2006年に制作された映画『マリー・アントワネット』(原題:Marie-Antoinette)は、 ルイ16世に嫁ぐため、14歳で単身フランスに渡ったマリー・アントワネットをソフィア・コッポラ監督による目線で描いた歴史映画です。マリー・アントワネットをキルスティン・ダンストが、ルイ16世をジェイソン・シュワルツマンが演じました。
本作で衣装を手がけたミレーナ・カノネロは、第79回アカデミー衣装デザイン賞を受賞しました。
- 『マリー・アントワネット』の挿入曲
- オープニング・タイトル
- マリーがオーストリアを旅立つ
- マリーが儀式場からフランス王太子妃として出てくる
- マリーとルイ王太子が対面する
- マリーがヴェルサイユ宮殿に入る
- 結婚式 – マリー・アントワネットが教会に入ってくる
- 結婚式 – 王太子と王太子妃が中央で踊る
- ヴェルサイユの朝の風景(着付けの儀式・食事・礼拝まで)
- 狩り & ピクニック
- マリー王太子妃がナイトガウンに着替え、香水を身に纏う
- バスタイム & ショッピング
- オペラ観劇(上演されている曲)
- 世継ぎの重要性が綴られた母からの手紙を読む
- ファッション、お菓子、ショッピングなどに夢中になる
- パリでの仮面舞踏会
- 仮面舞踏会でマリーがフェルセン伯と出会う
- 馬車で朝帰りをする
- ルイが国王に即位する
- 祝宴 – マリー18歳の誕生日
- 祝宴翌日(静けさの中でのシーン)
- マリーが芝居の舞台で歌う
- プチ・トリアノン宮殿(チェンバロで演奏される曲)
- プチ・トリアノン宮殿(マリーとフェルゼン伯が密会を楽しむ)
- フェルセン伯が去った後、マリーは庭園を歩きヴェルサイユに戻る
- マリーが王室サロンでフェルセン伯の事を考える
- マリーがサロンから抜け出し、自分の部屋に走って戻る
- 王太子が生まれてからのオペラ観劇(上演されている曲)
- ルイとマリーが子どもを亡くす
- 宮殿から脱出する友人たちをマリーが見送る
- エンドクレジット 1曲目
- エンドクレジット 2曲目
- 『マリー・アントワネット』のサントラ
- 『マリー・アントワネット』キャスト・スタッフ
『マリー・アントワネット』の挿入曲
『マリー・アントワネット』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
オープニング・タイトル
ナチュラルズ・ノット・イン・イット
Artist | ギャング・オブ・フォー(Gang of Four) 1976年にリーズで結成されたイギリスのポストパンクバンド。 |
リリース | 1979年 |
作曲者 | Gang of Four ジョン・キング(Jon King) ヒューゴー・バーナム(Hugo Burnham) アンディ・ギル(Andy Gill) デイブ・アレン(Dave Allen) |
マリーがオーストリアを旅立つ
作品17
Artist | ダスティン・オハロラン(Dustin O’Halloran) アメリカの作曲家/ピアニスト、1971年生まれ。 1996年にインディポップデュオ「デヴィックス」(Devics) のメンバーとしてデビューし、2004年からソロ・アーティストとしての活動を始める。数多くの映画やTV番組の音楽を手がけ、映画『ライオン』(2016) ではアカデミー作曲賞にノミネートされた。 |
リリース | 2006年:Soundtrack『マリー・アントワネット』 |
作曲者 | ダスティン・オハロラン(Dustin O’Halloran) |
『マリー・アントワネット』では、ダスティン・オハロランの曲が全部で3曲使われています。
マリーが儀式場からフランス王太子妃として出てくる
引き渡しの儀式は国境線上に建てられた建物で行われました。
ザ・メロディー・オブ・ア・フォーレン・トゥリー
Artist | ウィンザー・フォー・ザ・ダービー(Windsor for the Derby) 1995年にフロリダ州タンパで結成されたアメリカのポストロックバンド。 テキサス州オースティンを拠点とする。 |
