『Mr.ノーバディ』の挿入曲とサントラ | 挿入曲を全曲紹介Filmmusik
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『Mr.ノーバディ』の挿入曲とサントラ

2021年アメリカで制作された映画『Mr.ノーバディ』(原題:Nobody)は、うだつの上がらない会社員として生活するハッチが、強盗騒動に巻き込まれたことから過去の姿を思いだしていくハードボイルド・アクションスリラー映画です。ロシア・モスクワ生まれのイリヤ・ナイシュラーが監督をつとめ『ジョン・ウィック』シリーズのデレク・コルスタッドが脚本をつとめました。

2024年現在、続編の撮影が進んでおり、2025年8月15日に全米公開される予定です。

『Mr.ノーバディ』の挿入曲

『Mr.ノーバディ』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)

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オープニング

Don’t Let Me Be Misunderstood
邦題『悲しき願い』
Artistニーナ・シモン(Nina Simone, 1933-2003)
ノースカロライナ州トライオン出身のアフリカ系アメリカ人歌手/ソングライター/ピアニスト/作曲家/アレンジャー/公民権活動家。
リリース1964年
作曲者ベニー・ベンジャミン(Bennie Benjamin, 1907-1989)
ヴァージン諸島生まれのアメリカの作曲家。ソル・マーカスとの共同執筆で知られる。
ソル・マーカス(Sol Marcus, 1912-1976)
アメリカのソングライター/ピアニスト。
グロリア・コールドウェル(Gloria Caldwell)
ホレス・オット(Horace Ott)の配偶者。

『Don’t Let Me Be Misunderstood』は、アメリカのミュージシャン、ホレス・オット(Horace Ott)が、後に妻となるガールフレンドのグロリア・コールドウェル(Gloria Caldwell)と喧嘩をした際に着想を得て、その後ホレス・オットの作曲パートナーが完成させた曲です。作曲者のクレジットには、ホレス・オットの代わりにガールフレンドのグロリア・コールドウェルの名前が登録されています。

アニマルズ(The Animals)によるブルースロックバージョン、サンタ・エスメラルダ(Santa Esmeralda)によるディスコバージョンなど、様々なスタイルで数多くの歌手たちによってカバーされた人気のスタンダードナンバーです。


この後「取調室でハッチがタバコを吸う」でもこの曲が使われています。

隣人がハッチに自慢する車から聞こえる曲

Heartbreaker
Artistパット・ベネター(Pat Benatar)
アメリカの女性ロックミュージシャン/シンガーソングライター、1953年ブルックシン生まれ。
リリース1978年
作曲者クリフ・ウェイド(Cliff Wade)
イギリスのロックミュージック・ソングライター。
ジェフ・ギル(Geoff Gill)
イギリス出身のドラマー/作曲家。ザ・スモーク(The Smoke)、フィックル・ピックル(FICKLE PICKLE)のドラマーとして活躍。

この後「車で去るハッチをユリアンと手下が追いつめる」でもこの曲が使われています。

家を飛び出したハッチが強盗を探しタトゥーショップをまわり歩く

Life Is a Bitch
Artistルーサー・アリスン(Luther Allison, 1939-1997)
アメリカのブルース・シンガーソングライター/ギタリスト。
リリース1984年
作曲者ルーサー・アリスン(Luther Allison, 1939-1997)

ユリアンの弟達が無謀な運転でバスの横に現れる

Dvigay popoy
ArtistMandarinki
作曲者イリヤ・ドゥルジャキン(Ilya Druzyakin)
ロシアのミュージシャン/DJ/プロデューサー/サウンド・エンジニア/編曲家。「СЯВА」の作品で知られる。
ヴャチェスラフ・ハルキン(Viacheslav Khakhalkin)
ロシアのミュージシャン/DJ/プロデューサー/俳優/テレビ・ラジオの司会者。
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ユリアンの弟達が酒瓶を持ちバスに乗り込んでくる

I’ve Gotta Be Me
Artistスティーヴ・ローレンス&イーディ・ゴーメ(Steve Lawrence & Eydie Gormé)
スティーヴ・ローレンス(Steve Lawrence)とイーディ・ゴーメ(Eydie Gormé, 1928-2013)の夫婦によるボーカル・デュオ。
妻イーディ・ゴーメが健康上の理由により引退するまで50年以上に渡りおしどり夫婦としてテレビ・ラジオ、ショービジネス界でも活躍し人気を博す。
リリース1967年
作曲者ウォルター・マークス(Walter Marks)
アメリカの作詞家/劇作家/脚本家/小説家。

