1975年にアメリカで制作された映画『カッコーの巣の上で』(原題:One Flew Over the Cuckoo’s Nest)は、精神病院を舞台としたアメリカン・ニュー・シネマです。
第48回アカデミー賞では、9部門にノミネートされ、作品賞など主要5部門を独占受賞し話題となりました。
『カッコーの巣の上で』の挿入曲
『カッコーの巣の上で』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
オープニング
カッコーの巣の上で(オープニング・テーマ)
リリース | 1975年:Soundtrack『カッコーの巣の上で』 |
作曲者 | ジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche, 1937-2000) アメリカの作曲家/編曲家/音楽プロデューサー。 1960年代初頭にフィル・スペクターの右腕として有名になり、ローリング・ストーンズ、ニール・ヤングなど多くの有名ミュージシャンに楽曲を提供。『愛と青春の旅だち』の主題歌を書きアカデミー歌曲賞を受賞した。 |
マクマーフィーの主導で患者達が賭けポーカーをする(レコードから流れる曲)
マクマーフィがナースステーションに勝手に入りレコードの音量を下げようとし看護婦長に注意されるシーン
シャルメーヌ
作曲者 | ルー・ポラック(Lew Pollack, 1895-1946) アメリカの作曲家。 |
エルノ・ラペー(Erno Rapee, 1891-1945) ハンガリー生まれのアメリカの指揮者。 | |
Original ver. | 1927年:ガイ・ロンバード(Guy Lombardo, 1902-1977) カナダ出身のアメリカのバンドリーダー/ヴァイオリニスト。 |
『Charmaine』は、1926年のアメリカ無声映画『栄光』(原題:What Price Glory? )でピットミュージシャンが演奏するために作られました。映画『栄光』は、第一次世界大戦下のフランスを舞台に、ライバル関係にある二人のアメリカ海兵隊員の友情が描かれた作品です。
この後、以下のシーンでもこの曲が使われています。
「マクマーフィーの隔離後、患者達が賭けポーカーをする(レコードから流れる曲)」
マクマーフィーがワールドシリーズを観る為に患者(将軍)を説得しようと歌う曲
邦題『星条旗』
作曲者 | フランシス・スコット・キー(Francis Scott Key, 1779-1843) アメリカの弁護士/作家/アマチュア詩人。 ジョン・スタフォード・スミス(John Stafford Smith, 1750-1836) イギリスの作曲家/教会オルガン奏者/音楽学者。 |
作曲年 | 1814年 |
『星条旗』は、アメリカ合衆国の国歌です。
チェズウィックが船の舵を取りながら口ずさむ曲
無断で外出し船に乗り、マクマーフィーが患者たちに釣りの方法を教えるシーン
ポパイ・ザ・セーラー・マン
作曲者 | サミー・ラーナー(Sammy Lerner, 1903-1989) ルーマニア出身のアメリカのソングライター。 漫画を含む映画やミュージカルなどで数多くの作品を作った。 |
作曲年 | 1933年 |
Original ver. | 1935年:ビリー・コステロ(Billy Costello, 1898-1971) アメリカの俳優。「ポパイ」の初代声優。 |
『ポパイ・ザ・セーラー・マン』は、1933年のアメリカ短編アニメ映画『船乗りポパイ』(原題:Popeye the Sailor with Betty Boop)のテーマソングとして作られました。
病棟に入ったローズがナースステーションのマイクで歌う曲
ロー・ロー・ロー・ユア・ボート
『Row, Row, Row Your Boat』は、アメリカ起源の英語の童謡です。
クリスマスの夜、患者たちが酒を飲み騒ぐ(レコードから流れる曲)
ジングルベル
作曲者 | ジェームズ・ロード・ピアポント(James Lord Pierpont, 1822-1893) マサチューセッツ州ボストン出身のソングライター/オルガニスト/アメリカ海軍の兵士。 |
作曲年 | 1857年 |
Original ver. | 1898年:エジソン・メール・カルテット(Edison Male Quartette) |
クリスマスの夜、ビリーがキャンディとダンスをする(レコードから流れる曲)
ホワイト・クリスマス