リリース | 2004年 |
作曲者 | Windsor for the Derby ダン・マッツ(Dan Matz) ジェイソン・マクニーリー(Jason McNeely) |
マリーとルイ王太子が対面する
アイ・ドント・ライク・イット・ライク・ディス
Artist | ザ・レディオ・デプト(The Radio Dept.) 1995年に結成されたスウェーデンのインディーポップバンド。2001年デビュー。 |
リリース | 2005年 |
作曲者 | ヨハン・ドゥンカンソン(Johan Duncanson) スウェーデンのミュージシャン。ザ・レディオ・デプト(The Radio Dept.)の創設メンバーの一人。 |
映画『マリー・アントワネット』では、ザ・レディオ・デプトの曲が全部で3曲使われています。
マリーがヴェルサイユ宮殿に入る
ジウェセック
Artist | エイフェックス・ツイン(Aphex Twin) イギリスのエレクトロニックミュージックアーティスト/作曲家/DJ、1971年アイルランド生まれ。 インテリジェント・ダンス・ミュージック(IDM)の先駆者。現代の電子音楽において最も影響力があり重要なアーティストの一人とみなされている。 |
リリース | 2001年 |
作曲者 | エイフェックス・ツイン(Aphex Twin) |
この後「エンドクレジット 2曲目」でもこの曲が使われています。
結婚式 – マリー・アントワネットが教会に入ってくる
作曲者 | ギヨーム=ガブリエル・ニヴェル(Guillaume Gabriel Nivers, 1632-1714) フランスのオルガニスト/作曲家。 ルイ14世の統治下に王室礼拝堂の4人のオルガニストの一人に任命され、その後、王妃の音楽マスターも兼任した。 |
結婚式 – 王太子と王太子妃が中央で踊る
歌劇 《優雅なインドの国々》第4幕より「戦士とアマゾンのための最初のメヌエット」
作曲者 | ジャン=フィリップ・ラモー(Jean-Philippe Rameau, 1683-1764) 18世紀フランスバロックを代表する作曲家。 65曲の鍵盤独奏作品と数多くの優れたオペラを作曲。宮廷音楽家としてルイ15世に遣え、音楽理論家としても多大な功績を残した。 |
作曲年 | 1735年 |
Artist | レザール・フロリサン(Les Arts Florissants) フランスの古楽器オーケストラ/合唱団。1979年設立。 |
『優雅なインドの国々』は、フランスの作曲家ラモーが1735年に作ったオペラ・バレエです。
1735年にパリで初演されました。
ヴェルサイユの朝の風景(着付けの儀式・食事・礼拝まで)
(Concerto For Strings And Continuo In G, RV 151 Concerto alla Rustica)
(弦楽のための協奏曲 ト長調「アラ・ルスティカ」 RV 151)
作曲者 | アントニオ・ヴィヴァルディ(Antonio Vivaldi, 1678-1741) バロック音楽後期を代表するイタリアの作曲家/ヴィルトゥオーゾヴァイオリニスト/聖職者。 協奏曲、室内楽曲、カンタータ、教会音楽、オラトリオ、オペラなど数多くの作品を残し、ヴァイオリンの技法と管弦楽法の発展に大きく貢献した。 |
作曲年 | 1720年半ば〜1730年 |
『弦楽のための協奏曲 ト長調「アラ・ルスティカ」 RV 151』は、ヴィヴァルディが作曲したソリストのいないオーケストラのための協奏曲です。3つの楽章で構成されています。
副題の「アラ・ルスティカ」は、イタリア語で「素朴な協奏曲」を意味します。
映画では、3つの楽章のテーマ全てが入った編曲版(サントラ収録曲『Concerto In G』)が使われています。
以降、同様のシーンではこの曲が使われています。
狩り & ピクニック
プーリング・アワー・ウェイト
