1992年にアメリカで制作された映画『バットマン リターンズ』(原題:BATMAN RETURNS)は、ティム・バートン監督によるバットマンシリーズの2作目です。
前作に引き続き、マイケルキートンがバットマンを演じ、ミシェル・ファイファーがキャットウーマンを、ダニー・デヴィートがペンギンを演じました。
- 1989年公開
- 1992年公開『バットマン リターンズ』(現在のページ)
『バットマン リターンズ』の挿入曲
『バットマン リターンズ』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
クリスマスツリー点灯式の直前、ゴッサム・シティの街で流れる曲
「ペンギン怪人出現」の特集記事を新聞販売員が宣伝するシーン
邦題『世の人忘るな』
『God Rest Ye Merry Gentlemen』は、イギリスに古くから伝わるクリスマスキャロルです。
タイトルには「神があなたに喜びを与えてくださいますように」といった意味があります。
クリスマスツリーが点灯される
邦題『おめでとうクリスマス』
『We Wish You A Merry Christmas』は、16世紀頃からイングランド西部地方で歌われているクリスマスキャロルです。
イングランドの裕福な教区民が、クリスマスイブにキャロラー(街角や訪問したお宅の玄関先でクリスマスキャロルを歌う聖歌隊)にイチジク入りプディングなどのクリスマスのお菓子を贈ったという伝統がこの曲の起源です。
クリスマスと新年の両方を祝う曲であることから、クリスマスキャロルの最後の締めくくりとして歌われることが多い曲です。
セリーナがデパートのディスプレイを眺める(街で流れる曲)
ブルースが突然後ろから話しかけてくるシーン
邦題『神の御子は今宵しも』
『Adeste Fideles』は、イギリスに古くから伝わるクリスマスキャロルです。
ラテン語で書かれたオリジナルの歌詞から『Adeste Fideles』のタイトルが付けられていますが、英語の歌詞から『O Come, All Ye Faithful』のタイトルでも知られています。
ブルースとセリーナが歩きながら話をする(街で流れる曲)
二人並んで街を歩きながら “ツリーの再点灯式” について話をするシーン
邦題『三隻の船』
『I Saw Three Ships』は、イギリスで古くから親しまれてるクリスマスキャロルです。
ロンドン考古協会の一員で弁護士のウィリアム・サンディス(William Sandys, 1792-1874)が出版した「Christmas Carols Ancient and Modern」(1833) に初めて掲載されました。
クリスマスの朝に三隻の船がイエス・キリストと聖母マリアを乗せベツレヘムへ向かう様子が歌われており、『On Christmas Day in the Morning』のタイトルでも知られています。
ブルースとの会話でセリーナが歌詞を引用して話す曲
ブルースとセリーナが二人並んで街を歩きながら “ツリーの再点灯式” について話をするシーンで、セリーナはこの曲のタイトルフレーズをつぶやきます。
作曲者 | セオドア・A・メッツ(Theodore A. Metz, 1848-1936) ドイツ生まれのアメリカのバンドリーダー/作曲家。 ミンストレルショーの黄金時代に活躍したコメディデュオ「マッキンティーア&ヒース」(McIntyre and Heath Minstrels) のバンドリーダーを務めていた。 |
ジョー・ヘイデン(Joe Hayden) アメリカの作詞家。 | |
作曲年 | 1896年 |
『There’ll Be a Hot Time in the Old Town Tonight』は、1896年にアメリカで作られたポピュラーソングです。
1898年、米西戦争がおこり編成されたアメリカ陸軍義勇騎兵隊連隊(通称ラフ・ライダーズ)の行進歌として採用されたことで、軍隊で広く演奏されるようになりました。
その後スタンダートナンバー化し、「アメリカの国民的バラード」と呼ばれ、スポーツや政治の場など様々な場面で使われています。
『バットマン』(1989) では、ジョーカーが握手をしてロッテリ(グリソムの手下)を感電死させるシーンでこの曲の同じ部分を歌っていました。
シュレック主催の仮装パーティーでバンドが演奏する曲
ブルースがシュレックと話をするシーン
スーパー・フリーク
Artist | リック・ジェームス(Rick James, 1948-2004) アメリカのファンクミュージシャン/ベーシスト/作曲家/音楽プロデューサー。 |
リリース | 1981年 |
作曲者 | リック・ジェームス |
アロンゾ・ミラー(Alonzo Miller) アメリカの歌手/ソングライター/音楽プロデューサー。 |
