2024年にアメリカで制作された映画『メガロポリス』(原題:Megalopolis)は、フランシス・フォード・コッポラが脚本・監督・製作を務めたSFドラマ映画です。
アメリカ共和国の大都市 “ニューローマ” を舞台とし、天才建築家カエサルと新都市メガロポリスの開発をめぐる争いが寓話的に描かれています。
- 『メガロポリス』の挿入曲
- ジュリアと友人たちがナイト・クラブで遊び明かす
- パレードの最中、ジュリアが父にカエサルの下で働きたいと告げる(鼓笛隊が演奏する曲)
- 酩酊状態のカエサルが独白を続ける(コロッセオ風の舞台ではピエロメイクの男たちが曲芸をする)
- 人気歌手ウェスタの夫となる権利が競売にかけられる(歌手が舞台で披露する曲)
- 殴られたカエサルが半裸で血を流しながら歌う
- 嘘を暴かれた歌手ウェスタがロック風の衣装で歌う
- カエサルとジュリアが二人で過ごし、カエサルが感謝の気持ちを伝える
- クローディオとワオが銀行の乗っ取りを企てる(エルヴィス・プレスリー風の格好をした男が歌う曲)
- ジュリアから妊娠を伝えられた父キケロが無言で去る
- カエサルのスピーチ後、クローディオが民衆から暴行を受け逆さ吊りにされる
- エンドクレジット
- 『メガロポリス』のサントラ
- 『メガロポリス』キャスト・スタッフ
『メガロポリス』の挿入曲
『メガロポリス』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
ジュリアと友人たちがナイト・クラブで遊び明かす
Artist | フレッド・アゲイン(Fred again..) イギリスの音楽プロデューサー/歌手/ソングライター/マルチ楽器奏者/DJ、1993年ロンドン生まれ。 |
Feat. 070シェイク(070 Shake) アメリカのラッパー/歌手、1997年生まれ | |
リリース | 2022年 |
作曲者 | 070 Shake, Mike Dean, Ronjae England, Fred Gibson, Benjamin James Gibson, Dave Hamelin, Marco Parisi, Giampaolo Parisi and Sean Solymar |
パレードの最中、ジュリアが父にカエサルの下で働きたいと告げる(鼓笛隊が演奏する曲)
邦題『士官候補生』
作曲者 | ジョン・フィリップ・スーザ(John Philip Sousa, 1854-1932) アメリカの作曲家/指揮者/海兵隊楽団長。 100曲を超える行進曲を作曲し「マーチ王」と称される。 代表作『雷神』『ワシントン・ポスト』『星条旗よ永遠なれ』 |
作曲年 | 1890年 |
Artist | アメリカ海兵隊軍楽隊(The United States Marine Band) 1798年に議会制定法によって設立されたアメリカ最古の軍楽隊。 |
酩酊状態のカエサルが独白を続ける(コロッセオ風の舞台ではピエロメイクの男たちが曲芸をする)
剣士の入場 Op.68
作曲者 | ユリウス・フチーク(Julius Fucík, 1872-1916) チェコの作曲家/軍楽隊指揮者。 |
作曲年 | 1897年 |
『Entry of the Gladiators』は、ユリウス・フチーク(Julius Fucík)が1897年に作った吹奏楽のための行進曲です。
もともとのタイトルは『Grande Marche Chromatique』(半音階的大行進曲)でしたが、同じ頃出版された歴史小説『クォ・ヴァディス: ネロの時代の物語』でのローマ円形闘技場にグラディエーターが登場する描写に感銘を受けた作曲者自身によって『The Entry of the Gladiators』(剣士の入場)に変更されました。
その後、1901年にカナダの作曲家ルイ=フィリップ・ローレンドー(Louis-Philippe Laurendeau)が吹奏楽用にアレンジしたバージョンがサーカスで使われ、現在ではピエロの入場シーンなどで使われるサーカスの定番曲として知られるようなりました。
人気歌手ウェスタの夫となる権利が競売にかけられる(歌手が舞台で披露する曲)
Artist | グレース・ヴァンダーウォール(Grace VanderWaal) ウェスタ・スウィートウォーター役で出演するアメリカの女性シンガーソングライター/ウクレレ奏者、2004年生まれ。アメリカの公開オーディション・リアリティ番組『アメリカズ・ゴット・タレント』の第11シーズン優勝者。 |
リリース | 2024年:Soundtrack『メガロポリス』 |