Artist | ザ・レディオ・デプト(The Radio Dept.) 1995年に結成されたスウェーデンのインディーポップバンド。2001年デビュー。 |
リリース | 2003年 |
作曲者 | The Radio Dept. ヨハン・ドゥンカンソン(Johan Duncanson) マーティン・カールバーグ(Martin Carlberg) |
マリー王太子妃がナイトガウンに着替え、香水を身に纏う
イル・セコンド・ジョルノ
Artist | エール(Air) 1995年に結成されたフランスのエレクトロポップデュオ。 |
リリース | 2006年:Soundtrack『マリー・アントワネット』 |
作曲者 | Air ジャン=ブノワ・ダンケル(Jean-Benoît Dunckel) ニコラ・ゴダン(Nicolas Godin) |
『Il Secondo Giorno Instrumental』は、ソフィア・コッポラ監督の初監督作品『ヴァージン・スーサイズ』で映画音楽を担当したフランスのエレクトロポップデュオ、エール(Air)の作品です。
バスタイム & ショッピング
キーン・オン・ボーイズ
Artist | ザ・レディオ・デプト(The Radio Dept.) 1995年に結成されたスウェーデンのインディーポップバンド。2001年デビュー。 |
リリース | 2004年 |
作曲者 | The Radio Dept. ヨハン・ドゥンカンソン(Johan Duncanson) マーティン・カールバーグ(Martin Carlberg) |
オペラ観劇(上演されている曲)
オペラを観て感極まったマリー・アントワネットが、慣習に囚われずに拍手をしてしまうシーン
歌劇《プラテ》第2幕より「Aux lagueurs d’Apollon」
作曲者 | ジャン=フィリップ・ラモー(Jean-Philippe Rameau, 1683-1764) 18世紀フランスバロックを代表する作曲家。 65曲の鍵盤独奏作品と数多くの優れたオペラを作曲。宮廷音楽家としてルイ15世に遣え、音楽理論家としても多大な功績を残した。 |
作曲年 | 1745年 |
Artist | キャロリン・サンプソン(Carolyn Sampson) イギリスのソプラノ歌手、1974年生まれ。 |
エクス・カセドラ(Ex Cathedra) バーミンガムを拠点とするイギリスの古楽アンサンブル/合唱団。1969年設立。 | |
エクス・カセドラ(Jeffrey Skidmore) イギリスの指揮者/芸術監督、1951年生まれ。エクス・カセドラの創設者。 |
歌劇『プラテ』は、ルイ15世の息子(父に先立ち36歳で死去した為、王座にはついていない王子)とスペイン王女との結婚のお祝いのために書かれたものです。
1745年にベルサイユのグラン・エキュリー(大厩舎)で初演されました。
世継ぎの重要性が綴られた母からの手紙を読む
作品23
Artist | ダスティン・オハロラン(Dustin O’Halloran) アメリカの作曲家/ピアニスト、1971年生まれ。 1996年にインディポップデュオ「デヴィックス」(Devics) のメンバーとしてデビューし、2004年からソロ・アーティストとしての活動を始める。数多くの映画やTV番組の音楽を手がけ、映画『ライオン』(2016) ではアカデミー作曲賞にノミネートされた。 |
リリース | 2006年:Soundtrack『マリー・アントワネット』 |
作曲者 | ダスティン・オハロラン(Dustin O’Halloran) |
ファッション、お菓子、ショッピングなどに夢中になる
アイ・ウォント・キャンディ
Artist cover ver. | バウ・ワウ・ワウ(Bow Wow Wow) 1980年に結成されたイギリスのニュー・ウェイヴ・バンド。 敏腕マネージャーとして名高いマルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren)が、自身がマネージメントをしていたバンド「アダム&ジ・アンツ」(Adam and the Ants) からフロントマンのアダム・アントを除く全てのメンバーを引き抜いて結成。ボーカルには14歳の無名の少女アナベラ・ルーウィンが起用された。 |
