1974年に制作された映画『ゴッドファーザー PART II』(原題:The Godfather Part II)は、『ゴッドファーザー』の続編です。マイケルが束ねる現在のコルレオーネ・ファミリーの様子(1958年)とヴィトー・コルレオーネの幼少期(1901年〜1925年)が並行して描かれています。
前作に引き続きフランシス・フォード・コッポラが監督をつとめ、第47回アカデミー賞では9部門にノミネートされ、作品賞を含む6部門を受賞しました。
- 1972年公開
- 1974年公開『ゴッドファーザー PART II』(現在のページ)
- 1990年公開
『ゴッドファーザー PART II』の挿入曲
『ゴッドファーザー PART II』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
オープニング
メイン・タイトル/移民(ゴッドファーザーPART II のテーマ)
リリース | 1974年:Soundtrack『ゴッドファーザー PART II』 |
作曲者 | ニーノ・ロータ(Nino Rota, 1911-1979) イタリアミラノ出身の作曲家。 代表作『ゴッドファーザー 愛のテーマ』『ロミオとジュリエット 愛のテーマ』 |
1901年、ヴィトー(9歳)が収容所の窓から自由の女神を見つめ歌う曲
1958年、ネバダ州レイク店タホでヴィトーの孫アンソニーの聖餐式が行われるシーンまで流れています。
『Lu Sciccareddu』は、シチリアで古くから歌い継がれてきた民謡です。飼っていたロバを殺された悲しみが歌われています。
827年、アラブ人に征服されたシチリア島の人々は馬に乗り移動することを禁止され、ロバに乗って移動するようになりました。ロバは貧しい家を支える重要な輸送手段であったため、その死は深刻な問題であったとされています。
アンソニーの初めての聖餐式を祝うパーティ(聞こえてくるピアノの曲)
コニーが母カルメラにキスをし、プレゼントを渡すシーン
ハート・アンド・ソウル
作曲者 | ホーギー・カーマイケル(Hoagy Carmichael, 1899-1981) アメリカの作曲家/歌手/ピアニスト/バンドリーダー。 代表曲『スターダスト』『我が心のジョージア』 |
フランク・レッサー(Frank Loesser, 1910-1969) アメリカのソングライター。ティンパンアレーで活躍し、スタンダードとなる作品を数多く残す。 代表曲『ベイビー、イッツ・コールド・アウトサイド』 | |
Original ver. | 1938年: ラリー・クリントン(Larry Clinton, 1909-1985) ブルックリン出身のトランペット奏者/アレンジャー/バンドリーダー。 |
パーティでシエラ少年合唱団が歌う曲
パット・ギアリー上院議員の紹介で、シエラ少年合唱団がマイケルのために歌う曲
ミスター・ワンダフル
Artist cover ver. | シエラ少年合唱団(Sierra Boys Choir) 1970年代に活動したネバダ州リノを拠点とする少年音楽アンサンブル。 |
作曲者 | ジェリー・ボック(Jerry Bock, 1928-2010) アメリカの作曲家。 |
ラリー・ホロフセナー(Larry Holofcener, 1926-2017) アメリカ系イギリス人の彫刻家/詩人/作詞家/劇作家/小説家/俳優/監督。 | |
ジョージ・デイヴィッド・ウェイス(George David Weiss, 1921-2010) アメリカのソングライター/アレンジャー。 代表曲『バードランドの子守唄』『好きにならずにいられない』『この素晴らしき世界』 | |
Original ver. | 1955年:サラ・ヴォーン(Sarah Vaughan, 1924-1990) アメリカのジャズボーカリスト。 |
この曲は、1956年に上演されたサミー・デイヴィスJr.主演のミュージカル『Mr. Wonderful』のタイトルソングとして作られました。
フランクにタランテラをリクエストされたバンドが演奏する曲
ヴィトーとアバンダンド
『Pop Goes the Weasel』は、イギリスの童謡です。
日本では、日本語の歌詞がつけられた『いいやつみつけた』のタイトルでも知られています。
ヴィトーが隣人のクレメンザから銃を預かるシーン(どこからか聴こえる曲)
歌劇《皇帝ティートの慈悲》K.621/第2幕 -「皇帝の主権にとって」
作曲者 | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart, 1756 -1791) 18世紀古典派を代表するオーストリアの作曲家。 |
初演 | 1791年:エステート劇場(プラハ) |
オペラのタイトルにもある「クレメンザ」(clemenza)は、「慈悲、寛容」を意味するイタリア語です。
マイケルの乗る車がハバナ(キューバ)のホテルに向かうシーン
作曲者 | エドゥアルド・サンチェス・デ・フエンテス(Eduardo Sánchez de Fuentes, 1874-1947) キューバの作曲家/作家(キューバの民族音楽の歴史書)。 |
作曲年 | 1892年 |
マイケルとフレドが会話をするオープンカフェで流しのミュージシャンが演奏する曲
グァンタナメラ
作曲者 | フリアン・オルボーン(Julian Orbon, 1925-1991) スペイン系キューバ人のミュージシャン/音楽評論家/作曲家。 |
ホセ・フェルナンデス・ディアス(José Fernández Díaz, 1908-1979) キューバのシンガー/ソングライター/ラジオ司会者。 | |
ピート・シーガー(Pete Seeger, 1919-2014) アメリカのフォーク歌手/社会活動家。20世紀半ばのフォーク・リバイバル運動の中心人物の一人。 |
『グァンタナメラ』は、キューバの民謡です。
サン・ジェナーロ祭でバンドが演奏する曲(ヴィトーとクレメンザが会話をするシーン)
邦題『星条旗』
