『犬ヶ島』(原題:Isle of Dogs)は、ウェス・アンダーソン監督によるストップモーション・アニメーション映画です。犬の疫病が蔓延した近未来の日本が舞台となっています。
第68回ベルリン国際映画祭では銀熊賞を受賞し、第91回アカデミー賞では作曲賞、長編アニメ映画賞の2部門にノミネートされました。
『犬ヶ島』の挿入曲
『犬ヶ島』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
ナツメグの登場シーン
小雨の丘(Kosame No Oka)
作曲:服部良一, サトウハチロー
オリジナル版:1940年(小夜福子)
アーティスト:David Mansfield
『小雨の丘』は、数々のヒット曲を作り戦後の日本歌謡史に名前を残した作曲家、服部良一が作った曲です。『ちいさい秋みつけた』『リンゴの唄』の作詞者として知られるサトウハチローが詩を書き、宝塚歌劇団男役スターの小夜福子が歌い、1940年にリリースされました。
ここでは、アメリカのミュージシャン、デヴィッド・マンスフィールドが演奏するインストバージョンが使われています。
ナツメグを見た犬達がナツメグの噂話をするシーン
この後、以下のシーンでもこの曲が使われています。
「アタリを助けて欲しいとナツメグがチーフに頼むシーン」
「スポッツとペパーミントの仔犬が生まれるシーン」
アタリが白骨の入ったケージを埋葬し飛行機を修理するシーン
勘兵衛と勝四郎(Kanbei & Katsushiro)
作曲:Fumio Hayasaka
『勘兵衛と勝四郎~菊千代のマンボ』は、黒澤明監督による時代劇映画『七人の侍』(1954) のオリジナルサウンドトラックです。映画音楽を担当した早坂文雄が曲を作りました。
早坂文雄は、1914年仙台生まれの作曲家です。『羅生門』(1950)『生きる』(1952)など、多くの黒澤明作品を手掛けています。
この後「アタリが “怒った表情“ をする時にラジオで流す曲」でもこの曲が使われています。
アタリが「怒った表情」をする時にラジオで流す曲
勘兵衛と勝四郎(Kanbei & Katsushiro)
作曲:Fumio Hayasaka
『勘兵衛と勝四郎~菊千代のマンボ』は、黒澤明監督による時代劇映画『七人の侍』(1954) のオリジナルサウンドトラックです。映画音楽を担当した早坂文雄が曲を作りました。
「アタリが白骨の入ったケージを埋葬し飛行機を修理するシーン」でもこの曲が使われていました。
アタリの「お座り」を無視しチーフはその場を離れます。レックス達が自分の様子を伺っている事に気づいたアタリはこの行動に出ます。
アタリを助けて欲しいとナツメグがチーフに頼むシーン
小雨の丘(Kosame No Oka)
作曲:服部良一, サトウハチロー
オリジナル版:1940年(小夜福子)
アーティスト:David Mansfield
『小雨の丘』は、作曲家の服部良一と作詞者のサトウハチローが作った曲です。
「ナツメグの登場シーン」でもこの曲が使われていました。
ナツメグを見た犬達がナツメグの噂話をするシーン
アタリとレックスたちがジュピターとオラクルのもとに向かうシーン
I Won’t Hurt You
作曲:Robert Markley, Michael Lloyd, Shaun Harris
演奏:The West Coast Pop Art Experimental Band
リリース年:1967年
ウエスト・コースト・ポップ・アート・エクスペリメンタル・バンドは、1965年にカリフォルニア州ロサンゼルスで結成されたサイケデリック・ロックバンドです。
『I Won’t Hurt You』は、2ndアルバム『Part One』に収録されています。
この後「チーフとアタリの “スポッツを探す旅“ のシーン」でもこの曲が使われています。
渡辺教授の服毒自殺がニュースで伝えられ、研究が禁止されるシーン
Midnight Sleighride
(Lieutenant Kijé Suite, Op. 60 – IV. Troika)
作曲:Sergei Prokofiev、Eddie Sauter and Bill Finegan
演奏:The Sauter-Finegan Orchestra
『Midnight Sleighride』は、ロシアの作曲家セルゲイ・プロコフィエフ作曲の交響組曲『キージェ中尉』の第5曲「キージェの葬送」をアレンジして作られた作品です。
エディ・ソーターとビル・フィネガンがアレンジし、彼らのスイングジャズバンド、サウター・フィネガン・オーケストラが演奏をしています。
この後「エンディング」でもこの曲が使われています。
チーフとアタリの「スポッツを探す旅」のシーン
I Won’t Hurt You
作曲:Robert Markley, Michael Lloyd, Shaun Harris
演奏:The West Coast Pop Art Experimental Band