リリース | 1982年 |
作曲者 | バート・バーンズ(Bert Berns, 1929-1967) アメリカのソングライター/音楽プロデューサー。 |
The Strangeloves ボブ・フェルドマン(Bob Feldman, 1940-2023) ジェリー・ゴールドスタイン(Jerry Goldstein) リチャード・ゴッテラー(Richard Gottehrer) | |
Original ver. | 1965年:ザ・ストレンジラヴズ(The Strangeloves) 1964年に結成された架空のロックバンド。ニューヨークを拠点に活動する3人の作曲家兼プロデューサーが外国ビートグループを作る目的でオーストラリアの3兄弟のふりをして結成。1968年まで活動していた。 |
映画では、バウ・ワウ・ワウ(Bow Wow Wow)のカバー版をケヴィン・シールズ(Kevin Shields)がリミックスしたものが使われていました。ケヴィン・シールズは、ソフィア・コッポラ監督の2作目の映画『ロスト・イン・トランスレーション』で音楽を担当していたアメリカ生まれのアイルランド人ミュージシャンです。
映画『マリー・アントワネット』では、バウ・ワウ・ワウの曲がカバー曲を含め3曲使われています。
パリでの仮面舞踏会
香港庭園(ホンコンガーデン)
Artist | スージー・アンド・ザ・バンシーズ(Siouxsie and the Banshees) 1976年にロンドンで結成されたイギリスのロックバンド。 女性ボーカリストのスージー・スーとベースギタリストのスティーブン・セヴェリンが中心となり結成。デビューアルバム『The Scream』が批評家から高い評価を受け、大きな影響力を放った。ポストパンクの代表的バンドとして知られる。 |
リリース | 1978年 |
作曲者 | Siouxsie and the Banshees スージー・スー(Siouxsie Sioux) スティーブン・セヴェリン(Steven Severin) ジョン・マッケイ(John McKay) ケニー・モリス(Kenny Morris) |
仮面舞踏会でマリーがフェルセン伯と出会う
アフロディジアック
Artist | バウ・ワウ・ワウ(Bow Wow Wow) 1980年に結成されたイギリスのニュー・ウェイヴ・バンド。 敏腕マネージャーとして名高いマルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren)が、自身がマネージメントをしていたバンド「アダム&ジ・アンツ」(Adam and the Ants) からフロントマンのアダム・アントを除く全てのメンバーを引き抜いて結成。ボーカルには14歳の無名の少女アナベラ・ルーウィンが起用された。 |
リリース | 1996年 |
作曲者 | Bow Wow Wow リー・ゴーマン(Leigh Gorman) アナベラ・ルーウィン(Annabella Lwin) デイヴ・バルバロッサ(Dave Barbarossa) マシュー・アッシュマン(Matthew Ashman, 1960-1995) |
マルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren, 1946-2010) イギリスのロックバンドマネージャー/ファッションデザイナー/ミュージシャン/起業家。 |
馬車で朝帰りをする
城に戻ったルイとマリーは、侍従から、王が天然痘にかかったと聞かされます。
フールズ・ラッシュ・イン
邦題『恋は愚かというけれど』