作曲者 | アーヴィング・バーリン(Irving Berlin, 1888-1989) ベラルーシ出身のユダヤ系アメリカ人作曲家。 代表曲『ホワイト・クリスマス』『ゴッド・ブレス・アメリカ』 |
Original ver. | 1942年:ビング・クロスビー(Bing Crosby, 1903-1977) アメリカの歌手/俳優/テレビプロデューサー/ラジオ&テレビパーソナリティ/実業家。世界初のマルチメディア・スターとも言われた、20世紀を代表する世界的な人気と影響力を持つ音楽家。 |
『ホワイト・クリスマス』は、1942年のアメリカ映画『スイング・ホテル』(原題:Holiday Inn)でビング・クロスビーとマージョリー・レイノルズがデュエットした曲です。
作曲したアーヴィング・バーリン(Irving Berlin)は、この曲でアカデミー歌曲賞を受賞しました。
マクマーフィーの隔離後、患者達が賭けポーカーをする(レコードから流れる曲)
クリスマスの乱痴気騒ぎの後、ビリーとマクマーフィーがいなくなった病棟でのシーン。
シャルメーヌ
作曲者 | ルー・ポラック(Lew Pollack, 1895-1946) アメリカの作曲家。 |
エルノ・ラペー(Erno Rapee, 1891-1945) ハンガリー生まれのアメリカの指揮者。 | |
Original ver. | 1927年:ガイ・ロンバード(Guy Lombardo, 1902-1977) カナダ出身のアメリカのバンドリーダー/ヴァイオリニスト。 |
「マクマーフィーの主導で患者達が賭けポーカーをする(レコードから流れる曲)」でもこの曲が使われていました。
エンディング
カッコーの巣の上で(エンディング・テーマ)
リリース | 1975年:Soundtrack『カッコーの巣の上で』 |
作曲者 | ジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche, 1937-2000) アメリカの作曲家/編曲家/音楽プロデューサー。 1960年代初頭にフィル・スペクターの右腕として有名になり、ローリング・ストーンズ、ニール・ヤングなど多くの有名ミュージシャンに楽曲を提供。『愛と青春の旅だち』の主題歌を書きアカデミー歌曲賞を受賞した。 |
『カッコーの巣の上で』のサントラ
『カッコーの巣の上で』はジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche)が音楽を担当しました。ジャック・ニッチェは、アメリカ・シカゴ出身の作曲家、音楽プロデューサーです。『スタンド・バイ・ミー』や『カッコーの巣の上で』の音楽を担当し、『愛と青春の旅だち』の主題歌でアカデミー歌曲賞を受賞しました。
『カッコーの巣の上で』キャスト・スタッフ
監督 | ミロス・フォアマン(Miloš Forman) |
脚本 | ローレンス・ホーベン(Lawrence Hauben) |
ボー・ゴールドマン(Bo Goldman) | |
原作 | ケン・キージー(Ken Kesey) |
製作 | ソウル・ゼインツ(Saul Zaentz) |
マイケル・ダグラス(Michael Douglas) | |
音楽 | ジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche) |
配給 | ユナイテッド・アーティスツ |
公開 | 1975年11月19日 |
1976年4月3日 | |
上映時間 | 133分 |
ランドル・パトリック・マクマーフィー:ジャック・ニコルソン(Jack Nicholson)
看護婦長ラチェッド:ルイーズ・フレッチャー(Louise Fletcher)
エリス:マイケル・ベリーマン(Michael Berryman)
ハーディング:ウィリアム・レッドフィールド(William Redfield)
ビリー・ビビット:ブラッド・ドゥーリフ(Brad Dourif)
テイバー:クリストファー・ロイド(Christopher Lloyd)
マティーニ:ダニー・デヴィート(Danny DeVito)
フレドリクソン:ヴィンセント・スキャヴェリ(Vincent Schiavelli)
タークル:スキャットマン・クローザース(Scatman Crothers)
チャーリー・チェズウィック:シドニー・ラシック(Sydney Lassick)
チーフ・ブロムデン:ウィル・サンプソン(Will Sampson)
キャンディ:マーヤ・スモール(Marya Small)
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