |
ジョン・ヘンドリックス(Jon Hendricks, 1921-2017) アメリカのジャズ作詞家/歌手。ボーカレーゼの創始者の一人とされる。 | |
Original ver. | 1959年:ジョアン・ジルベルト(João Gilberto, 1931-2019) ボサノヴァの創始者の一人とされるブラジルの歌手/ギタリスト。 |
『Desafinado』は、ポルトガル語で書かれたボサノヴァの曲です。
英語の歌詞も作られ多くのアーティストにカバーされ、スタンダードナンバーとなりました。タイトルの意味が「音はずれ」であることから、『Slightly Out of Tune』のタイトルでも知られています。
ここでは、インストバージョンが使われています。
ゴードンのホームパーティで流れる曲(バドとダリアンが二人で話をする)
英題:Quiet Nights of Quiet Stars (静かな夜)
Artist cover ver. | スタン・ゲッツ(Stan Getz, 1927-1991) アメリカのジャズミュージシャン/テナーサックス奏者。 |
リリース | 1964年 |
作曲者 | アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim, 1927-1994) ブラジル出身の作曲家/ミュージシャン。 代表作『イパネマの娘』『おいしい水』 |
Original ver. | 1960年:ジョアン・ジルベルト(João Gilberto, 1931-2019) ボサノヴァの創始者の一人とされるブラジルの歌手/ギタリスト。 |
ゴードンのホームパーティで流れる曲(ゴードンとワイルドマンが2階に移動して話す)
ミッドナイト・モーション
Artist | ケニー・G(Kenny G) アメリカのスムーズジャズ・サックス奏者、1956年ワシントン州シアトル生まれ。 |
リリース | 1986年 |
作曲者 | ケニー・G(Kenny G) |
バドがイーストサイドの物件を購入し、ダリアンが内装を手がける
ジス・マスト・ビー・ザ・プレイス
Artist | トーキング・ヘッズ(Talking Heads) 1975年にニューヨークで結成されたアメリカのロックバンド |
リリース | 1983年 |
作曲者 | トーキング・ヘッズ(Talking Heads) デヴィッド・バーン (David Byrne) クリス・フランツ(Chris Frantz) ティナ・ウェイマス (Tina Weymouth) ジェリー・ハリスン(Jerry Harrison) |
この後「エンドクレジット」でもこの曲が使われています。
バドの自宅で流れる曲(バドとダリアンがテーブルで寿司を食べる)
歌劇《リゴレット》- 第1幕 「あれかこれか」
作曲者 | ジュゼッペ・ヴェルディ(Giuseppe Verdi, 1813-1901) イタリアの作曲家。19世紀を代表するロマン派音楽作曲家で「オペラ王」の異名を持つ。 |
初演 | 1951年:フェニーチェ劇場(イタリア・ヴェネツィア) |
『リゴレット』は、フランスの小説家ヴィクトル・ユーゴーの戯曲『王は愉しむ』にもとづき作られた3幕のオペラです。
ヴェルディ中期の傑作といわれています。
テルダー製紙の株主総会でゴードンがスピーチをし拍手喝采を受ける
フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン
(邦訳:私を月に連れて行って)
Artist cover ver. | フランク・シナトラ(Frank Sinatra, 1915-1998) |
リリース | 1964年 |
作曲者 | バート・ハワード(Bart Howard, 1915-2004) |
Original ver. | 1954年:ケイ・バラード(Kaye Ballard) |
「オープニング(ニューヨークの夜明け)」でもこの曲が使われていました。
チャーリーがダリアンが待つベッドルームでCDをかけて流す曲
ムーンライト・マジック
リリース | 1977年 |
作曲者 | アラン・ムーアハウス(Alan Moorhouse) イギリスの作曲家/指揮者/音楽監督/サックス奏者。 |
『ウォール街』のサントラ
『ウォール街』はスチュワート・コープランド(Stewart Copeland)が音楽を担当しました。スチュワート・コープランドは、アメリカ・バージニア州出身のドラマー/映画音楽作曲家です。ロックバンド、ポリスのドラマーとして知られています。
『ウォール街』キャスト・スタッフ
監督 | オリバー・ストーン(Oliver Stone) |
脚本 | スタンリー・ワイザー(Stanley Weiser) |
オリバー・ストーン(Oliver Stone) | |
製作 | エドワード・R・プレスマン(Edward R. Pressman) |
音楽 | スチュワート・コープランド(Stewart Copeland) |
配給 | 20世紀フォックス |
公開 | 1987年12月11日 |
1988年4月16日 | |
上映時間 | 128分 |
ゴードン・ゲッコー:マイケル・ダグラス(Michael Douglas)
バド・フォックス:チャーリー・シーン(Charlie Sheen)
ダリアン・テイラー:ダリル・ハンナ(Daryl Hannah)
カール・フォックス:マーティン・シーン(Martin Sheen)
リンチ:ジェームズ・カレン(James Karen)
マーヴィン:ジョン・C・マッギンリー (John C. McGinley)
ルー・マンハイム:ハル・ホルブルック(Hal Holbrook)
ラリー・ワイルドマン:テレンス・スタンプ(Terence Stamp)
ロジャー・バーンズ:ジェームズ・スペイダー(James Spader)
ケイト・ゲッコー:ショーン・ヤング(Sean Young)
ハロルド・ソルト:ソウル・ルビネック(Saul Rubinek)
クロムウェル:リチャード・ダイサート(Richard Dysart)
ダン:フランクリン・カヴァー(Franklin Cover)
チャッキー:チャック・ファイファー(Chuck Pfeiffer)
ドロレス:シルヴィア・マイルズ(Sylvia Miles)
ナタリー:レスリー・ライルズ(Leslie Lyles)
オリー:ジョシュ・モステル(Josh Mostel)
ドミニク:ジョン・カポダイス(John Capodice)
ストーン・リヴィングストン:ポール・ギルフォイル(Paul Guilfoyle)
ダンカン・ウィルモア:ウィリアム・G・ナイト(William G Knight)
トレーダーオフィスの社員:オリヴァー・ストーン(Oliver Stone)
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