Artist cover ver. | バウ・ワウ・ワウ(Bow Wow Wow) 1980年に結成されたイギリスのニュー・ウェイヴ・バンド。 敏腕マネージャーとして名高いマルコム・マクラーレン(Malcolm McLaren)が、自身がマネージメントをしていたバンド「アダム&ジ・アンツ」(Adam and the Ants) からフロントマンのアダム・アントを除く全てのメンバーを引き抜いて結成。ボーカルには14歳の無名の少女アナベラ・ルーウィンが起用された。 |
リリース | 1982年 |
作曲者 | ジョニー・マーサー(Johnny Mercer, 1909-1976) クロアチア/アイルランド系アメリカ人作詞者。 キャピトル・レコードの共同創設者の一人。映画『ハーヴェイ・ガールズ』(1946)、『花婿来たる』(1951)、『ティファニーで朝食を』(1961)、『酒とバラの日々』(1962) の劇中歌の作詞を手掛け、アカデミー歌曲賞を4回受賞した。 |
ルーブ・ブルーム(Rube Bloom, 1902-1976) ニューヨーク出身のユダヤ系アメリカ人ソングライター/ピアニスト/レンジャー/バンドリーダー/レコーディングアーティスト/ボーカリスト/作家。 | |
Original ver. | 1940年:ボブ・クロスビー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Bob Crosby and His Orchestra) |
『Fools Rush In』は、多くのアーティストにカバーされているポップスのスタンダードナンバーです。
映画では、バウ・ワウ・ワウ(Bow Wow Wow)のカバー版をケヴィン・シールズ(Kevin Shields)がリミックスしたものが使われていました。
ルイが国王に即位する
プレインソング
Artist | ザ・キュアー(The Cure) 1978年にクローリーで結成されたイギリスのニューウェーブ/ポストパンク/ポップロックバンド。 |
リリース | 1989年 |
作曲者 | The Cure ロバート・スミス(Robert Smith) サイモン・ギャラップ(Simon Gallup) ロジャー・オドネル(Roger O’Donnell) ローレンス・トルハースト(Laurence Tolhurst) ボリス・ウィリアムス(Boris Williams) ポール・トンプソン(Porl Thompson) |
映画『マリー・アントワネット』では、ザ・キュアー(The Cure)の曲が2曲使われています。
祝宴 – マリー18歳の誕生日
セレモニー
Artist cover ver. | ニュー・オーダー(New Order) 1980年に結成されたイギリスのエレクトロニック・ロックバンド。 イアン・カーティスの死で活動停止となったロックバンド「ジョイ・ディヴィジョン」(Joy Division)の残された3人のメンバーによって再編成された。 |
リリース | 1981年 |
作曲者 | Joy Division イアン・カーティス(Ian Curtis, 1956-1980) ピーター・フック(Peter Hook) スティーヴン・モリス(Stephen Morris) バーナード・サムナー(Bernard Sumner) |
Original ver. | 1980年:ジョイ・ディヴィジョン(Joy Division) 1976年にサルフォードで結成されたイギリスのロックバンド。1980年、初のアメリカツアーの前夜にボーカリストのイアンが自死しバンドは解散。残されたメンバーはニュー・オーダー(New Order)を結成した。 |
祝宴翌日(静けさの中でのシーン)
誕生日翌日、マリーが目を覚ますと女官たちが部屋を片付けている最中でした。マリーは、派手にセットしたままだった髪の毛を洗い流し、寂しそうに浴槽に身を沈めます。
トミブ・ヘルプ・バス
Artist | スクエアプッシャー(Squarepusher) イギリスのエレクトロニック・アーティスト、1975年生まれ。 ドリルンベースのパイオニア。 |
