2022年にアメリカで制作された映画『ホワイト・ノイズ』(原題:White Noise)は、ドン・デリーロの全米図書賞受賞小説を原作としたコメディ映画です。
ノア・バームバックが監督・脚本をつとめ、アダム・ドライバー、グレタ・ガーウィグが夫婦役で共演しました。
- 『ホワイト・ノイズ』の挿入曲
- オープニング(マレーが講義で学生たちに映像を見せる)
- 運転手が助手席の酒瓶に手を伸ばし、タンクローリーが左右にふらつく(タンクローリーで流れ、運転手が歌う曲)
- 避難所となったキャンプ場でジャックがマレーに会い、デジャブについて話す(キャンプ場のどこかで流れる曲)
- キャンプ場の宿舎で皆が眠りにつく (車のボンネットに座る二人の男女が歌う曲)
- ヒトラー学会でジャックがスピーチをした後、パーティーが開かれる(パーティーで流れる曲)
- ダイラーを手にいれるためにジャックがミスター・グレーが待つモーテルの部屋に入る(部屋のテレビから流れる曲)
- モーテルの部屋でジャックとミスター・グレーが話をする(部屋のテレビから流れる曲)
- ジャックがミスター・グレーを銃で撃つ(部屋のテレビから流れる曲)
- ミスター・グレーが発砲し、モーテルに現れたバベットとジャックに当たる(部屋のテレビから流れる曲)
- エンディング&エンドクレジット
- 『ホワイト・ノイズ』のサントラ
- 『ホワイト・ノイズ』キャスト・スタッフ
『ホワイト・ノイズ』の挿入曲
『ホワイト・ノイズ』の挿入曲を流れた順番に紹介していきます。(ネタバレにご注意ください)
オープニング(マレーが講義で学生たちに映像を見せる)
リンカーンの肖像
| 作曲者 | アーロン・コープランド(Aaron Copland, 1900-1990) アメリカの作曲家/評論家/作家/ピアニスト/指揮者。 メキシコ民謡を素材とした管弦楽曲『エル・サロン・メヒコ』(1937) で名声を獲得。その後はアメリカの風景や開拓者精神を呼び起こす作風で、バレエ音楽やオーケストラ作品、映画音楽など幅広いジャンルの音楽を制作した。 1949年の映画『女相続人』でアカデミー作曲賞(劇・喜劇映画音楽賞)を受賞。 |
| 作曲年 | 1942年 |
『Lincoln Portrait』は、第二次世界大戦最中の1942年にアーロン・コプランドによって書かれたオーケストラ作品です。リンカーン大統領の演説がナレーションとして配されており、アメリカの愛国歌となりました。
運転手が助手席の酒瓶に手を伸ばし、タンクローリーが左右にふらつく(タンクローリーで流れ、運転手が歌う曲)
ラバーネッキン
| Artist | エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley, 1935-1977) アメリカのシンガーソングライター/俳優。全世界で10億枚以上のレコード・セールスを記録。最も成功したソロアーティストとしてギネス世界記録に認定される。 ロックンロールをアメリカ全土に広めたことから「キング・オブ・ロックンロール」と呼ばれる。 |
| リリース | 1969年 |
| 作曲者 | ドリー・ジョーンズ(Dory Jones) アメリカのソングライター。 |
| バニー・ウォーレン(Bunny Warren) アメリカのソングライター。 | |
『Rubberneckin』は、1969年のエルヴィス・プレスリー主演映画『チェンジ・オブ・ハビット』(Change of Habit)の主題歌です。
避難所となったキャンプ場でジャックがマレーに会い、デジャブについて話す(キャンプ場のどこかで流れる曲)
ナイトクラビング
| Artist cover ver. | グレイス・ジョーンズ(Grace Jones) ジャマイカ系アメリカ人の歌手/モデル/女優、1948年生まれ。 70年代初頭からブラック・ニュー・ウェイブの代表的モデルとして活躍した。ポップアートの旗手アンディ・ウォーホールのミューズとしても知られている。 |
| リリース | 1981年 |
| 作曲者 | イギー・ポップ(Iggy Pop) アメリカのロックミュージシャン/ボーカリスト/作曲家/音楽プロデューサー/俳優、1947年ミシガン州マスキーゴン生まれ。ロックバンド、ストゥージズ(The Stooges)での活躍でも知られる。 |
| デヴィッド・ボウイ(David Bowie, 1947-2016) イギリスの歌手/ソングライター/ミュージシャン/俳優。 グラムロックの先駆者として数々の名曲を世に送り出し、俳優としても活躍したマルチな才能を持つアーティスト。 | |
| Original ver. | 1977年: イギー・ポップ(Iggy Pop) |