シュレック主催の仮装パーティーでブルースとセリーナがダンスをする曲
Artist | スージー・アンド・ザ・バンシーズ(Siouxsie and the Banshees) 1976年にスージー・スー(Siouxsie Sioux)を中心として結成されたイギリスのロックバンド。 |
リリース | 1992年 |
作曲者 | スージー・アンド・ザ・バンシーズ |
ダニー・エルフマン(Danny Elfman) アメリカの映画音楽作曲家/歌手/ソングライター/ミュージシャン、1953年ロサンゼルス生まれ。 ロックバンド「オインゴ・ボインゴ」(Oingo Boingo) の元リーダー。 |
この後「エンドクレジット 2曲目」でもこの曲が使われています。
キャットウーマンがシュレックに銃で撃たれた後に歌詞を変えて口ずさむ曲
(キャットウーマンは “children” を “girls” に変えて歌っています。)
ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー
Artist original ver. | ビートルズ(The Beatles) イギリス・リヴァプール出身の伝説のロックバンド。 1962年にレコードデビュー。約7年半の活動期間中ヒット曲を発表し続け、世界中でビートルズ・ブームを巻き起こした。 |
リリース | 1969年 |
作曲者 | Lennon–McCartney ジョン・レノン(John Lennon, 1940-1980) ポール・マッカートニー(Paul McCartney) |
エンドクレジット 2曲目
Artist | スージー・アンド・ザ・バンシーズ(Siouxsie and the Banshees) |
リリース | 1992年 |
作曲者 | スージー・アンド・ザ・バンシーズ ダニー・エルフマン(Danny Elfman) |
「シュレック主催の仮装パーティーでブルースとセリーナがダンスをするシーン」でもこの曲が使われていました。
『バットマン リターンズ』のサントラ
『バットマン リターンズ』はダニー・エルフマン(Danny Elfman)が音楽を担当しました。
ダニー・エルフマンは、オインゴ・ボインゴの創設者/元リーダーとしても知られるアメリカ・カリフォルニア出身の作曲家です。『チャーリーとチョコレート工場』や『ビートルジュース』などティム・バートン作品のほとんどで音楽を担当しています。
『バットマン リターンズ』キャスト・スタッフ
監督 | ティム・バートン(Tim Burton) |
脚本 | ダニエル・ウォーターズ(Daniel Waters) |
原作 | ボブ・ケイン(Bob Kane) |
製作 | デニーズ・ディ・ノヴィ(Denise Di Novi) |
ティム・バートン(Tim Burton) | |
ラリー・J・フランコ(Larry J. Franco) | |
音楽 | ダニー・エルフマン(Danny Elfman) |
配給 | ワーナー・ブラザース |
公開 | 1992年6月19日 |
1992年7月11日 | |
上映時間 | 126分 |
ブルース・ウェイン/バットマン:マイケル・キートン(Michael Keaton)
セリーナ・カイル/キャットウーマン:ミシェル・ファイファー(Michelle Pfeiffer)
オズワルド・コブルポット/ペンギン:ダニー・デヴィート(Danny DeVito)
マックス・シュレック:クリストファー・ウォーケン(Christopher Walken)
アルフレッド・ペニーワース:マイケル・ガフ(Michael Gough)
ジェームズ・ゴードン総監:パット・ヒングル(Pat Hingle)
ゴッサム市市長:マイケル・マーフィー(Michael Murphy)
チャールズ “チップ”・シュレック:アンドリュー・ブリニアースキー(Andrew Bryniarski)
手回しオルガン師:ヴィンセント・スキャヴェリ(Vincent Schiavelli)
アイスプリンセス:クリスティ・コナウェイ(Cristi Conaway)
ジェン:ジャン・フックス(Jan Hooks)
ピエロ:ブランスコム・リッチモンド(Branscombe Richmond)
タッカー・コブルポット卿:ポール・ルーベンス(Paul Reubens)
コブルポット夫人:ダイアン・サリンジャー(Diane Salinger)
新聞の売り子:ショーン・ウェーレン(Sean Whalen)
ペンギンの博士:スチュアート・ランカスター(Stuart Lancaster)
皇帝ペンギン:フェリックス・シラ(Felix Silla)
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