リリース | 2004年 |
作曲者 | スクエアプッシャー(Squarepusher) |
マリーが芝居の舞台で歌う
邦題『それは私の恋人』
作曲者 | マリー・アントワネット(Marie-Antoinette, 1755-1793) フランス王国/ナバラ王国の王妃。 |
『C’est mon ami』は、マリー・アントワネットが作ったとされている曲です。
マリー・アントワネットが作曲した作品の多くはフランス革命時に焼き捨てられてしまいましたが、残された一部がパリ国立図書館に収蔵されているそうです。
「音楽の都」ウィーンを首都に持つオーストリアの王女マリー・アントワネットは、幼い頃からオペラ作曲家クリストフ・ヴィリバルト・グルックに音楽の手ほどきを受けていました。
7歳の時には、御前演奏で訪れたモーツァルト(当時6歳)にプロポーズをされたというエピソードも残っています。
プチ・トリアノン宮殿(チェンバロで演奏される曲)
(マリーとフェルゼン伯が二人きりで話をするシーン)
神秘的なバリケード
作曲者 | フランソワ・クープラン(François Couperin, 1668-1733) フランスの作曲家/オルガニスト/ハープシコード奏者。 ハープシコード(仏語:クラヴサン)の独奏曲を数多く作曲し、フランスバロック音楽の頂点を築いた。250年以上つづいた楽師一族「クープラン家」の中で最も活躍した人物であることから、大クープラン (Couperin le Grand) と呼ばれて区別されている。 |
作曲年 | 1717年 |
『神秘的なバリケード』は、クープランが1717年に作曲したチェンバロのための曲です。
フランス・バロック鍵盤音楽の特徴である「スタイル・ブリゼ」を象徴する一曲と言われています。
プチ・トリアノン宮殿(マリーとフェルゼン伯が密会を楽しむ)
邦題『略奪の凱歌』
Artist | アダム&ジ・アンツ(Adam and the Ants) 1977年にアダム・アントを中心にロンドンで結成されたイギリスのニュー・ウェイヴ/ポストパンクバンド。デビュー前からマネージャーを務めていたマルコム・マクラーレンにアダム・アント以外のメンバーを全員引き抜かれるということがあり、1979年に新メンバーで再結成される。ファッションデザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドがデザインした「海賊ファッション」で一世を風靡した。 |
リリース | 1980年 |
作曲者 | Adam and the Ants アダム・アント(Adam Ant) マルコ・ピローニ(Marco Pirroni) |
フェルセン伯が去った後、マリーは庭園を歩きヴェルサイユに戻る
アヴリル 14TH
Artist | エイフェックス・ツイン(Aphex Twin) イギリスのエレクトロニックミュージックアーティスト/作曲家/DJ、1971年アイルランド生まれ。 インテリジェント・ダンス・ミュージック(IDM)の先駆者。現代の電子音楽において最も影響力があり重要なアーティストの一人とみなされている。 |
リリース | 2001年 |
作曲者 | エイフェックス・ツイン(Aphex Twin) |
映画『マリー・アントワネット』では、エイフェックス・ツイン(Aphex Twin)の曲が2曲使われています。
マリーが王室サロンでフェルセン伯の事を考える
ソナタ ニ短調 K.213
作曲者 | ドメニコ・スカルラッティ(Domenico Scarlatti, 1685-1757) イタリアの作曲家/チェンバロ奏者。 ナポリ楽派の祖とされるアレッサンドロ・スカルラッティの息子。生涯をかけて500曲を超えるチェンバロソナタを作曲し、鍵盤音楽の音楽的/技術的水準の向上に重要な貢献を果たした。 |
マリーがサロンから抜け出し、自分の部屋に走って戻る
ホワット・エヴァー・ハブンド?