作曲者 | グレース・ヴァンダーウォール |
殴られたカエサルが半裸で血を流しながら歌う
歌劇《修道女アンジェリカ》から「母もなしに、ああ坊や、おまえは死んだのね!」
作曲者 | ジャコモ・プッチーニ(Giacomo Puccini, 1858-1924) イタリアの作曲家。19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍したイタリア・オペラを代表する作曲家。 |
ジョヴァッキーノ・フォルツァーノ(Giovacchino Forzano, 1884-1970) イタリアの劇作家/オペラ台本作家/舞台演出家/映画監督。 | |
初演 | 1918年12月14日、メトロポリタン歌劇場(ニューヨーク) |
Artist | ヴィルジニア・ゼアーニ(Virginia Zeani, 1925-2023) ルーマニア生まれのオペラ歌手。 |
サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団(Orchestra dell’Accademia Nazionale di Santa Cecilia) ローマを本拠地とするイタリアのオーケストラ。1908年創立。 | |
フランコ・パタネ(Franco Patanè, 1908-1968) イタリアの指揮者。 |
嘘を暴かれた歌手ウェスタがロック風の衣装で歌う
Artist | グレース・ヴァンダーウォール(Grace VanderWaal) ヴェスタ・スウィートウォーター役で出演するアメリカの女性シンガーソングライター/ウクレレ奏者、2004年生まれ。アメリカの公開オーディション・リアリティ番組『アメリカズ・ゴット・タレント』の第11シーズン優勝者。 |
リリース | 2024年:Soundtrack『メガロポリス』 |
作曲者 | グレース・ヴァンダーウォール |
カエサルとジュリアが二人で過ごし、カエサルが感謝の気持ちを伝える
邦題『縁は異なもの』
Artist cover ver. | ダイナ・ワシントン(Dinah Washington, 1924-1963) アメリカのブルース/R&B/ジャズ・シンガー。「ブルースの女王」(Queen of the Blues)の称号を持つ。 |
リリース | 1959年 |
作曲者 | マリア・グレベール(María Grever, 1885-1951) メキシコの女性作曲家。 |
スタンリー・アダムス(Stanley Adams, 1907-1994) アメリカの作詞家/ソングライター。 | |
Original ver. | 1934年:ジミー・アグー(Jimmie Ague) |
この曲のオリジナルは、メキシコ人作曲家マリア・グレベールが1934年にスペイン語で書いた『Cuando vuelva a tu lado』です。同年、英語の歌詞が書かれ、タイトル『What A Difference A Day Makes』で出版されました。
クローディオとワオが銀行の乗っ取りを企てる(エルヴィス・プレスリー風の格好をした男が歌う曲)
アメリカ・ザ・ビューティフル
作曲者 | キャサリン・リー・ベイツ(Katharine Lee Bates, 1859-1929) アメリカの作家/詩人。 |
サミュエル・A・ワード(Samuel A. Ward, 1848-1903) アメリカのオルガン奏者/作曲家。 |
『America the Beautiful』は、アメリカ合衆国の愛国歌です。
日本では『美しきアメリカ』のタイトルでも知られています。
ジュリアから妊娠を伝えられた父キケロが無言で去る
チェロ協奏曲『アズール』から「エルサレム」
作曲者 | オスバルド・ゴリホフ(Osvaldo Golijov) アルゼンチンの作曲家、1960年生まれ。 |
作曲年 | 2006年 |
Artist | ヨーヨー・マ(Yo-Yo Ma) 中国系アメリカ人のチェロ奏者、1955年フランス・パリ生まれ。 |
ザ・ナイツ(The Knights) 2007年にエリックとコリンのジェイコブセン兄弟によって結成されたアメリカの室内オーケストラ。ニューヨークを拠点とする。 | |
エリック・ジェイコブセン(Eric Jacobsen アメリカの指揮者/チェロ奏者、1982年生まれ。 |
カエサルのスピーチ後、クローディオが民衆から暴行を受け逆さ吊りにされる
交響曲第7番 イ長調 Op. 92 – 第2楽章