リリース年:1967年
1967年にリリースされた、ウエスト・コースト・ポップ・アート・エクスペリメンタル・バンドの『I Won’t Hurt You』です。
「アタリとレックスたちがジュピターとオラクルのもとに向かうシーン」でもこの曲が使われていました。
スポッツとペパーミントの仔犬が生まれるシーン
小雨の丘(Kosame No Oka)
オリジナル版:1940年(小夜福子)
アーティスト:David Mansfield
作曲家の服部良一と作詞者のサトウハチローが作った『小雨の丘』です。
「ナツメグの登場シーン」でもこの曲が使われていました。
スポッツに代わりチーフがアタリの護衛犬になるシーン
ヨーコとトレイシーが話をする店のBGM
東京シューシャインボーイ(Tokyo Shoe Shine Boy)
作曲:佐野鋤、井田誠一
演奏:暁テル子
リリース年:1952年
『東京シューシャインボーイ』は、昭和20年代に活躍した日本の歌手/女優、暁テル子のヒット曲です。クラリネット奏者/作曲家の佐野鋤と作詞家の井田誠一が作りました。
『犬ヶ島』には、ジョン・レノンの妻オノ・ヨーコが、科学者助手ヨーコ・オノ役で出演しています。
エンディング
Midnight Sleighride
(Lieutenant Kijé Suite, Op. 60 – IV. Troika)
作曲:Sergei Prokofiev、Eddie Sauter and Bill Finegan
演奏:The Sauter-Finegan Orchestra
サウター・フィネガン・オーケストラの『Midnight Sleighride』です。
「渡辺教授の副毒自殺がニュースで伝えられ、研究が禁止されるシーン」でもこの曲が使われていました。
『犬ヶ島』のサントラ
『犬ヶ島』はアレクサンドル・デスプラ(Alexandre Desplat)が音楽を担当しました。アレクサンドル・デスプラは、フランス出身の作曲家です。『ファンタスティック Mr.FOX』以降のウェス・アンダーソン作品で音楽を手掛けています。
『犬ヶ島』キャスト・スタッフ
監督 | ウェス・アンダーソン(Wes Anderson) |
脚本 | ウェス・アンダーソン(Wes Anderson) |
原案 | ウェス・アンダーソン(Wes Anderson) |
ロマン・コッポラ(Roman Coppola) | |
ジェイソン・シュワルツマン(Jason Schwartzman) | |
野村訓市 | |
製作 | ウェス・アンダーソン(Wes Anderson) |
スコット・ルーディン(Scott Rudin) | |
スティーヴン・M・レイルズ(Steven Rales) | |
ジェレミー・ドーソン(Jeremy Dawson) | |
音楽 | アレクサンドル・デスプラ(Alexandre Desplat) |
配給 | 20世紀フォックス |
公開 | 2018年3月23日 |
2018年5月25日 | |
上映時間 | 105分 |
小林アタリ:コーユー・ランキン(Koyu Rankin)
スポッツ:リーヴ・シュレイバー(Liev Schreiber)
チーフ:ブライアン・クランストン(Bryan Cranston)
レックス:エドワード・ノートン(Edward Norton)
キング:ボブ・バラバン(Bob Balaban)
ボス:ビル・マーレイ(Bill Murray)
ナツメグ:スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)
ジュピター:F・マーリー・エイブラハム(F. Murray Abraham)
オラクル:ティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)
小林市長:野村訓市
メイジャー・ドウモ:高山明
渡辺教授:伊藤晃
科学者助手ヨーコ・オノ:オノ・ヨーコ
トレイシー・ウォーカー:グレタ・ガーウィグ(Greta Gerwig)
ヒロシ編集員:村上虹郎
通訳ネルソン:フランシス・マクドーマンド(Frances McDormand)
ニュースキャスター:野田洋次郎
筆頭執刀医:渡辺謙
おばさん:夏木マリ
ゴンド:ハーヴェイ・カイテル(Harvey Keitel)
スクラップ:フィッシャー・スティーヴンス(Fisher Stevens)
ナレーター:コートニー・B・ヴァンス(Courtney B.Vance)
同時通訳機:フランク・ウッド(Frank Wood)
第一ジュニア科学者:山田孝之
第二ジュニア科学者:秋元梢
第三ジュニア科学者:松田翔太
第四ジュニア科学者 / バーテンダー:松田龍平
ドローン操縦士:高橋盾
パンク少女:池田エライザ
学生編集員:育之介
学生編集員:兒玉太智
学生編集員:大社カリン
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