キャンプ場の宿舎で皆が眠りにつく (車のボンネットに座る二人の男女が歌う曲)
| Artist | ディーン&ブリッタ(Dean & Britta) キャンプ場で歌う歌手としてカメオ出演したアメリカのデュオ。 ロックバンド「ルナ」(Luna)のフロントマン、ディーン・ウェアハムと、妻でベーシストのブリッタ・フィリップスによる夫婦デュオ。カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点とする。 |
| リリース | 2022年 |
| 作曲者 | ディーン・ウェアハム(Dean Wareham) |
ヒトラー学会でジャックがスピーチをした後、パーティーが開かれる(パーティーで流れる曲)
別れの歌
| 作曲者 | フリードリヒ・ジルヒャー(Phillipp Friedrich Silcher, 1789-1860) ドイツの作曲家。 |
『Muss i denn』は、ドイツの作曲家フリードリヒ・ジルヒャーが採譜したドイツ民謡です。1827年に発表されました。
エルヴィス・プレスリーは、『さらばふるさと』(英題:Wooden Heart)のタイトルでこの曲をカバーし、1960年の主演映画『G.I.ブルース』で披露しています。
ダイラーを手にいれるためにジャックがミスター・グレーが待つモーテルの部屋に入る(部屋のテレビから流れる曲)
邦題『虹を追いつづけて』
| 作曲者 | ハリー・キャロル(Harry Carroll, 1892-1962) アメリカのソングライター/ピアニスト/作曲家。 |
| ジョセフ・マッカーシー(Joseph McCarthy, 1885-1943) アメリカの歌手/ティンパンアレー音楽出版社のスタッフ。 | |
| Original ver. | 1918年:ハリー・フォックス(Harry Fox, 1882-1959) アメリカのヴォードヴィルダンサー/俳優/コメディアン。 |
『I’m Always Chasing Rainbows』は、1918年に開幕したブロードウェイショー『Oh, Look!』で披露された曲です。
ポーランドの作曲家フレデリック・ショパン(Frédéric Chopin)が作ったピアノ曲『即興曲第4番 嬰ハ短調 遺作 作品66』(幻想即興曲)の中間部のメロディが使われています。
モーテルの部屋でジャックとミスター・グレーが話をする(部屋のテレビから流れる曲)
スペイン組曲《アンダルシア》 – 第6曲「マラゲーニャ」
| 作曲者 | エルネスト・レクオーナ(Ernesto Lecuona, 1896-1963) キューバの作曲家/ピアニスト/バンド・マスター。 |
| 作曲年 | 1928年 |
ジャックがミスター・グレーを銃で撃つ(部屋のテレビから流れる曲)
邦題『好きにならずにいられない』
| Artist original ver. | エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley, 1935-1977) アメリカのシンガーソングライター/俳優。全世界で10億枚以上のレコード・セールスを記録。最も成功したソロアーティストとしてギネス世界記録に認定される。 ロックンロールをアメリカ全土に広めたことから「キング・オブ・ロックンロール」と呼ばれる。 |
| リリース | 1961年 |
| 作曲者 | ヒューゴ&ルイージ(Hugo & Luigi) ヒューゴ・ペレッティ(Hugo Peretti, 1916-1986)とルイジ・クレオトーレ(Luigi Creatore, 1921-2015)、いとこ同士の二人によるアメリカのソングライター/プロデューサー・デュオ。 代表曲『ツイストで踊りあかそう』『ライオンは寝ている』『好きにならずにいられない』 |
| ジョージ・デイヴィッド・ウェイス(George David Weiss, 1921-2010) アメリカのソングライター/アレンジャー。 代表曲『バードランドの子守唄』『好きにならずにいられない』『この素晴らしき世界』 | |
『Can’t Help Falling in Love』は、エルヴィス・プレスリー主演の映画『ブルー・ハワイ』のために作られたラブソングです。ドイツ出身の作曲家ジャン・ポール・マルティーニ(Jean Paul Martini, 1741-1816)が1784年に作った歌曲『愛の喜びは』(原題:Plaisir d’Amour)の旋律を用いて作られています。
ミスター・グレーが発砲し、モーテルに現れたバベットとジャックに当たる(部屋のテレビから流れる曲)
邦題『ビーズと腕輪』
