2003年にアメリカで製作された映画『ビッグ・フィッシュ』(原題:Big Fish)は、父と疎遠だった息子が、父との絆を取り戻すまでを描いたファンタジー映画です。ティム・バートンが監督をつとめ、ダニエル・ウォレスのファンタジー小説『ビッグフィッシュ – 父と息子のものがたり』をもとに、ジョン・オーガストが脚色しました。
- 『ビッグ・フィッシュ』の挿入曲
- 回想 | エドワードが母体から飛び出し産院の廊下を滑る
- 回想 | 教会で歌われる曲(急に成長しエドワードの服のボタンが飛び散る)
- 回想 | エドワードのためにマーチング・バンドが演奏する曲
- 回想 | スペクターの住人がポーチでバンジョーを演奏する曲
- 回想 | スペクターでエドワードがパイを振る舞われる
- エドワードの寝室のオーディオから流れる曲
- 回想 | サーカス「ポポ&ココ」の曲芸で流れる曲
- 回想 | サーカスでピエロがバンドに演奏させる曲
- 回想 | エドワードがサーカスに別れを告げサンドラが通う大学に向かう
- 回想 | 徴兵通知が届きエドワードが戦地に赴く
- 回想 | 双子の女性歌手がステージで歌う曲
- 回想 | エドワードが万能ハンドのセールスの仕事に就く
- 回想 | セールスの商品と販売地域が拡大し、車で移動するようになる
- 回想 | ウィンズローが銃を撃ち銀行強盗をする
- エンドクレジット
- 『ビッグ・フィッシュ』のサントラ
- 『ビッグ・フィッシュ』キャスト・スタッフ
『ビッグ・フィッシュ』の挿入曲
『ビッグ・フィッシュ』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
回想 | エドワードが母体から飛び出し産院の廊下を滑る
ダイナ
Artist cover ver. | ビング・クロスビー(Bing Crosby, 1903-1977) アメリカの歌手/俳優/テレビプロデューサー/ラジオ&テレビパーソナリティ/実業家。20世紀を代表する世界的な人気と影響力を持ち、世界初のマルチメディア・スターと呼ばれた。 |
リリース | 1932年 |
作曲者 | ハリー・アクスト(Harry Akst, 1894-1963) アメリカのソングライター。ヴォードヴィルの伴奏ピアニストとしてキャリアをスタートさせ、後にブロードウェイミュージカルの曲を多数手掛けた。 代表曲『ダイナ』『ベイビー・フェイス』 |
サム・M・ルイス(Sam M. Lewis, 1885-1959) アメリカの歌手/作詞家。 | |
ジョウ・ヤング(Joe Young, 1889-1939) アメリカの作詞家。 | |
Original ver. | 1925年:ザ・レベラーズ(The Revelers) 歌手4名とピアニスト1名からなるボーカルグループ。1917年頃に設立。 |
『ダイナ』は、ジャズのスタンダードナンバーです。
ブロードウェイのクラブでエセル・ウォーターズ(Ethel Waters)によって披露された後、1923年初演のブロードウェイ・ミュージカル『猿飛びカンター』(原題:Kid Boots)で使われ人気となりました。
回想 | 教会で歌われる曲(急に成長しエドワードの服のボタンが飛び散る)
アメイジング・グレイス
作曲者 | ジョン・ニュートン(John Newton, 1725-1807) イギリスの船乗り/奴隷商人/聖職者/奴隷制度廃止論者。 20代の頃奴隷船の船長の職に就き貿易への投資を行っていたが、暴風による海難事故で一命をとりとめたことをきっかけにキリスト教に回心。敬虔なキリスト教徒となり司祭を務めながら讃美歌を書いた。また、晩年には奴隷貿易反対運動に関わるようになり、イギリスにおける奴隷制度の廃止に大きく貢献した。 |
『アメイジング・グレイス』は、ジョン・ニュートンによって書かれた讃美歌です。
タイトルの「Amazing grace」には、「素晴らしき神の恵み」「感動をもたらす恩寵」などの意味があります。
回想 | エドワードのためにマーチング・バンドが演奏する曲
エドワードが巨人カールと一緒に故郷を旅立つシーン
ザ・ビクターズ
作曲者 | ルイ・エルベル(Louis Elbel) |
作曲年 | 1898年 |
『The Victors』は、ミシガン大学の応援歌です。
回想 | スペクターの住人がポーチでバンジョーを演奏する曲
エドワードが「スペクター」に迷い込むシーン
作曲者 | アーサー・スミス(Arthur Smith, 1898-1971) テネシー州出身のカントリー/ブルーグラスのフィドル奏者。 |
Original ver. | 1955年:アーサー・スミス&ドン・レノ(Arthur Smith & Don Reno) |
回想 | スペクターでエドワードがパイを振る舞われる
エドワードが少女に靴を取られるシーン
Artist | ドック・ボッグス(Dock Boggs, 1898-1971) アメリカのオールドタイム音楽の歌手/ソングライター/バンジョー奏者。 |
作曲者 | ドック・ボッグス |
エドワードの寝室のオーディオから流れる曲
エドワードが病床でジョセフィーンを相手に語り出すシーン
交響曲第6番 ヘ長調 作品68『田園』- 第5楽章「牧歌 嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち」