『I’ve Gotta Be Me』は、1968年初演のブロードウェイ・ミュージカル『Golden Rainbow』のために作られた曲です。

ナイトクラブ1曲目 – 車を降りたユリアンが道路を渡り店内に入る

Bukhgalter
ArtistKombinatsiya and Alyona Apina
1988年に結成されたロシアの女性ポップバンド。
作曲者ヴィタリー・オコロコフ(Vitaliy Okorokov)
ロシアの作曲家/ソングライター/音楽監督。
アリーナ・アピナ(Alyona Apina)
ウクライナ出身の女性ラッパー。

ナイトクラブ2曲目 – 歌い終わったユリアンを皆が拍手で迎える

Serye glaza
Artistナターシャ・コロリオワ(Natasha Korolyova)
ウクライナ出身のポピュラー音楽歌手。
作曲者イゴール・ニコラエフ(Igor Nikolaev)
ロシアの作曲家/歌手/ソングライター。二人目の妻がポピュラー音楽歌手のナターシャ・コロリオワ(Natasha Korolyova)。

ユリアンがハッチのメトロカードを受け取る(ハッチが口笛で吹く曲)

Piano Concerto No.1 in B-Flat Minor, Op.23, TH 55 – I. Allegro non troppo e molto maestoso – Allegro con spirito
『ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調, Op 23』より第1楽章
作曲者ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(Pyotr Ilyich Tchaikovsky, 1840-1893)
19世紀ロシアを代表する作曲家。
作曲年1874年 – 1875年
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ハッチが理髪師(バーバー)を訪ねる

I Told Myself a Lie
Artistクライド・マクファター(Clyde McPhatter, 1932-1972)
アメリカのR&B/ソウル/ロックンロール歌手。
ビリー・ワード&ザ・ドミノズやドリフターズを経てソロ歌手に転向。
リリース1959年
作曲者オーティス・ブラックウェル(Otis Blackwell, 1932-2002)
アメリカのソングライター/歌手/ピアニスト。
ジミー・ウィリアムス(Jimmy Williams)
アメリカのR&B/ソウル・シンガー。

ハッチがラザニアを作り家族をもてなす

I Won’t Give You Up
ArtistAlmost Here
作曲者Magnus Ringblom

ハッチが拉致された車内で流れる曲(逃げ切ったハッチは父に電話をかける)

Funky Music Sho’ ‘Nuff Turns Me On
Artistエドウィン・スター(Edwin Starr, 1942-2003)
テネシー州ナッシュビル出身のソウルミュージックシンガー。
リリース1971年
作曲者バレット・ストロング(Barrett Strong, 1941-2023)
ミシシッピ州ウェストポイント出身の歌手/ソングライター。
ノーマン・ホィットフィールド(Norman Whitfield, 1940-2008)
アメリカのソングライター/音楽プロデューサー。

ハッチがレコードで流す曲(金塊をカバンに入れ、酒を飲む)

Straighten Up and Fly Right
Artist
cover ver.
ディーン・ハドソン楽団(Dean Hudson and His Orchestra feat. The Sherry Sisters)
ディーン・ハドソン(Dean Hudson, 1913-1991)
アメリカのトランペット奏者/歌手。
作曲者ナット・キング・コール(Nat King Cole, 1919-1965)
アメリカのジャズピアニスト/歌手。
アーヴィング・ミルズ (Irving Mills, 1894-1985)
アメリカのジャズ音楽の出版者/エージェント/オーケストラリーダー/作詞家。
Original ver.1944年:キング・コール・トリオ(The King Cole Trio)
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ハッチがレコードで流す曲(レコードから火が出て家が燃える)

What a Wonderful World
邦題『この素晴らしき世界』
Artistルイ・アームストロング(Louis Armstrong, 1901-1971)
アメリカのトランペット奏者/作曲家/歌手。
リリース1967年
作曲者ボブ・シール(Bob Thiele, 1922-1996)
ジョージ・ダグラス (George Douglas) のペンネームでも活躍したアメリカの音楽プロデューサー。「フライング・ダッチマン・レコード」「ドクター・ジャズ・レコード」の創設者。
ジョージ・デイヴィッド・ウェイス(George David Weiss, 1921- 2010)
アメリカのソングライター/アレンジャー。
代表作『バードランドの子守唄』『ライオンは寝ている』『好きにならずにいられない』『この素晴らしき世界』

ハッチがユリアンの事務所に侵入しオブシャクを焼き払う

The Impossible Dream
Artistアンディ・ウィリアムス(Andy Williams, 1927-2012)
アイオワ州ウォールレイク出身の歌手。「イージーリスニングの帝王」と呼ばれ世界中で愛されたアメリカ・ポピュラー音楽史を代表する歌手。
リリース1971年
作曲者アンディ・ウィリアムス(Andy Williams, 1927-2012)