| 作曲者 | ボブ・ライト&チェット・フォレスト(Bob Wright and Chet Forrest) ボブ・ライト(Bob Wright, 1914-2005)とチェット・フォレスト(Chet Forrest, 1915-1999)の二人によるアメリカの作曲家コンビ。クラシック曲をアレンジして歌詞を加えるスタイルを特徴に持ち、70年以上にわたる共同作業で約2,000曲を製作した。 |
| Original ver. | 1953年:ブロードウェイミュージカル『キスメット』(Kismet) (Doretta Morrow, Richard Oneto & Chorus) |
『Baubles, Bangles & Beads』は、1953年にブロードウェイで初演されたミュージカル『キスメット』(Kismet) のために作られました。
19世紀ロシアの作曲家、アレクサンドル・ボロディン(Aleksandr Borodin, 1833-1887)が1881年に作曲した『弦楽四重奏曲第2番 ニ長調 – 第2楽章』の第2主題をベースに作られています。
『弦楽四重奏曲第2番 ニ長調』は、 ボロディンが妻エカテリーナに愛を告白した20年後に作られ、妻に献呈されました。
エンディング&エンドクレジット
| Artist | LCDサウンドシステム(LCD Soundsystem) 2002年に結成されたアメリカのダンス・パンクバンド。 ジェームス・マーフィー(James Murphy)によるソロプロジェクト。 |
| リリース | 2022年 |
| 作曲者 | LCD Soundsystem ジェームス・マーフィー(James Murphy) ナンシー・ワン(Nancy Whang) パット・マホーニー(Pat Mahoney) |
『new body rhumba』は、 LCDサウンドシステムがこの映画のために書き下ろした楽曲です。
『ホワイト・ノイズ』のサントラ
『ホワイト・ノイズ』は、ダニー・エルフマン(Danny Elfman)が音楽を担当しました。
ダニー・エルフマンは、オインゴ・ボインゴの創設者/元リーダーとしても知られるアメリカ・カリフォルニア出身の作曲家です。『チャーリーとチョコレート工場』や『ビートルジュース』などティム・バートン作品のほとんどで音楽を担当しています。
※サントラ収録曲
1. Waves and Radiation
2. Me First
3. Duel Lecture
4. Airborne Toxic Event
5. Toxic Chemicals
6. Chew Gum or Smoke
7. We’re Late
8. Highway Disaster
9. Up There
10. Teddy Bear
11. Panic
12. Terribly Sad Moment
13. Trash
14. Bad Dream
15. Lost In The Kitchen
16. Finding Mink
17. You Shot You
18. Sunrise
19. Wrap Up
20. Nebulous Mass
21. The Cloud Is Coming
『ホワイト・ノイズ』キャスト・スタッフ
| 監督 | ノア・バームバック(Noah Baumbach) |
| 脚本 | ノア・バームバック(Noah Baumbach) |
| 原作 | ドン・デリーロ(Don DeLillo) |
| 製作 | ノア・バームバック(Noah Baumbach) |
| デヴィッド・ハイマン(David Heyman) | |
| ユーリ・シンガー(Uri Singer) | |
| 音楽 | ダニー・エルフマン(Danny Elfman) |
| 配給 | Netflix |
| 公開 | 2022年11月25日 |
| 2022年12月9日 | |
| 2022年12月30日(Netflix) | |
| 上映時間 | 136分 |
ジャック・グラドニー:アダム・ドライバー(Adam Driver)
バベット・グラドニー:グレタ・ガーウィグ(Greta Gerwig)
マレー・シスキンド:ドン・チードル(Don Cheadle )
デニース:ラフィー・キャシディ(Raffey Cassidy)
ウィニー:ジョディ・ターナー=スミス(Jodie Turner-Smith)
ラッシャー:アンドレ・ベンジャミン(André Benjamin)
ハインリッヒ:サム・ニヴォラ(Sam Nivola)
ステフィ:メイ・ニヴォラ(May Nivola)
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