作曲者 | ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven, 1770-1827) ドイツの作曲家。ウィーンの古典音楽を最高の発展に導き、ロマン派音楽への道を切り開いた音楽史において極めて重要な作曲家の一人。聴力を失いながらも音楽への情熱を燃やし続け、数々の名曲を生み出したその偉業から日本では「楽聖」として称えられる。 |
作曲年 | 1811-1812年 |
Artist | バイエルン放送交響楽団(Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks) ミュンヘンに本拠を置くドイツのラジオ管弦楽団。1949年設立。 |
ラファエル・クーベリック(Rafael Kubelík, 1914-1996) チェコの指揮者/作曲家。 |
エンドクレジット
邦題『孤独な感星』
Artist | ザ・ザ(The The) 1979年にシンガーソングライターのマット・ジョンソンによって結成されたイギリスのポストパンク/ニューウェイヴ・バンド。 固定メンバーを持たずにプロジェクトごとにメンバーを入れ替えながら幅広いミュージシャンとコラボレーションし、イギリスの批評家から高い評価を得た。 |
リリース | 1993年 |
作曲者 | マット・ジョンソン(Matt Johnson) イギリスのシンガーソングライター、1961年生まれ。ロックバンド「ザ・ザ」(The The) 唯一の常任メンバー。 |
『メガロポリス』のサントラ
『メガロポリス』はオスバルド・ゴリホフ(Osvaldo Golijov)が音楽を担当しました。
オスバルド・ゴリホフは、東欧系ユダヤ人の両親を持つアルゼンチン出身の作曲家です。『コッポラの胡蝶の夢』や『テトロ 過去を殺した男』など、フランシス・フォード・コッポラ映画の音楽を複数手掛けています。

『メガロポリス』キャスト・スタッフ
監督 | フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola) |
脚本 | フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola) |
製作 | フランシス・フォード・コッポラ(Francis Ford Coppola) |
バリー・ハーシュ(Barry Hirsch) | |
フレッド・ルース(Fred Roos) | |
マイケル・ベダーマン(Michael Bederman) | |
音楽 | オスバルド・ゴリホフ(Osvaldo Golijov) |
配給 | ハーク / 松竹 |
公開 | 2024年9月27日 |
2025年6月20日 | |
上映時間 | 138分 |
カエサル・カティリナ:アダム・ドライバー(Adam Driver)
フランクリン・キケロ:ジャンカルロ・エスポジート(Giancarlo Esposito)
ジュリア・キケロ:ナタリー・エマニュエル(Nathalie Emmanuel)
ワウ・プラチナム:オーブリー・プラザ(Aubrey Plaza)
クロディオ・パルチャー:シャイア・ラブーフ(Shia LaBeouf)
ハミルトン・クラッスス3世:ジョン・ヴォイト(Jon Voight)
フンディ・ロメイン:ローレンス・フィッシュバーン(Laurence Fishburne)
コンスタンス・クラッスス・カティリナ:タリア・シャイア(Talia Shire)
ジェイソン・ザンダーズ:ジェイソン・シュワルツマン(Jason Schwartzman)
テレサ・キケロ:キャサリン・ハンター(Kathryn Hunter)
ヴェスタ・スウィートウォーター:グレース・ヴァンダーウォール(Grace VanderWaal)
クロディア・パルチャー:クロエ・ファインマン(Chloe Fineman)
チャールズ・コトープ:ジェームズ・レマー(James Remar)
スタンリー・ハート:D・B・スウィーニー(D.B.Sweeney)
クロディーン・パルチャー:イザベル・クスマン(Isabelle Kusman)
ヒューイ・ウィルクス:ベイリー・アイブス(Bailey Ibbs)
クローデット・パルチャー:マデリン・ガーデラ(Madeleine Gardella)
アラム・カザンジアン:バルサザール・ゲティ(Balthazar Getty)
記者:ロミー・マーズ(Romy Mars)
サニー・ホープ・カティリナ:ヘイリー・シムズ(Haley Sims)
ヌシュ・バーマン:ダスティン・ホフマン(Dustin Hoffman)
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