車で去るハッチをユリアンと手下が追いつめる

Heartbreaker
Artistパット・ベネター(Pat Benatar)
リリース1978年
作曲者クリフ・ウェイド(Cliff Wade)
ジェフ・ギル(Geoff Gill)

隣人がハッチに自慢する車から聞こえる曲」でもこの曲が使われていました。

ハッチと父親、ハリーが共に戦う

You’ll Never Walk Alone
Artist
cover ver.
ジェリー&ザ・ペースメイカーズ(Gerry and the Pacemakers)
1956年に結成されたイギリス・リバプール出身のビートグループ。
リリース1963年
作曲者ロジャース&ハマースタイン(Rodgers & Hammerstein)
リチャード・ロジャース(Richard Rodgers, 1902-1979)とオスカー・ハマースタイン2世(Oscar Hammerstein II, 1895-1960)によるソングライターコンビ。1940年代から1950年代のミュージカル黄金時代に人気ミュージカルを多数製作し、ブロードウェイミュージカルの基盤を作り上げたと言われている。
代表作『オクラホマ!』『王様と私』『サウンド・オブ・ミュージック』
Original ver.1945年:クリスティン・ジョンソン(Christine Johnson with Carousel Chorus and Orchestra)

『You’ll Never Walk Alone』は、1945年初演のブロードウェイミュージカル『回転木馬』のために作られた曲です。

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取調室でハッチがタバコを吸う

Don’t Let Me Be Misunderstood
Artistニーナ・シモン(Nina Simone, 1933-2003)
リリース1964年
作曲者ベニー・ベンジャミン(Bennie Benjamin, 1907-1989)
ソル・マーカス(Sol Marcus, 1912-1976)
グロリア・コールドウェル(Gloria Caldwell)

オープニング」でもこの曲が使われていました。

エンディング

Let the Good Times Roll/Feel So Good
Artist
cover ver.
バニー・シグラー(Bunny Sigler, 1941-2017)
アメリカのR&Bシンガー/ソングライター/マルチ楽器奏者/レコードプロデューサー。
リリース1967年
作曲者シャーリー&リー(Shirley & Lee)
ルイジアナ州ニューオーリンズ出身のR&Bヴォーカル・デュオ。
共に別の相手と結婚していたが、ロマンチックな男女関係をテーマとした楽曲を多く発表し人気を博した男女デュオ。
Original ver.『Feel So Good』 – 1955年:シャーリー&リー(Shirley & Lee)
『Let the Good Times Roll』 – 1956年:シャーリー&リー(Shirley & Lee)

『Mr.ノーバディ』のサントラ

『Mr.ノーバディ』はデヴィッド・バックリー(David Buckley)が音楽を担当しました。デヴィッド・バックリーは、イギリス・ロンドン生まれの作曲家です。ハリウッド映画やドラマ音楽を数多く手掛けています。TVドラマシリーズ『グッド・ワイフ』『グッド・ファイト』の音楽で高い評価を得ています。

『Mr.ノーバディ』キャスト・スタッフ

監督イリヤ・ナイシュラー(Ilya Naishuller)
脚本デレク・コルスタッド(Derek Kolstad)
製作ケリー・マコーミック(Kelly McCormick)
デヴィッド・リーチ(David Leitch)
ブレイデン・アフターグッド(Braden Aftergood)
ボブ・オデンカーク(Bob Odenkirk)
マーク・プロヴィッシエロ(Marc Provissiero)
音楽デヴィッド・バックリー(David Buckley)
配給 東宝東和
公開 2021年3月26日
2021年6月11日
上映時間92分

ハッチ・マンセル:ボブ・オデンカーク(Bob Odenkirk)
ベッカ・マンセル:コニー・ニールセン(Connie Nielsen)
ブレイク・マンセル:ゲージ・マンロー(Aleksei Serebryakov)
サミー・マンセル:ペイズリー・カドラス(Paisley Cadorath)
デイビッド・マンセル:クリストファー・ロイド(Christopher Lloyd)
ハリー・マンセル:RZA
エディ・ウィリアムズ:マイケル・アイアンサイド(Michael Ironside)
チャーリー・ウィリアムズ:ビリー・マクレラン(Billy MacLellan)
ユリアン・クズネストフ:アレクセイ・セレブリャコフ(Aleksandr Pal)
パヴェル:アラヤ・メンゲシャ(Araya Mengesha)
テディ・クズネストフ:アレクサンドル・パル(Aleksandr Pal)
バスのチンピラ:ダニエル・バーンハード(Daniel Bernhardt)
バーバー:コリン・サーモン(Colin Salmon)
ダレン:J・P・マヌー(J. P. Manoux)

イリヤ・ナイシュラー監督デビュー作
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