作曲者 | ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827) ドイツの作曲家。ウィーンの古典音楽を最高の発展に導き、ロマン派音楽への道を切り開いた音楽史において極めて重要な作曲家の一人。聴力を失いながらも音楽への情熱を燃やし続け、数々の名曲を生み出したその偉業から日本では「楽聖」として称えれる。 |
作曲年 | 1808年 |
回想 | サーカス「ポポ&ココ」の曲芸で流れる曲
喜歌劇《天国と地獄》 – 第2幕「カンカン」
作曲者 | ジャック・オッフェンバック(Jacques Offenbach, 1819-1880) ドイツ生まれのフランスの作曲家/チェリスト/インプレサリオ。 音楽と喜劇との融合を果たし、オペレッタ(喜歌劇)の原型を作ったことで「オペレッタの父」と呼ばれる。 |
「カンカン」は、1840年代末に舞台で踊られるようになりパリのミュージックホールの名物となったショーダンスです。
回想 | サーカスでピエロがバンドに演奏させる曲
テントに入って来た巨人カールを見て人々が驚くシーン
邦題『剣闘士の入場』
作曲者 | ユリウス・フチーク(Julius Fucík, 1872-1916) チェコの作曲家/軍楽隊指揮者。 |
作曲年 | 1897年 |
『Entry of the Gladiators』は、ユリウス・フチーク(Julius Fucík)が1897年に作った吹奏楽のための行進曲です。
1901年にカナダの作曲家ルイ=フィリップ・ローレンドー(Louis-Philippe Laurendeau)が吹奏楽用にアレンジしたバージョンがサーカスで使われ、現在ではピエロの入場シーンなどで使われるサーカスの定番曲として知られるようになりました。
回想 | エドワードがサーカスに別れを告げサンドラが通う大学に向かう
エヴリディ
Artist | バディ・ホリー(Buddy Holly, 1936-1959) アメリカのシンガーソングライター。 1959年、ツアーの移動の為にチャーターした小型機が墜落し22歳の若さで死去。 1950年代のロックンロールの創始者の一人として後世のミュージシャンに強い影響を与えた。 |
リリース | 1957年 |
作曲者 | バディ・ホリー(Buddy Holly, 1936-1959) |
ノーマン・ペティ(Norman Petty, 1927-1984) アメリカのソングライター/ピアニスト/音楽プロデューサー。 バディ・ホリーの初代マネージャー。ロイ・オービソン、バディ・ホリーなどをプロデュースし自前のスタジオで録音を行い、多くのヒット曲を生み出した。 |
回想 | 徴兵通知が届きエドワードが戦地に赴く
邦題『恋にしびれて』
Artist cover ver. | エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley, 1935-1977) アメリカのシンガーソングライター/俳優。全世界で10億枚以上のレコード・セールスを記録。最も成功したソロアーティストとしてギネス世界記録に認定される。ロックンロールをアメリカ全土に広めたことから「キング・オブ・ロックンロール」と呼ばれる。 |
リリース | 1957年 |
作曲者 | エルヴィス・プレスリー |
オーティス・ブラックウェル(Otis Blackwell, 1932-2002) アメリカのソングライター/歌手/ピアニスト。 | |
Original ver. | 1956年:デイヴィッド・ヒル(David Hill with Ray Ellis and His Orchestra) |
エルヴィス・プレスリーは、1957年1月4日に徴兵検査を受け、翌年アメリカ陸軍に徴兵され西ドイツで2年間の兵役を務め上げました。この曲は、徴兵検査を受けた8日後の1957年1月12日、ハリウッドのスタジオで録音されました。
回想 | 双子の女性歌手がステージで歌う曲
エドワードが敵国軍の慰問会場へパラシュートで降り立つシーン
邦題『愛もダブルで』
リリース | 2003年:Soundtrack『ビッグ・フィッシュ』 |
作曲者 | ダニー・エルフマン(Danny Elfman) アメリカの映画音楽作曲家/歌手/ソングライター/ミュージシャン、1953年ロサンゼルス生まれ。ロックバンド「オインゴ・ボインゴ」(Oingo Boingo) の創設メンバー。 |
ジョン・オーガスト(John August) アメリカの脚本家/映画監督、1970年コロラド州ボルダー生まれ。 |
回想 | エドワードが万能ハンドのセールスの仕事に就く
ファイヴ・オクロック・ワールド
Artist | ザ・ヴォーグス(The Vogues) 1958年にペンシルベニア州タートルクリークにある高校で結成されたアメリカのボーカル・ロックンロール・グループ。 |
リリース | 1965年 |
作曲者 | アレン・レイノルズ(Allen Reynolds) アメリカのカントリーミュージック・レコードプロデューサー/ソングライター、1938年生まれ。 |
回想 | セールスの商品と販売地域が拡大し、車で移動するようになる
エドワードがノザー・ウィンズローと再会する
ランブリン・マン
Artist | オールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band) 1969年にフロリダ州ジャクソンビルで結成されたアメリカのロックバンド。 サザン・ロックの代表的バンドとして知られる。 |
リリース | 1973年 |