Artist | ザ・ストロークス(The Strokes) 1998年にニューヨークで結成されたアメリカのロックバンド。 2000年代初頭に巻き起こったガレージロック・リバイバルを牽引し「ロックの救世主」として一世を風靡した。 |
リリース | 2003年 |
作曲者 | ジュリアン・カサブランカス(Julian Casablancas) アメリカのミュージシャン、1978年NY生まれ。ロックバンド「ザ・ストロークス」(The Strokes) のボーカリスト。 |
王太子が生まれてからのオペラ観劇(上演されている曲)
王太子誕生からオペラの観劇シーンまでこの曲が流れています。
歌劇《カストールとポリュックス》第2幕よりアリア「悲しい支度、青白いたいまつ」
作曲者 | ジャン=フィリップ・ラモー(Jean-Philippe Rameau, 1683-1764) 18世紀フランスバロックを代表する作曲家。 65曲の鍵盤独奏作品と数多くの優れたオペラを作曲。宮廷音楽家としてルイ15世に遣え、音楽理論家としても多大な功績を残した。 |
作曲年 | 1737年 |
Artist | アニエス・メロン(Agnès Mellon) フランスのソプラノ歌手、1958年生まれ。 |
レザール・フロリサン(Les Arts Florissants) フランスの古楽器オーケストラ/合唱団。1979年設立。 |
『カストールとポリュックス』は、ギリシャ神話(双子座の由来)に基づいて作られた抒情悲劇です。
1737年にパリ国立歌劇場で初演されました。
ここで使われている「悲しい支度、青白いたいまつ」は、太陽神の娘テライールが、恋人の死を悼み歌うアリアです。
この後「ルイとマリーが子どもを亡くす」でもこの曲が使われています。
ルイとマリーが子どもを亡くす
歌劇《カストールとポリュックス》第2幕よりアリア「悲しい支度、青白いたいまつ」
作曲者 | ジャン=フィリップ・ラモー(Jean-Philippe Rameau, 1683-1764) 18世紀フランスバロックを代表する作曲家。 65曲の鍵盤独奏作品と数多くの優れたオペラを作曲。宮廷音楽家としてルイ15世に遣え、音楽理論家としても多大な功績を残した。 |
作曲年 | 1737年 |
Artist | アニエス・メロン(Agnès Mellon) レザール・フロリサン(Les Arts Florissants) |
「王太子が生まれてからのオペラ観劇(上演されている曲)」でもこの曲が使われていました。
宮殿から脱出する友人たちをマリーが見送る
ここで、ランバル公妃(マリー・アントワネットの最初の寵臣)は王妃と別れ宮殿を脱出しますが、約4ヶ月後、逃亡先に遺書を残しパリに戻ってきています。そして、王妃家政機関総監に復職し王妃を懸命に支えましたが、一年後、九月虐殺で命を落としました。
この映画でランバル公妃を演じたメアリー・ナイは、俳優ビル・ナイを父に持つイギリスの女優です。
作品36
Artist | ダスティン・オハロラン(Dustin O’Halloran) アメリカの作曲家/ピアニスト、1971年生まれ。 1996年にインディポップデュオ「デヴィックス」(Devics) のメンバーとしてデビューし、2004年からソロ・アーティストとしての活動を始める。数多くの映画やTV番組の音楽を手がけ、映画『ライオン』(2016) ではアカデミー作曲賞にノミネートされた。 |
リリース | 2006年:Soundtrack『マリー・アントワネット』 |
作曲者 | ダスティン・オハロラン(Dustin O’Halloran) |
エンドクレジット 1曲目
邦題『灰色の猫』
Artist | ザ・キュアー(The Cure) 1978年にクローリーで結成されたイギリスのニューウェーブ/ポストパンク/ポップロックバンド。 |
リリース | 1981年 |
作曲者 | The Cure ロバート・スミス(Robert Smith) サイモン・ギャラップ(Simon Gallup) ローレンス・トルハースト(Laurence Tolhurst) |
エンドクレジット 2曲目
ジウェセック
Artist | エイフェックス・ツイン(Aphex Twin) イギリスのエレクトロニックミュージックアーティスト/作曲家/DJ、1971年アイルランド生まれ。 インテリジェント・ダンス・ミュージック(IDM)の先駆者。現代の電子音楽において最も影響力があり重要なアーティストの一人とみなされている。 |
リリース | 2001年 |
作曲者 | エイフェックス・ツイン(Aphex Twin) |
「マリーがヴェルサイユ宮殿に入る」でもこの曲が使われていました。
『マリー・アントワネット』のサントラ
『マリー・アントワネット』はブライアン・レイツェル(Brian Reitzell)が音楽を担当しました。