作曲者 | フランシス・スコット・キー(Francis Scott Key, 1779-1843) アメリカの弁護士/作家/アマチュア詩人。 |
ジョン・スタフォード・スミス(John Stafford Smith, 1750-1836) イギリスの作曲家/教会オルガン奏者/音楽学者。 | |
作曲年 | 1814年 |
『星条旗』は、アメリカ合衆国の国歌です。
1941年の回想シーン | ヴィトーの誕生日を祝い家族が歌う曲
マイケルがダイニングテーブルで一人でタバコを吸うシーン
『For He’s a Jolly Good Fellow』は、大切なイベントを祝う席で対象者を祝福する目的で歌われる定番曲です。
フランス民謡『マルブルーは戦争に行く』が原曲です。
エンドクレジット
エンド・タイトル
リリース | 1974年:Soundtrack『ゴッドファーザー PART II』 |
作曲者 | ニーノ・ロータ(Nino Rota, 1911-1979) イタリアミラノ出身の作曲家。 代表作『ゴッドファーザー 愛のテーマ』『ロミオとジュリエット 愛のテーマ』 |
カーマイン・コッポラ(Carmine Coppola, 1910-1991) アメリカの作曲家/フルート奏者/ピアニスト。フランシス・フォード・コッポラの父。 |
『ゴッドファーザー PART II』のサントラ
『ゴッドファーザー PART II』はニーノ・ロータ(Nino Rota)とカーマイン・コッポラ(Carmine Coppola)音楽を担当しました。ニーノ・ロータは、イタリア・ミラノ出身の作曲家です。前作でも音楽を担当しています。
カーマイン・コッポラはアメリカ・ニューヨーク出身の作曲家で、フランシス・フォード・コッポラの父です。『地獄の黙示録』でも音楽を担当しています。
『ゴッドファーザー PART II』キャスト・スタッフ
監督 | フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola) |
脚本 | マリオ・プーゾ(Mario Puzo) |
フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola) | |
製作 | フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola) |
グレイ・フレデリクソン(Gray Frederickson) | |
フレッド・ルース(Fred Roos) | |
音楽 | ニーノ・ロータ(Nino Rota) |
カーマイン・コッポラ(Carmine Coppola) | |
配給 | パラマウント映画 |
公開 | 1974年12月12日 |
1975年4月26日 | |
上映時間 | 200分 |
ドン・マイケル・コルレオーネ:アル・パチーノ(Al Pacino)
トム・ヘイゲン:ロバート・デュヴァル(Robert Duvall)
ケイ・アダムス・コルレオーネ:ダイアン・キートン(Diane Keaton)
ヴィトー・コルレオーネ(若年期):ロバート・デ・ニーロ(Robert De Niro)
フレド・コルレオーネ:ジョン・カザール(John Cazale)
コニー・コルレオーネ:タリア・シャイア(Talia Shire)
ハイマン・ロス:リー・ストラスバーグ(Lee Strasberg)
フランキー・ペンタンジェリ:マイケル・V・ガッツォ(Michael V. Gazzo)
パット・ギアリー上院議員:G・D・スプラドリン(G. D. Spradlin)
カルメラ・コルレオーネ:モーガナ・キング(Morgana King)
カルメラ・コルレオーネ(若年期):フランチェスカ・デ・サピオ(Francesca De Sapio)
ディアナ・コルレオーネ:マリアンナ・ヒル(Marianna Hill)
ソニー・コルレオーネ:ジェームズ・カーン(James Caan)
ジェンコ・アッバンダンド:フランク・シベロ(Frank Sivero)
ピーター・クレメンザ(若年期):ブルーノ・カービー(Bruno Kirby)
サルバトーレ・”サル”・テッシオ:エイブ・ヴィゴダ(Abe Vigoda)
サルバトーレ・”サル”・テッシオ(若年期):ジョン・アプレア(John Aprea)
ドン・ファヌッチ:ガストーネ・モスキン(Gastone Moschin)
ドン・チッチオ:ジュゼッペ・シラート(Giuseppe Sillato)
ジョニー・オーラ:ドミニク・キアネーゼ(Dominic Chianese)
アル・ネリ:リチャード・ブライト(Richard Bright)
ロッコ・ランポーネ:トム・ロスキー(Tom Rosqui)
カルロ・リッジ:ジャンニ・ルッソ(Gianni Russo)
マール・ジョンソン:トロイ・ドナヒュー(Troy Donahue)
コロンボ夫人:サヴェリア・マッツォーラ(Saveria Mazzola)
キューバ大統領:ティト・アルバ(Tito Alba)
ウィリー・チッチ:ジョー・スピネル(Joe Spinell)
カーメロ神父:ジョセフ・メデリア(Joseph Medaglia)
フランキー夫人:エルダ・メイダ(Elda Maida)
ロス夫人:フェイ・スペイン(Fay Spain)
ドン・トマシーノ:マリオ・コトーネ(Mario Cotone)
アンソニー・コルレオーネ:ジェームス・ゴナリス(James Gounaris)
アッバンダンド氏:ピーター・ラコート(Peter LaCorte)
ロベルト・パリーニ:レオポルド・トリエステ(Leopoldo Trieste)
クエスタッド議員:ピーター・ドゥナット(Peter Donat)
FBIの男(1):ハリー・ディーン・スタントン(Harry Dean Stanton)
FBIの男(2):ジェームス・マードック(James Murdoch)
ヴィトーの母:マリア・カータ(Maria Carta)

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