作曲者 | ディッキー・ベッツ(Dickey Betts) アメリカのミュージシャン/ギタリスト/シンガー、1943年フロリダ州ウェストパームビーチ生まれ。「オールマン・ブラザーズ・バンド」(The Allman Brothers Band) のオリジナルメンバー。 |
回想 | ウィンズローが銃を撃ち銀行強盗をする
たまたま居合わせたエドワードが銀行強盗を手伝うハメになるシーン
レッツ・ワーク・トゥゲザー
Artist cover ver. | キャンド・ヒート(Canned Heat) 1965年にロサンゼルスで結成されたアメリカのブルース&ロック・バンド。 |
リリース | 1970年 |
作曲者 | ウィルバート・ハリスン(Wilbert Harrison, 1929-1994) アメリカのR&B歌手/ソングライター/ピアニスト/ギタリスト/ハーモニカ奏者。 |
Original ver. | 1961年:ウィルバート・ハリスン |
エンドクレジット
邦題『時間のたびびと』
Artist | パール・ジャム(Pearl Jam) 1990年にワシントン州シアトルで結成されたアメリカのオルタナティヴ・ロック・バンド。 |
リリース | 2003年 |
作曲者 | エディ・ヴェダー(Eddie Vedder) アメリカの歌手。ロックバンド「パール・ジャム」(Pearl Jam) のボーカリスト。 |
『ビッグ・フィッシュ』のサントラ
『ビッグ・フィッシュ』はダニー・エルフマン(Danny Elfman)が音楽を担当しました。ダニー・エルフマンは、アメリカ・カリフォルニア出身の作曲家です。オインゴ・ボインゴの創設者で元リーダーとしても知られています。『チャーリーとチョコレート工場』や『ビートルジュース』などティム・バートン作品のほとんどで音楽を担当しています。
『ビッグ・フィッシュ』では、第76回アカデミー賞作曲賞にノミネートされました。
※サントラ収録曲
1. 時間のたびびと(Man Of The Hour)
2. ダイナ(Dinah)
3. エヴリディ(Everyday)
4. 恋にしびれて(All Shook Up)
5. ファイヴ・オクロック・ワールド(Five O’Clock World)
6. ランブリン・マン(Ramblin’ Man)
7. レッツ・ワーク・トゥゲザー(Let’s Work Together)
8. ピクチャーズ(Pictures)
9. ビッグ・フィッシュ – メイン・テーマ(Big Fish – Titles)
10. シュー・スティーリング(Shoe Stealing)
11. アンダー・ウォーター(Underwater)
12. サンドラのテーマ(Sandra’s Theme)
13. 募る想い(The Growing Montage)
14. リーヴィング・スペクター(Leaving Spectre)
15. リターン・トゥ・スペクター(Return To Spectre)
16. 建て直し(Rebuilding)
17. 家路(The Journey Home)
18. イン・ザ・タブ(In The Tub)
19. サンドラの別れ(Sandra’s Farewell)
20. フィナーレ(Finale)
21. エンド・テーマ(End Titles)
22. ジェニーのテーマ(Jenny’s Theme)
23. 愛もダブルで(Twice The Love – Siamese Twins’ Song)
『ビッグ・フィッシュ』キャスト・スタッフ
監督 | ティム・バートン(Tim Burton) |
脚本 | ジョン・オーガスト(John August) |
原作 | ダニエル・ウォレス(Daniel Wallace) |
製作 | ブルース・コーエン(Bruce Cohen) |
ダン・ジンクス(Dan Jinks) | |
リチャード・D・ザナック(Richard D. Zanuck) | |
音楽 | ダニー・エルフマン(Danny Elfman) |
配給 | ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント |
公開 | 2003年12月10日 |
2004年5月15日 | |
上映時間 | 125分 |
エドワード・ブルーム(回想):ユアン・マクレガー(Ewan McGregor)
エドワード・ブルーム:アルバート・フィニー(Albert Finney)
ウィル・ブルーム:ビリー・クラダップ(Billy Crudup)
サンドラ・ブルーム:ジェシカ・ラング(Jessica Lange)
サンドラ・ブルーム(回想):アリソン・ローマン(Alison Lohman)
ジェニファー・ヒル / 魔女:ヘレナ・ボナム=カーター(Helena Bonham Carter)
ジョセフィーン・ブルーム:マリオン・コティヤール(Marion Cotillard)
巨人カール:マシュー・マッグローリー(Matthew McGrory)
ミルドレッド:ミッシー・パイル(Missi Pyle)
エージェント:ディープ・ロイ(Deep Roy)
ベネット医師:ロバート・ギローム(Robert Guillaume)
ノザー・ウィンズロー:スティーヴ・ブシェミ(Steve Buscemi)
エーモス・キャロウェイ団長:ダニー・デヴィート(Danny DeVito)
ドン・プライス:デヴィッド・デンマン(David Denman)
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