ブライアン・レイツェルは映画音楽プロデューサーとして活動しているドラマーです。『ヴァージン・スーサイズ』以降のソフィア・コッポラ作品で音楽を手掛けています。
※サントラ収録曲
1. 香港庭園(Hong Kong Garden)
2. アフロディジアック(Aphrodisiac)
3. ホワット・エヴェー・ハプンド(What Ever Happened)
4. プーリング・アワー・ウェイト(Pulling Our Weight)
5. セレモニー(Ceremony)
6. ナチュラルズ・ノット・イン・イット(Natural’s Not In It)
7. アイ・ウォント・キャンディ(I Want Candy – Kevin Shields Remix)
8. キングス・オブ・ザ・ワイルド・フロンティア(Kings Of The Wild Frontier)
9. 協奏曲ト長調(Concerto In G)
10. ザ・メロディー・オブ・ア・フォーレン・トゥリー(The Melody Of A Fallen Tree)
11. アイ・ドント・ライク・イット・ライク・ディス(I Don’t Like It Like This)
12. プレインソング(Plainsong)
13. イントロ~ヴェルサイユ(Intro Versailles)
14. ジウェセック(Jynweythek Ylow)
15. 作品17(Opus 17)
16. イル・セコンド・ジョルノ(Il Secondo Giorno – Instrumental)
17. キーン・オン・ボーイズ(Keen On Boys)
18. 作品23(Opus 23)
19. 神秘な障壁(Les Barricades Mysterious)
20. フールズ・ラッシュ・イン(Fools Rush In – Kevin Shields Remix)
21. アヴリル 14TH(Avril 14th)
22. ソナタ ニ短調 K.213(K. 213)
23. トミブ・ヘルプ・バス(Tommib Help Buss)
24. 悲しい支度、青白いたいまつ(Tristes Apprêts, Pâles Flambeaux – From The Opera “Castor Et Pollux”)
25. 作品36(Opus 36)
26. オール・キャッツ・アー・グレイ(All Cats Are Grey)

『マリー・アントワネット』キャスト・スタッフ
監督 | ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola) |
脚本 | ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola) |
原作 | アントニア・フレーザー(Antonia Fraser) |
製作 | ロス・カッツ(Ross Katz) |
ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola) | |
配給 | 東宝東和/東北新社 |
公開 | 2006年10月20日 |
2007年1月20日 | |
上映時間 | 122分 |
マリー・アントワネット:キルスティン・ダンスト(Kirsten Dunst)
マリア・テレジア女帝:マリアンヌ・フェイスフル(Marianne Faithfull)
メルシー伯爵:スティーヴ・クーガン(Steve Coogan)
ノアイユ伯爵夫人:ジュディ・デイヴィス(Judy Davis)
ルイ16世:ジェイソン・シュワルツマン(Jason Schwartzman)
プロヴァンス伯爵:セバスチャン・アルメスト(Sebastian Armesto)
アルトワ伯爵:アル・ウィーヴァー(Al Weaver)
ソフィー内親王:シャーリー・ヘンダーソン(Shirley Henderson)
ヴィクトワール内親王:モリー・シャノン(Molly Shannon)
ルイ15世:リップ・トーン(Rip Torn)
ショワズール公爵:ジャン=クリストフ・ブヴェ(Jean-Christophe Bouvet)
女官たち:セリーヌ・サレット(Céline Sallette)
デュ・バリー夫人:アジア・アルジェント(Asia Argento)
ポリニャック伯爵夫人:ローズ・バーン(Rose Byrne)
ヨーゼフ2世:ダニー・ヒューストン(Danny Huston)
フェルセン伯爵:ジェイミー・ドーナン(Jamie Dornan)
プロヴァンス伯爵夫人:クレマンティーヌ・ポワダッツ(Clémentine Poidatz)
シャール公爵夫人:オーロール・クレマン(Aurore Clément)
ランバル公妃:メアリー・ナイ(Mary Nighy)
ソフィア・コッポラが監督した映画
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